※EC STARs Lab.アンケート調査より一部抜粋
輸入転売ビジネスは、関税や海外送料を考慮しても利益率が高いため、人気の物販ビジネスの1つでした。
しかし、英語力がなくても問題なく取り組めることから参入者が増え、価格競争が起きやすくなってしまいました。
また、並行輸入品は、品質の悪い商品や偽物をつかまされることが多く、消費者のクレームやamazonアカウント閉鎖に脅える人も少なくありません。
そのため、輸入転売ビジネスに挫折する人が増えてきています。
輸入転売ビジネスに限界を感じた方は、上図のように並行輸入品の転売ではなく、海外メーカーから商品を直接仕入れる”海外メーカー仕入れ”にシフトすることがおすすめです。
海外メーカー仕入れでは、メーカーと交渉して取引が成立したら高品質の新品を仕入れることができる点が、輸入転売ビジネスとの大きな違いです。
メーカー仕入れについては、国内メーカーから仕入れる方法もありますが、輸入転売経験者は海外メーカー仕入れの方が取り組みやすいでしょう。
本記事では、中村さんの著書「amazon海外メーカ-直取引完全ガイド」の制作に関わった私が、海外メーカー仕入れのメリット、具体的な手法を解説します。
目次
海外メーカー仕入れ7つのメリット
海外メーカー仕入れの主なメリットについて解説します。
特に輸入転売を経験してきた方は、きっと次のように感じるでしょう。
最安値の仕入れが可能である
冒頭で示した商流の図のように、メーカー仕入れは最上流からの仕入れなので、一番安い価格で仕入れができます。
ただ、国内、海外ともに販売メーカーは取引先によって卸値を変えています。
最初はなかなか卸値を下げてくれないかもしれませんが、関係性を築いたり仕入れ個数を増やしたりすれば、卸値を下げて利益率を高くすることが可能です。
メール1本で何度でもリピート仕入れが可能である
メーカー仕入れは、メーカーが生産を続ける限りはメール1本で商品の仕入れが可能です。
在庫が少なくなったら、常にリピート仕入れが可能です。
しかも、リピート仕入れをすることによって、さらに卸値を下げてくれることもあります。
輸入転売の場合は、追加仕入れをしようとしても「在庫がない!」「高くなっている!」ということが頻繁に起こります。
リピート仕入れができることで、その場限りの利益を追うようなことをする必要性がなくなります。
価格競争を抑えて適正な販売価格を維持できるので高利益を確保できる
輸入転売は参入者が増えすぎてしまい、価格競争が起きやすくなってしまいました。
上図は、ある並行輸入品の価格推移ですが、当初は10,000~15,000円程度で売れていたのに、今では2,600円程度まで暴落しています。
これでは、いくら並行輸入品が安く仕入れられるといっても、利益が出ません。
冒頭でお伝えしたように、輸入転売では、ライバルの増加で価格崩壊することが珍しくありません。
しかし、海外メーカー仕入れの場合は、メーカーと交渉して出品者を限定化することが可能です。
そのため、価格競争が起きるリスクを最小限に留めることができて、適正価格を維持しやすくなるので、高利益を確保できます。
海外メーカー直仕入れなので不良品や偽物のリスクが限りなく低い
輸入転売で並行輸入品を扱う場合、何と言っても心配なのは商品の品質で、不良品や偽物をつかまされることが少なくありません。
不良品や偽物のトラブルで悩まされた方も少なくないでしょう。
しかし、メーカーから直接仕入れることができれば、品質不良に対する不安はなくなります。
供給元の販売メーカーから直接商品を仕入れるので商品の品質・信頼性があるのは言うまでもありません。
そのため、輸入転売と違って、海外メーカー仕入れではクレームが来ることはほとんどなくなります。
仮に商品の問題が発生しても保証が効くので、自分は損害を受けることがありません。
また、海外メーカーでも、国内メーカー同様に迅速かつ丁寧にクレーム・返品対応してくれるところが大半なのでご安心ください。
amazonアカウント閉鎖リスクがほとんどない
不良品や偽物をつかまされることがなくなれば、amazonアカウント閉鎖リスクはほとんどありません。
amazon物販ビジネスをしていると、たまに真贋調査が入ることがあります。
真贋調査とは「適切な商品を出品していますか?」「偽物の商品を出品していませんか?」というamazonからの緊急調査で、基本的に拒否はできません。
真贋調査はお客様の返品理由をもとにamazonが独自で判断して行いますが、場合によっては抜き打ちで行われることがあります。
