輸入ビジネスというと、中国や欧米輸入を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、韓国せどりというジャンルもあります。
韓国は海外と言っても日本から近い国なので、電脳せどりだけでなく、直接現地に行って買付けに行く人もいます。
そのため、韓国せどりは上級者向けの店舗せどりのイメージを持っている方も多いかもしれません。
たしかに韓国は他国よりも行きやすく、日本語が通じやすいのもあり、直接現地で買付けに行くハードルは低いところがあります。
それでいて、中国や欧米輸入ビジネスに比べるとマイナーなジャンルなので、他の手法よりライバルは少ないです。
しかし、韓国せどりはせどり初心者には難易度が高いことには変わりなく、上級者が取り組んだとしても稼ぐことは難しいでしょう。
そこで、本記事では韓国せどりの基礎知識や儲からない理由を解説します。
韓国せどりに興味のある方は、最後までご覧ください。
【直接現地に行くことも】韓国せどり3つの特徴
まずは、韓国せどりの特徴や基礎知識についてお伝えします。
冒頭でお伝えしたとおり、韓国せどりは、大きく分けて電脳せどりと店舗せどりに分けられます。
店舗せどり | 電脳せどり | |
概要 | 韓国に直接行って、東大門、南大門、明洞などの実店舗を計画的に回って買付けする | Qoo10やG-marketなど韓国商品が手に入る通販サイトで仕入れて販売する。 |
向いている人 | ・せどり上級者 ・趣味が韓国旅行 | ・せどり初心者 ・韓流グッズが好き |
ライバル | 少ない | 多い |
【店舗せどり】隣近所の韓国は現地に買付けに行きやすい
韓国せどりの1つの方法が店舗せどりです。
中国や欧米輸入ビジネスでは、直接現地に行って買付けに行くというのはあまり聞きません。
しかし、韓国は日本からとても近いため、現地に買付けに行く人が比較的多いです。
飛行機で東京~ソウル間は2時間30分、福岡~ソウルは1時間30分程度なので、移動時間は国内旅行と大差ありません。
実際、韓国は日帰りで旅行する人が一定数いるくらい、行きやすい国の1つです。
しかも、物価高の欧米に比べて、韓国商品は物価が安く、比較的安価な仕入れをしやすいです。
また、韓国は日本が通じやすいという特徴も大きいです。
店舗せどりの中心となる明洞や東大門、南大門では流暢な日本語を話せる人も多く、日本人向けの店舗が少なくありません。
そのため、英語や韓国語を話せなくても、店舗せどりに取り組みやすいのです。
ただ、韓国語が話せた方が仕入れの幅が広がります。
電脳せどりでは手に入らないような、日本未発売の韓国限定品を仕入れたいのであれば、韓国語を話せた方が有利になります。
店舗せどりの注意点としては、限られた旅程のなかで計画的に仕入れをする必要があることです。
国内の近所にある実店舗のように、頻繁に仕入れに行くことはできません。
そのため、次のように各エリアの特徴を知ったうえで、仕入れる店舗の当たりを付けて買付けに行く必要があります。
明洞 | CD、DVD、アイドルグッズ |
東大門 | アパレル、コスメなどファッションアイテム |
南大門 | アクセサリー、雑貨、食材 |
韓国の店舗せどりは渡航費や宿泊費までかかるので、次のような商品を見つけられるように計画的に買付けに行きましょう。
- ネットよりも安く仕入れができる韓国商品
- ネットでは手に入らない日本未発売の韓国限定品
【電脳せどり】日本にいながら韓国商品を仕入れることもできる
という方は、電脳せどりで韓国商品を仕入れることもできます。
せどり初心者の方で、韓国せどりをやってみたいという方は、電脳せどりの方が圧倒的に敷居が低くなります。
具体的には、次のような韓国商品が豊富にある通販サイトから仕入れることになります。
Qoo10 | もともとは韓国の大手資本が入っていたこともあり、韓国商品を扱う店舗が多く出店している。コスメ、アパレル、アイドルグッズなど、韓国せどりで押さえておきたいジャンルは網羅されている。日本語表記なので便利だが、その分ライバルが多い。 |
