こんにちは、amazon物販コンサルタントの中村裕紀です。
amazonで物販する際の発送方法には、大きく分けて自己発送とFBA発送の2種類があります。
発送業務やカスタマー業務を任せられる点や、自己発送より商品が売れやすい点から、amazon物販の実践者の多くはFBA発送を選択します。
私も、amazonで販売している商品はすべてFBA発送にしていますが、FBA利用する際は、大口出品の月額手数料や販売手数料の他に、様々な手数料が発生します。
実際にセラーセントラルを確認すると、様々な手数料が様々なページに入り乱れて紹介され、しかも改定もバラバラなので、ややこしく感じる方もいるでしょう。
そこで本記事では、amazon物販でFBA利用した際にかかる手数料を体系的にまとめ、最低限必要なことが理解できるように整理しました。
また、手数料はすべて手計算するわけではなく、必要な手数料や利益率はFBA料金シミュレーターで簡単に自動計算できるので安心してください^^
※各種手数料については頻繁に改定されるので、最新情報はamazonのセラーセントラルの情報を確認してください。
目次
amazon物販でかかる手数料には何がある?
まず、詳細に解説する前に、FBA利用を前提としてamazon物販でかかる手数料にはどのようなものがあるかまとめます。
FBAを利用する際にかかる手数料については、「販売点数に関わらずかかる月額手数料」「商品を販売すれば必ずかかる手数料」「場合によってはかかる手数料」に分けて考えるとわかりやすいです。
- 月額手数料(大口出品の場合)
<FBA発送、自己発送ともにかかる費用>
- 基本成約料(小口出品の場合:本記事では省略)
- 販売手数料
- カテゴリー成約料
<FBA発送の際にかかる費用>
- FBA配送代行手数料
ー通常のFBA配送代行手数料
―FBA小型軽量商品プログラム利用の場合は、その配送代行手数料
―FBAマルチチャネルサービス利用の場合は、その配送代行手数料
- 在庫保管手数料(保管日数により変動)
- FBA長期在庫保管手数料
- FBA倉庫の返送・所有権の放棄手数料
- 納品不備受領作業手数料
- FBA梱包準備サービス利用手数料
それでは、早速詳細に解説します。
月額手数料
amazon出品アカウントには、大口出品と小口出品の2種類がありますが、月額手数料がかかるのが大口出品です。
月額手数料 | 基本成約料 | |
大口出品 | 4,900円(税抜) | なし |
小口出品 | なし | 商品1個100円 |
表を見てわかるように、月に商品50個以上売れば大口商品の方が有利になりますし、出品許可できるカテゴリーや決済手段から考えても大口商品の圧倒的に有利です。
そのため、amazon物販を本格的に実践している人は、全員大口商品を選択しており、月額4,900円(税抜)の手数料が発生しています。
大口商品の月額手数料は、販売点数に関わらず定額なので、基本的には商品1個あたりの利益計算からは外して考えましょう。
また、小口商品については、amazon物販実践者では選択している人は誰もいないので、基本成約料の解説は割愛します。
商品を販売すれば必ず発生する手数料
次に、商品を販売すれば必ず発生する手数料について紹介します。
後述するように、FBA料金シミュレーターでも自動計算される項目ばかりなので、計算自体は難しくないのでご安心ください^^
ただ、必ず発生する手数料になるので把握して仕入れ、販売を行うようにしてください。
販売手数料
販売手数料とは、商品が1個売れる都度発生する手数料のことで、カテゴリーごとに変わりますが、だいたい8~15%の範囲です。
また、amazonの販売手数料は、時期によって割引プロモーションがあり、商品によっては手数料が安くなるのでチェックするようにしてください。
2022年12月現在のamazonの販売手数料は以下の通りです。
※amazonセラーセントラル「出品にかかる費用」より抜粋
カテゴリー成約料
カテゴリー成約料は、本、CD・レコード、DVD、ビデオなどのメディア商品にのみ発生する手数料です。
メディア商品については、販売手数料に加えて、日本では以下のカテゴリー成約料がかかります。
※amazonセラーセントラル「amazon出品サービスの手数料」より抜粋