つまり、真贋調査は誰でもやってくる可能性があります。
真贋調査で不適切な商品を売っていると判断されれば、amazonのアカウントは閉鎖されることになります。
そのため、商品の品質が保証されていない並行輸入品はamazonアカウント閉鎖のリスクが高いのです。
しかし、販売メーカーから直接新品を仕入れることで、品質や信頼性が担保できますから、真贋調査が入る確率は低くなります。
また万が一真贋調査などが入った際にもメーカーの請求書を提出できるので、amazonアカウント閉鎖リスクはほとんどありません。
利益を長期安定的に積み上げることができる
メーカー仕入れは、輸入転売と違って長期的に利益を積み上げることができます。
長期的に利益を積み上げることができる理由は、主に次の3点です。
- リピート仕入れができる
- 卸値が安定する
- 販売価格が安定する
輸入転売の場合は、リピート仕入れもできませんし、卸値や販売価格も安定しないので、利益が安定しません。
メーカー仕入れのように利益が安定するということは、常にリサーチを繰り返さなくても良くなるということです。
そのため、輸入転売を経験している方は、作業時間を減らしながら月利が上がっていくことを実感できるでしょう。
意外と為替の影響を受けない
と、輸入転売で為替の影響で悩んできた方もいるでしょう。
実際、欧州債務危機や東日本大震災の影響があった2011~2012年頃は1ドル78円でしたが、2024年4月は1ドル155円になっています。
つまり、ここ10年ちょっとで円の価値は半分、ドルの価値は倍になっているのです。
そのため、今は円安相場で有利になるeBay輸出ビジネスに関心を持つ人の方が増えてきた印象です。
円安に動いたときは、仕入れ価格が上がりますので、利益を担保したいなら販売価格を上げざるを得ません。
しかし、輸入転売の場合は同じ商品を売っているライバルが周りにウヨウヨいますから、値上げすると売れなくなります。
そのため、販売価格をそのままにして、泣く泣く利益を下げざるを得ないということが起こります。
しかし、海外メーカー仕入れであれば、卸値を交渉して、むしろ安く仕入れることも可能です。
また、独占契約まではいかなくても、販売者を限定化できれば、為替の変動で販売価格をコントロールすることも可能です。
以上のことから、海外メーカー仕入れでは、為替の影響はあまり気にしなくていいでしょう。
海外メーカー仕入れ3つのデメリットと打開策
海外メーカー仕入れには、メリットだけでなく、次のようなデメリットもあります。
実践する際は、メリットだけでなくデメリットも把握して打開策を考えるようにしましょう。
最低50万円以上の初期資金が必要である
転売ビジネスでも同じことが言えますが、amazon物販ビジネスを開始するなら、ある程度の資金は必要になります。
という方であれば、最低でも50万円以上の初期資金は必要となります。
平均的な利益率が10%、仮にamazon FBA関係の手数料が40%かかるとします(実際は、利益率は15~25%、amazon手数料は20~25%程度になることがほとんどなので、保守的な設定です)。
そうすると、月利10万円を得るためには月商100万円が必要となるので、月商100万円-amazon手数料40万円-利益10万円=50万円の仕入れ代金が必要となるのです。
海外メーカー仕入れは、国内メーカーのように現金前払いではなく、PayPalでのカード払いができることが多いですが、輸入品は商品の発送が遅く、資金繰りは比較的良くありません。
そもそも用意できる現金がないというのは精神的に不安で仕方なくなります。
最低でも50万円程度の初期資金は用意しておくのがいいでしょう。
英語でメールのやり取りをする必要がある
後述するように、海外メーカー仕入れでは、取引交渉のために、英語のメールのやり取りが必須となります。
国内メーカーと違って、電話や対面での商談の機会はほとんどありませんが、英語でのメールのやり取りは必要です。
とはいえ、Google翻訳やDeepLなどの翻訳ツールを使えば、英語力はなくても英訳はできます。
何回も密なやり取りをするので精度の高い翻訳が必要であれば、外注するという手もあります。
英語力がないということは、海外メーカー仕入れではほとんど不利になることはないのでご安心ください。
電話や商談の機会がほとんどない
海外メーカーとの交渉手段は、ほとんどメールで、電話や商談の機会はほとんどありません。