G-market | 韓国の通販サイト。ジャンル問わず韓国商品を仕入れることができる。韓国語の表記だが、Google Chromeで日本語翻訳すれば支障なく利用できる。有名サイトなのでライバルは多い。 |
DHOLIC | 韓国発のファッションサイト。ファッションアイテムを中心に仕入れが可能だが、利益率の高い商品は少ない。狙うならセール品が中心になるが、ライバルが集中しやすい。 |
VERY VERY | コスメ、アパレルなど20代向けファッションアイテムが豊富。Amazon、楽天、Qoo10で公式ショップが展開されており、利益率の高い商品を見つけることが難しい。 |
11am | 様々なアパレル商品を仕入れることができる。日本語対応サイト。韓国直送なので発送に1週間程度かかる点は注意。 |
上記のうち、Qoo10については、以下の記事を参考にしてください。
なお、2024年8月に韓国のQoo10が運営するTMONとWe Make Price(ウィメプ)が経営危機に陥っているという報道がありました。
どちらかというと、出品者側で支払い遅延の被害が出ているので、韓国仕入れではあまり問題ないと思われますが、念のため注意した方がいいでしょう。
⇒共同通信社:韓国のEC2社、経営難で混乱 中国勢との値下げ競争が激化
その他、NETSEA、グッズステーション、TOPWHOLEなどの卸仕入れサイトも韓国商品を仕入れることが可能です。
ライバルは多いですが、せどり初心者の方は卸仕入れサイトを利用するのもいいでしょう。
中国輸入ビジネスをしている方は、アリババやタオバオをチェックしてみると、アパレル商品など案外韓国商品が見つかります。
ただ、ライバルが多い、粗悪品が多いなど様々なデメリットがあるので、あまりおすすめはできません。
狙い目商品はファッションアイテム、アイドルグッズ、キャラクターグッズ
先ほども少しお伝えしたように、韓国せどりで仕入れる主な狙い目商品は次の通りです。
いずれも長年の韓流ブームによって身近になっており、安定して売れやすくなっています。
- アパレルやコスメなどのファッションアイテム
- アイドルグッズ
- アニメ・キャラクターグッズ
- 日本未発売の韓国限定商品
このなかで注意する必要がある商品ジャンルがコスメです。
後述するように化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可がないと販売できません。
誤って販売すると薬機法違反に問われることになるので注意してください。
一番利益が出やすい狙い目の商品は、日本未発売の韓国限定商品でしょう。
例を挙げると、日本のアニメ・キャラクターグッズでも、日本未発売の韓国限定のコラボグッズが販売されています。
もう1つ例を挙げると、洋服やスニーカーなどの有名ブランドの韓国正規店では、日本未発売のモデルが発売されています。
ただし、並行輸入品は偽物や不良品などのリスクが大きくなるので注意しましょう。
また、スニーカー転売でよく例として出てくるコンバースは、並行輸入品を転売すると伊藤忠商事の商標権を侵害してしまうので注意してください。
韓国せどりが全然儲からない10の理由
結論から言うと、次の理由で韓国せどりで儲けることは難しいのでおすすめはしません。
- 韓国コスメの輸入販売は化粧品製造販売業許可が必要である
- 偽物や不良品の確率が高い
- 日本で人気の韓国商品の知識がないと難しい
- 店舗せどりは渡航費がかかるうえにリサーチと仕入れが難しい
- 店舗せどりは大量に商品を持ち帰ることができず送料がかかる
- 店舗せどりは韓国語が話せないと有利な仕入れが難しい
- 店舗せどりはクレジットカード払いができないことがある
- 電脳せどりはライバルがすでに多い
- 常にリサーチと仕入れを繰り返さないと利益が安定しない
- 為替リスク
以下、詳細に解説します。
韓国コスメの輸入販売は化粧品製造販売業許可が必要である
韓国せどりでは、コスメなどのファッションアイテムが狙い目の商品となりますが、ここで注意しないといけないのが薬機法による規制です。
化粧品については、薬機法上「化粧品製造販売業許可」「化粧品製造業許可」がないと販売することができません。