メディア商品以外の商品については、気にしなくていい手数料なので、該当しない場合は無視して利益計算しましょう。
せどりや転売なら気を付ける必要がありますが、メーカー仕入れやOEM販売、独占販売であれば、扱う機会はほとんどありません。
FBA配送代行手数料
FBAを利用していれば必ず発生する手数料の1つがFBA配送代行手数料です。
FBA配送代行手数料とは、1商品をFBA倉庫からお客様に配送する際にかかる配送代行手数料です。
FBA配送代行手数料については、以下の3つで手数料が変わります。
- 通常の配送代行手数料
- FBA小型軽量商品プログラム利用の場合
- FBAマルチチャネルサービス利用の場合
通常のFBA配送代行手数料
通常のFBA配送代行手数料については、以下のようになります。
【小型・標準サイズ】
【大型サイズ】
【特大型サイズ】
※amazonセラーセントラル「出品にかかる費用」より抜粋
送料として考えれば格安で、自宅からFBA倉庫に発送する際の送料を加味しても、自宅から直接お客様に商品を発送するよりも安く済むことが多いです。
しかも24時間365日対応してくれることを考えると、かなり魅力的です^^
なお、各サイズ区分で「60cm以内」「80cm以内」などとあるのは、三辺合計のサイズとなります。
FBA小型軽量商品プログラム利用の場合
商品単価が1,000円以下、寸法が3.3cm × 30.0cm × 35.0cm以下、重量が1kg以下の小型商品には、小型軽量商品プログラムが適用できます。
※amazonセラーセントラル「出品にかかる費用」より抜粋
上記の表と、通常のFBA配送代行手数料(小型・標準サイズ区分1)と比較すると、かなり安価なことがわかります。
小型商品の場合、配送代行手数料の差で、大きく利益率が変わりますので、該当の商品は小型軽量商品プログラムに申請しておきましょう。
また、小型商品は1商品あたりの利益額が少ないことからライバルが避ける傾向にあるので、差別化にも繋がります。
詳細は以下の記事を参考にしてください。
FBAマルチチャネルサービス利用の場合
FBAマルチチャネルサービスとは、Yahoo!ショッピングや楽天、自社ECサイトなどを他販路も保有している場合に便利なサービスです。
具体的には、Yahoo!ショッピングや楽天のお客様から注文があった場合に、FBA倉庫から発送してもらえるサービスです。
amazon物販だけの方は利用機会がないですが、ビジネスを拡大すると利用機会が出てくるので参考にしてください。
特にOEM販売や独占販売商品の場合は、FBAマルチチャネルサービスを用いたセールモンスターという多販路配送代行サービスを利用できます。
FBAマルチチャネルサービスの概要や配送代行手数料については、以下の記事を参考にしてください。
FBA在庫保管手数料
FBA利用していれば、FBA倉庫に商品を保管できるので、在庫保管する必要がないのが魅力ですが、その代わりFBA在庫保管手数料がかかります。
FBA在庫保管手数料については、以下の計算式で求められます。
FBA在庫保管手数料=月額基準金額×([商品サイズ(cm3)] /(10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
【月額基準金額】
①服&ファッション小物、シューズ&バッグカテゴリー以外
在庫期間 | 小型/標準サイズ | 大型/特大サイズ |
1~9月 | ¥5.160 | ¥4.370 |
10~12月 | ¥9.170 | ¥7.760 |
②服&ファッション小物、シューズ&バッグカテゴリー
在庫期間 | すべてのサイズ |
1~9月 | ¥3.100 |
10~12月 | ¥5.500 |
少し計算がややこしいですが、FBA料金シミュレーターで自動計算されて利益率は把握できるのでご安心ください。
ただ、在庫保有期間が長いほど高くなり、回転の悪い商品は負担が大きくなるので注意しましょう。
30日間FBA倉庫に保管した場合の在庫保管手数料は、以下のようになりますので、目安としてください。
- 10×10×10cmの商品=約5円
- 20×20×20cmの商品=約41円
- 30×30×30cmの商品=約118円