メーカー担当者も、相手が外国人であることは理解しているので、基本的に突然電話したり、「当社まで来てください」と言われたりすることはありません。
一方、国内メーカーの場合は、電話や対面での商談で詰めの交渉を行うことがあります。
密なコミュニケーションが国内メーカーより取りづらく、ドライな交渉になるところは、海外メーカー仕入れのデメリットと言えます。
ただ、電話や商談に苦手意識が強い人は、海外メーカー仕入れの方が向いているとも言えます。
このあたりは、人それぞれ好き嫌いがあるので、自分が向いている方を選ぶといいでしょう。
海外メーカー仕入れで月利50万円達成するためのの7STEP
海外メーカー仕入れで月利50万円を達成するための手順を解説していきます。
特に、本記事では海外メーカーとの取引に特化してお伝えしていきます。
メーカー仕入れ全般の詳細な方法については、以下の記事をご覧ください。
【STEP1】独自ドメインのメールアドレスと会社概要を用意する
まずは、独自ドメインのメールアドレスと会社概要といった、海外メーカーとの交渉で必要なものを揃えましょう。
国内メーカー仕入れのように電話や商談の機会はないので、名刺や固定電話番号、FAXを用意しておく必要はありません。
①独自ドメインのメールアドレスを用意する
独自ドメインのメールアドレスとは、「info@○○○○.com」のように、オリジナルドメイン名で作られたメールアドレスです。
国内外問わず、独自ドメインの方が信頼性が高くなるので、必ず用意しておきましょう。
②会社概要をExcelで作成するかホームページを作成する
メーカーに自分のことをよく知ってもらい、信頼してもらうために会社概要を用意しておきましょう。
ただ、国内メーカーに比べると、海外メーカーはラフなところがあるので、そこまで会社概要の重要度は高くありません。
そのため、最初は会社概要を用意しなくても大丈夫でしょう。
また、作成するにしても、簡易的なもので問題なく、最初はわざわざホームページを作成するよりはExcelで会社概要を作ることで問題ありません。
会社概要の作成方法については、以下の動画や記事をご覧ください。
ただ、海外メーカー仕入れの場合は、英訳が必要となります。
Google翻訳やDeepLのような翻訳ツールを使うか、外注して英訳した会社概要を作ってもらいましょう。
【STEP2】海外メーカーをリサーチする
まずは、海外メーカーをリサーチします。リサーチ方法は、次の2つの方法があります。
カテゴリーリサーチ | カテゴリ-から商品を探して、交渉するメーカーを探す |
セラーリサーチ | ライバルセラーが扱っている商品をリサーチして交渉するメーカーを探す |
最初はカテゴリーリサーチのみを行いますが、取引メーカーが出てきたら、セラーリサーチを行うようにしましょう。
セラーリサーチの方が、効率的に取引できるメーカーを探すことができます。
ただ、セラーリサーチに頼ってばかりでは、ライバルセラーの多い商品が多くなります。
時々カテゴリーリサーチを使って、新しい商品を探すことで、ライバルの少ない優良メーカーと取引できることがあります。
つまり、以下のようにリサーチしていくことがおすすめです。
- カテゴリーリサーチでメーカーを探す
- カテゴリーリサーチでメーカーと取引が成立する
- 取引が成立した商品のセラーをリサーチする
- セラーリサーチでメーカーと取引が成立する
- セラーリサーチを繰り返す
- ⑤と並行してカテゴリーリサーチも行う
カテゴリーリサーチ、セラーリサーチともに、Keepaを活用しながら、以下の規準を守って商品を探してください。
amazon本体の出品がない | amazon本体がいるとカートボックスの獲得が難しいので除外する。Keepaのグラフがオレンジ色に染まっていればamazon本体が出品している。 |
amazonランキング50,000位以内 | 大カテゴリーで50,000位以内であれば月に数点は商品が売れている |
FBA出品者が2人以上 | 1人の場合はメーカーが独占販売しており、相乗り出品を禁止している可能性が高いので除外する。無許可で相乗り出品すると通報されてamazonアカウント閉鎖リスクあり |
カテゴリーリサーチとセラーリサーチの違いや詳細な手順については、以下の動画や記事をご覧ください。
なお、Keepaを使って、リサーチ先を効率的に抽出してExcelにデータを表示する方法があります。