韓国せどりで化粧品転売のノウハウに関する情報は多いですが、薬機法の規制には注意してください。
場合によっては、刑事罰で人生を詰むことになりかねません。
化粧品転売の詳細は、以下の記事をご覧ください。
偽物や不良品の確率が高い
中国輸入のノーブランド品や欧米の並行輸入商品が偽物や不良品の確率が高いのはよく知られていますが、韓国商品も要注意です。
特にブランド品の偽物には気を付けないといけません。
現地で仕入れに行った場合でも、偽ブランドをつかまされることは十分あり得ます。
仕入れる前には、状態をしっかり確認して本物かどうかしっかり見極めるようにしましょう。
偽物と知らずに転売しても違法になってしまいます。
日本で人気の韓国商品の知識がないと難しい
韓国せどりに取り組むのであれば、日本で人気の韓国商品の知識がないと難しいです。
特にアパレルなどのファッションアイテムは商品知識が問われますし、流行廃りがあるので最新の流行に敏感である必要があります。
韓国ファッションが好きで、韓国のトレンドに詳しいなら取り組んでもいいですが、そうでなければ敷居は高いでしょう。
韓国せどりに取り組むなら、韓国商品が好きであることが大前提です。
店舗せどりは渡航費がかかるうえにリサーチと仕入れが難しい
韓国の店舗せどりの最大の欠点は、いくら近い国と言えども渡航費がかかってしまうことです。
「店舗せどり=近所の店舗から仕入れる」というイメージが強い方は、少し敷居が高いでしょう。
しかも韓国商品は、次のような注意点があります。
- 韓国コスメの輸入販売は化粧品製造販売業許可が必要である
- 偽物や不良品の確率が高い
- 商品知識がないと目利きが難しい
この点に注意しなければ、現地で仕入れに行っても徒労に終わり、渡航費を無駄にしてしまうことになります。
韓国商品に関する知識と、現地の店舗のことを把握したうえで計画的に仕入れないと、費用と労力を浪費してしまう点は注意しましょう。
店舗せどりは大量に商品を持ち帰ることができず海外送料がかかる
国内の近所の店舗せどりであれば、仕入れた商品を車で運ぶことで大量に持ち帰ることができますが、韓国ではそうもいきません。
韓国せどりで持ち帰れない分については、EMSなどで店舗やコンビニ、宿泊するホテルから郵送する必要があります。
場合によっては海外送料で赤字になってしまうこともあり得るので、利益計算には注意しておく必要があります。
また、韓国せどりも輸入ビジネスの1つです。直接現地に行って買付けする場合でも、ネットで韓国にある商品を仕入れる場合でも関税・消費税を考慮しないといけない点も注意しましょう。
店舗せどりは韓国語が話せないと有利な仕入れが難しい
韓国仕入れで店舗せどりを行う場合は、韓国語が話せないと、日本未発売の韓国限定品など有利な仕入れが難しくなります。
韓国は、たしかに日本語の通じやすい国ですし、日本人向けの店舗が少なくありません。
しかし、現地でないと手に入らない珍しい利益商品を手にしたいのであれば、韓国人しか行かないような店舗も回る必要があります。
そのため、ある程度韓国語が話せるか、仲介業者や通訳を同行するといったことをしないと仕入れの幅が広がりません。
せっかく韓国まで行って仕入れに行くのに、日本人向けの店舗だけを巡って「利益商品が見つかりませんでした」ではもったいないです。
後者は資金力が必要となるので、最低限の韓国語は話せた方がいいでしょう。
店舗せどりはクレジットカード払いができないことがある
これも店舗せどりの話になりますが、韓国の小規模の店舗ではクレジットカード払いができず、現金払いが基本になることがあります。
もちろん、カード払いができる店舗も多いですが、資金繰りには注意しなければいけません。
電脳せどりはライバルがすでに多い
直接韓国まで行って買付けに行くことに抵抗がある場合は、ネットで仕入れるしか方法がありません。
しかし、韓国仕入れの電脳せどりは、時間や場所の制約なく誰でも参入できるので、ライバルが非常に多く、すでにレッドオーシャンです。
ライバルが多くなれば、価格競争が起きやすくなるので、結果的に儲けることが難しくなるのです。