- 40×40×40cmの商品=約280円
場合によっては発生する手数料
amazon FBA利用に関わる手数料は、ここまで紹介した手数料を反映すれば大まかな利益計算は可能になります。
次に、場合によっては発生する手数料についてまとめますが、すべてFBA利用に関わる手数料となります。
FBA長期在庫保管手数料
FBAでは、毎月15日に在庫一掃チェックが入り、365日以上売れていない商品については、長期在庫保管手数料がかかります。
1年以上売れないというのは、在庫回転率としてもかなり問題なので、積極的に処分(返送/所有権の放棄依頼)することをおすすめします。
在庫一掃チェック実施日 | FBAに365日を超えて保管されている商品 |
月1回(毎月15日) | 17.773円(10cm × 10cm × 10cmあたり) |
FBA利用時の保管料の対策については、詳しくは以下の記事をご覧ください。
FBA倉庫の返送・所有権の放棄手数料
返品商品で不良品があった場合や、近日中に長期在庫保管料が発生する場合、納品不備があった場合、自宅に商品を返送するか、所有権を放棄するかのいずれかになります。
このときにかかる手数料が、返送・所有権の放棄手数料になります。
返送・所有権の放棄手数料や手続きについては、以下の記事を参考にしてください。
納品不備受領作業手数料
FBA納品不備があった場合は、基本的には商品が返送されてしまいますが、場合によっては納品不備受領作業を任せて商品を発送してもらえることがあります。
しかし、納品不備受領作業に伴う手数料がかかり、場合によっては商品の発送が遅れてしまうことも考えられるので注意しましょう。
納品不備受領作業手数料については、以下の通りとなります。
FBA納品のやり方については、以下の記事を参考にして、極力納品不備がないように努めましょう。
FBA梱包準備サービス利用手数料
FBAには、手数料を支払えば、袋入れ、テープ貼り、エアキャップ、商品ラベル貼りといった梱包準備を代行することが可能です。
各々の梱包準備の利用手数料は以下の通りになります。
※小型軽量商品プログラムの商品ラベル貼付サービスは10円
なお、これらの作業については、FBAに一任するだけでなく、自分でやる方法と、FBA配送代行業者に委託する方法があります。
FBA配送代行業者については、以下の記事を参考にしてください。
FBA料金シミュレーターで自動計算される項目
冒頭で少し紹介しましたが、FBA料金シミュレーターとは、発生手数料や利益、利益率が自動で計算できるamazon提供の公式ツールです。
これまでお伝えした手数料のうち、FBA料金シミュレーターでは、以下の項目については自動で計算できます。
- 基本成約料(小口商品の場合)
- 販売手数料
- カテゴリー成約料
- 配送代行手数料(小型軽量商品プログラムを含む)
- 在庫保管手数料
- 商品ラベル貼付サービス利用手数料
- FBA梱包準備サービス利用手数料
長期在庫保管手数料や返送・所有権の放棄手数料、納品不備受領作業手数料については、比較的イレギュラーな対応で発生するので最初は考えなくても大丈夫です。
そのため、FBA料金シミュレーターを使えば、必要最低限必要な手数料は自動で計算できるのでご安心ください^^
最後に
以上、amazon物販でFBA利用した際にかかる手数料について詳細に解説しました。
基本的に把握しないといけない手数料は、FBA料金シミュレーターで自動計算される項目です。
あまり細かいところは意識しなくても問題ないですが、FBA料金シミュレーターで自動計算される手数料は最低限把握しておきましょう。
なお、ここまでお伝えすると、amazonのFBA利用の手数料は高いと感じた方もいるかもしれません。
しかし、FBAはとても便利なサービスですし、送料等を含めれば、結果的に自己発送やメルカリやヤフオクなど他販路の物販より安くなることもあります。
なぜ、amazonの手数料が高いのか? といったことについては、以下の記事で詳しく掲載しています。FBA料金シミュレーターの使い方も解説していますので、合わせてご覧ください。
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