リサーチ効率が格段とアップするので、以下の動画や記事をもとにぜひ試してみてください。
【STEP3】取引したい海外メーカーの連絡先を探す
取引したいメーカーが見つかったら、ホームページなどで連絡先を探しましょう。
まず、上の画面のようにブランド名かメーカー名がamazonの商品ページに記載されているので、コピペしてGoogle検索します。
海外メーカーの場合、メーカー名かブランド名でGoogle検索してもヒットしないこともあります。
その場合は「メーカー名(ブランド名).com」「型番で検索」「画像検索」など切り口を変えて検索してみてください。
探しにくいメーカーほどライバルが少ない傾向にあるので、根気よく探してみましょう。
ただ、どうしてもメーカーのホームページが見つからない場合は、残念ながらメールを送ることができません。次のメーカーを探しましょう。
ホームページを見つけて、お問い合わせフォームがある場合は、必要事項や、後述するメールの内容を入力します。
お問い合わせフォームがなくても、メールアドレスが掲載されているので、そちらにメールを送りましょう。
わからないところなどがあったり、メーカーを詳しく調べたりしたい場合は、次のようにGoogle Chromeで日本語表示をしてください。
Google Chromeで右上のアイコンをクリックします。
「設定」⇒「言語」と進んで、「母国語以外のページで翻訳ツールを表示する」をオンにしてください。
そうすると、翻訳のアイコンが出てきて、英語と日本語を選択できるようになります。
【STEP4】海外メーカーに交渉メールを送る
海外メーカーの連絡先が見つかったら、海外メーカーに交渉メールを送りましょう。
日本語のファーストメールの例文は、次の通りです。
【件名】卸取引について
こんにちは。
私は日本の貿易会社のオーナーの石井です。
私たちは主にキャンプ用品を取り扱い、年商10億円の会社です。
会社のHPと内容はこちらです。
(※ホームページなどがあればURL)
私は御社の商品に大変興味があります。
私たちと取引可能でしょうか?
またご連絡ください。
よろしく。
これを英訳すると次の通りです。
【件名】About wholesale transactions
Hello.
My name is Ishiiand I am the owner of a Japanese trading company.
We mainly deal in camping equipment and have annual sales of 1 billion yen.
The company’s website and contents are here.
(※ホームページなどがあればURL)
I am very interested in your products.
Is it possible to do business with us?
Please contact me again.
Thank you very much.
かなりあっさりしたメール内容なので、日本人の視点から見ると、少し戸惑うかと思います。
しかし、海外メーカーの場合は、長文よりも上記のような短文メールにしたら返信率が高くなった方もいたので、簡潔でシンプルな内容に努めましょう。
海外メーカーへのメールはシンプルイズベストです。
この点を踏まえて、以下の記事も参考にしながら簡潔ながら自分の言葉でファーストメールを送ってください。
【STEP5】海外メーカーとメールのやり取りで詰めの交渉を行う
海外メーカーとの交渉は、基本は電話やZoomよりはメールのやり取りです。
メールでコミュニケーションをテンポ良く行って、取引内容を詰めていきましょう。
2回目以降のメールでも、簡潔明瞭な文章にすることがポイントです。
一度のメールで多くの質問を詰め込むのではなく、1問1答でメールのやり取りを繰り返すようにしましょう。
【見積もりがすぐに返ってきた場合の返信メール例】
○日本語
連絡ありがとう。
私は下記の商品を買いたい。
A×10
B×10
支払い方法を教えてください。
送料はどのくらい掛かりますか?
よろしく。
○英語
Thank you for contacting.
I want to buy the following items.
A × 10
B × 10
Please tell me the payment method.
How much does the shipping cost?
Best regards.