特に日本語表記のサイトはレッドオーシャンと考えていいでしょう。
韓国商品は日本人にとって身近なので、狙っている人は思いのほかたくさんいます。
また、電脳せどりの場合は韓国でしか手に入らない掘り出し物を見つけることが難しく、ライバルとの差別化がしづらい点があります。
月利5万円程度を目指すならいいですが、独立起業を目指すなら電脳せどり1本でやっていくのは厳しいでしょう。
常にリサーチと仕入れを繰り返さないと利益が安定しない
せどりの宿命として、常にリサーチと仕入れを繰り返さないと利益が安定しないというのがあります。
せっかく儲かる商品を見つけても、その場限りの仕入れで終わってしまうことが多いためです。
特に一点モノ仕入れとなる店舗せどりの場合、その傾向が強いです。
つまり、韓国の店舗せどりで稼ごうとしたら、何回も韓国に直接行かないと利益が安定しないのです。
よほど韓国旅行が好きであっても、年に何回も渡航するのは疲弊しますし、渡航費も多くなります。
また、仕入れができて販売ができたとしても、ライバル増加によって価格競争になることが多いです。
ライバルが増えてしまった商品で稼ぐことは困難になるので、赤字覚悟で売り切って別の商品をリサーチしなければいけません。
中国や欧米ではなく、韓国に目を付ける視点は良いと思うのですが、長期的に取り組めるビジネスとは考えない方がいいでしょう。
為替リスク
韓国せどりにおける為替リスクは、為替レートの変動によって利益が影響を受けるリスクです。
日本円と韓国ウォンのレートが変動すると、商品の仕入れ価格や売上から得られる利益が予測しにくくなります。
相場は常に変わるため、利益を確保するための為替管理が必要です。
面倒で効率の悪い韓国せどりではなくメーカー仕入れに目を向けてみよう
韓国せどりに興味を持った方は、なかには国内せどりや中国・欧米輸入ビジネスよりライバルが少ないと考えた方もいるでしょう。
たしかにその通りなのですが、価格競争リスクや仕入れの継続性、品質上の問題点などせどりの根本的な問題を解決する手法とは言えません。
せどり上級者の方は、飛行機に乗って現地に仕入れに行くことも考えていると思いますが、利益を継続するために何回も渡航するのはしんどいでしょう。
韓国せどりがマイナーなのは、電脳せどりはレッドオーシャンで、店舗せどりは面倒で効率が悪いというデメリットが大きいからです。
せどりの根本的な問題を解決したいのであれば、Amazonメーカー仕入れはおすすめの物販ビジネスの1つです。
Amazonメーカー仕入れとは、上図のように小売店(通販サイトや実店舗)から仕入れるのではなく、メーカーと取引して直接商品を仕入れる物販ビジネスです。
商流が変わっただけですが、Amazonメーカー仕入れと韓国せどりには、次のような違いがあります。
Amazonメーカー仕入れ | 韓国せどり(店舗せどり) | 韓国せどり(電脳せどり) | |
リピート仕入れ | ◎(可能) | ×(不可) | △ |
価格競争 | ◎(対策可) | △ | ×(対策不可) |
品質 | ◎ | × | × |
クレーム・返品返金 | ◎(ほぼない) | ×(多い) | ×(多い) |
アカウントリスク | ◎(ほぼない) | ×(多い) | ×(多い) |
月利の安定性 | ◎ | × | × |
せどりからメーカー仕入れに本格的に移行を考えている方は、以下の記事をご覧ください。
最後に
以上、韓国せどりについてお伝えしました。
韓国せどりは、中国や欧米輸入ビジネスに比べればマイナーなジャンルです。
ただ、韓国の電脳せどりは中国・欧米輸入ビジネスと変わらないくらいライバルが多いですし、逆に店舗せどりは敷居が高く、しかも非効率です。
根本的なせどりの問題を解決する手法ではないので、別の手法も視野に入れておくといいでしょう。
ただ、韓国グッズが好き、韓国旅行に行くのが好きという方であれば取り組んでみてもいいかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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