この場合は取引可能ということなので、もらった見積りをamazonの商品ページと比較して、仕入表で精査して利益が出るようなら仕入れをしましょう。
見積りは資料や文章で送られてきたり、商品情報などの資料も併せて送られてきたりする場合があります。
すぐに見積りが来ているということであれば、メーカーはすぐにでも取引を開始したいということです。
早めに利益計算をして、OKならなるべく早く仕入れた方が、メーカーの印象も良くなります。
ただ、少量仕入れから始めて、徐々に個数を増やしていきたいような場合は、
と聞いてみてください。
【メーカーから「どの商品が欲しいか」聞かれる場合】
○日本語
連絡ありがとう。
私はこの製品を買いたい。
(amazonのURL)
請求書をください。
よろしく。
○英語
Thank you for contacting.
I want to buy this product.
(amazonのURL)
Please give me an invoice.
Best regards.
【メーカーから販路、会社概要を聞かれる場合】
○日本語
連絡ありがとう。
私はamazonで商品を販売しています。
こちらが私のお店です。
(AmazonストアのURL等)
取引出来ますか?
よろしく。
○英語
Thank you for contacting.
I sell products on amazon.
This is my shop.
(AmazonストアのURL等)
Can you trade?
Best regards.
他に楽天やYahoo!ショッピングの販路や自社ECサイトを保有している場合は、その旨も回答するといいでしょう。
より、相手に取引する魅力を伝えたければ、次のようなことも伝えておくと良いでしょう。
【STEP6】海外送料・関税に注意して利益計算をする
海外メーカーから見積もりが来たら、海外送料や関税に注意して利益計算を行ってください。
①海外送料
海外送料については、実際にメーカーの請求書をもらったときに確認することが基本になります。
ただ、見積書で利益が出るかどうか精査する段階や、送料の値引き交渉する際に、ある程度の目安を知っておいた方が良いです。
航空便、船便の1kgあたりの送料の目安は、次のようになります。
航空便 | 船便 | |||
発送期間 | 3日~1週間 | 2週間~1ヶ月 | ||
通常仕入れ | 大量仕入れ | 通常仕入れ | 大量仕入れ | |
アメリカ | 800円/kg | 400円/kg | 400円/kg | 200円/kg |
中国 | 400円/kg | 200円/kg | 200円/kg | 100円/kg |
通常仕入れの目安は、だいたい20kgくらいです。
例えば、アメリカから日本に商品を20kg程度仕入れる場合、航空便では送料は1kg800円なので、合計16,000円くらいが目安ということになります。
だいたい20kg以上仕入れるようになると、仕入れ量に従って送料は安くなり、最大で半分くらいまで安くなるようなイメージです。
だいたい100~200kgくらいになると半額になることが多いです。
逆に20kgを下回ると、送料は上の表より高くなる傾向にあります。
特に少量仕入れの場合、海外送料が高くつくことがあり、利益が出ないことがあります。
テスト仕入れ段階であれば、最初は送料が高くても仕入れて売り、売れることを確認してその後仕入れ数量を増やせば送料を安くできます。
ただ、あまりに海外送料が高いと、仕入れを諦めようかと考えることもあるかと思います。
その場合は、とりあえず送料を値引きしてもらえないか聞いてみるようにしてください。
特に、上記の目安と大きくかけ離れているようでしたら、送料を値引いてもらえないか聞いてもらった方が良いでしょう。
案外あっさり値引いてくれるメーカーが少なくありません。
「高いなあ」と思って値引き交渉してみたら、あっさり値引いてもらえたことがあります。
と聞いてみるのもいいでしょう。
場合によっては、次回購入時に、高すぎた海外送料を差し引いてくれることもあります。
ほとんどの方が交渉せずに、諦めてしまったり、無理に仕入れたりしていますが、諦めずに交渉してみましょう。
②関税
輸入転売を経験したことがある方ならすでにご存知かと思いますが、輸入品には関税がかかります。
関税率は、厳密には、商品のカテゴリーや素材、仕入れ先の国によって、かなり細かく定められており、複雑です。
詳細はミプロやジェトロに問い合わせるのが一番ですが、主な商品の大まかな目安については以下のようになっています。
ほとんどの商品は、以下の関税率の目安から大きく変わることはないので、目安として把握しておきましょう。
※税関「主な商品の関税率の目安」より抜粋
関税の計算式は、次の通りで、商品代金だけでなく海外送料にもかかってくることに注意が必要です。
関税=(仕入れ代金+保険料+送料)×関税率
③消費税
関税は無税の商品もありますが、消費税はすべての輸入品にかかります。日本に商品を輸入することでかかる消費税は一律10%になります(軽減税率適用の場合は8%)。
消費税は、以下のように「仕入れ代金+保険料+送料」だけでなく、関税にもかかってくるので注意して利益計算してください。
輸入にかかる消費税=(商品代金+保険料+送料+関税)×消費税率
関税、消費税の支払いで気を付けたいのはアンダーバリューです。
アンダーバリューとは、請求書(インボイス)を実際の金額より安く記載して、関税や消費税を安くする行為です。
意図的にやっていれば明らかな脱税行為ですが、稀に自分が予想していた関税・消費税より、明らかに安い額が請求されることがあります。
なぜかというと、メーカーが購入者のことを思い、良かれと思って意図的に行うケースがあるためです。
その場合は、手元に届く請求書の確認を行い、自分が支払った額と同じか確認しましょう。
間違っていた場合は、メーカーに対して、正しい金額を書くように依頼するようにしてください。
【STEP7】売れ行きを確認しながらリピート仕入れする
利益計算の結果、十分利益が出るようであれば、実際に商品を仕入れます。
Keepaで実際に過去どれくらい売れたか計測することは可能ですが、それでも卸値が安いからといって、いきなり無理な仕入れはしない方がいいでしょう。
最初は、多少卸値が高く、利益率が低くなっても少量で仕入れて、どれくらい売れるかたしかめた方が無難です。
案外、初心者の方ほど無謀な仕入れをしがちですが、最初はテスト仕入れのつもりで、利益よりも「実際に売れるかどうか」を検証しましょう。
そして、実際に売れることを確認して、在庫がなくなってきたら、メーカーにリピート仕入れする旨のメールをします。
その際、後述するように仕入れ個数を増やすのであれば、臆することなく卸値を安くする交渉をしましょう。
リピート仕入れする商品を増やして、利益を積み上げることはもちろん、メーカーと信頼関係を構築していきましょう。
と、他の商品をamazon販売させてもらうこともあります。
月利100万円以上達成した人が行っている5つの極秘交渉術
メーカー仕入れで重要なことは、「いかにお互いメリットがある取引ができるようにメーカーと交渉するか」という点です。
重要なことは、断られたり、卸値が高かったり、ロット数が多かったりしてもすぐに諦めて引かずに、1回は粘りの姿勢を見せることです。
ライバルがあまりやらないところまで踏み込んで交渉すると、ライバルが少ない優良メーカーと長期的な取引に繋がります。
結果として、より安定的な利益を積み上げることができます。
月利100万円以上達成している方は、例外なく以下のような交渉をしているので、ぜひ参考にしてください。
取引を断られた場合はすぐに諦めずに理由を聞いてみる
海外メーカーから取引を断られた場合も、すぐに諦めずにダメだった理由を聞いておくようにしてください。
一度ダメと言われたメーカーに対して切り返しをするかしないかでも、結果が大きく変わってきます。
断りの返信があってもダメな理由を聞くなど、1回でも粘れば一転して仕入れが可能になることがあります。
このような経緯を経て取引が決まると、長期的な付き合いになる可能性も高いです。
なぜかというと、見積りがすぐに返ってくるメーカーはライバルが増えやすい一方、一度断ってくるメーカーはライバルがあまりいないからです。
あまりしつこく何度も交渉しても意味がないですが、一度断られたメーカーについては、きちんと理由を聞くことが大事です。
そのため、理由別に断られたときの対応方法についてもメール例文を紹介します。
条件次第でOKになることもあるので、最低1回は粘ってみましょう。
【メーカーから現在新規取引先は募集していないと言われた場合】
○日本語
連絡ありがとう。
なぜ不可能なのですか?
理由を教えてください。
あなたの商品を私は販売したい。
私は頑張って沢山の商品を売ります!
スポンサープロダクト広告も掛けます。
取引出来ますか?
よろしく。
○英語
Thank you for contacting.
Why is it impossible?
Please tell me the reason.
I want to sell your item.
I will do my best to sell a lot of products!
Sponsored product advertisements are also hung.
Can you trade?
Best regards.
すでに日本での販売者をメーカー自身が限定化していたり、メーカー自身で日本のAmazon販売をしていたりする場合があります。
このように新規取引先を求めていない場合は厳しいことが多いです。
しかし、上記のようにアピールすることで、メーカーの気持ちが傾くこともありますから、1回は粘ってみましょう。
ただ、海外メーカーのメールの基本はシンプルイズベストですから、あまり熱くなりすぎず、簡潔に留めてください。
なお、生産が追いついていないなどの理由がある場合は、様子を見て再度アプローチをするようにしましょう。
と言われることもあります。
【メーカーからamazon販売はダメと言われる場合(販路がamazonのみ)】
○日本語
連絡ありがとう。
なぜamazonは不可能なのですか?
理由を教えてください。
あなたの商品を私は販売したい。
私は頑張って沢山の商品を売ります!
スポンサープロダクト広告も掛けます。
取引出来ますか?
よろしく。
○英語
Thank you for contacting.
Why is amazon impossible?
Please tell me the reason.
I want to sell your item.
I will do my best to sell a lot of products!
Sponsored product advertisements are also hung.
Can you trade?
Best regards.
【メーカーからamazon販売はダメと言われる場合(amazon以外に販路がある)】
○日本語
連絡ありがとう。
なぜamazonは不可能なのですか?
理由を教えてください。
楽天はOKですか?
Yahoo!ショッピングはOKですか?
取引出来ますか?
よろしく。
○英語
Thank you for contacting.
Why is amazon impossible?
Please tell me the reason.
Is Rakuten OK?
Is Yahoo! Shopping OK?
Can you trade?
Best regards.
ここで注意したい点は、amazon販売を断られた場合、実店舗や卸業者と偽ったり、別の販路で売ると言ったりしながらamazonで販売したりすることは絶対にやめましょう。
海外メーカーはオンライン販売事業者に対して厳しくチェックしているので、すぐバレます。
最低ロット数が多い場合は初回仕入れだけでも下げる交渉する
海外メーカーとの詰めの交渉では、卸値や海外送料のような金額面だけでなく、最低ロット数の交渉も場合によって必要です。
例えば・・・・・・
と言われた場合です。
もちろん、ロットがない場合や、小ロットの場合も多いですが、なかには強気のメーカーもいるのです。
ロットが大きい場合は、商品の売れ行きをKeepaでしっかり確認する必要がありますが、初回から大きな個数を仕入れるのは不安です。
初回仕入れは、まずは売れることを確認することが大切なので、
と交渉してみましょう。
交渉すると話が通って最低ロットを下げてもらえることも少なくありません。
なぜかというとメーカー側も商品をより多く販売してほしいからです。
初回仕入れ時は「まずは売れるかどうかを試す」というスタンスが大事です。
最初から大量仕入れでリスクを負うよりは、素直にロットを下げてほしいとお願いしてみましょう。
ただ、少量仕入れの場合は海外送料が高くなってしまう点には注意して、次のこともメーカーに確認するようにしてください。
場合によっては、マイナーではあるものの、安価な配送会社で送料を抑えられることがあります。
もちろん初回仕入れ時は、売れ行きを判断するために利益がほとんど出なくてもテスト販売した方が良いです。
ただ、交渉してみると送料を安くできる可能性があるということを知っておいてください。
利益率がどうしても低い場合は卸値を下げる方法を聞いてみる
少量仕入れで卸値が上がってしまい、利益率が低い場合でも、最初のうちは、テスト仕入れの意味で少量でも商品を仕入れた方が良いです。
ただ、利益が出る見込みがない場合は、卸値や送料を安くする交渉が必要です。
どうしても利益が出ない場合、たいていの方は取引を諦めます。
しかし、諦めずにメーカーと交渉すると卸値が安くなるケースは意外と少なくありません。
実例として、最初は6掛け(定価の40%OFF)だったのに、
と聞くだけで、6掛けが5掛け(定価の50%OFF)になった方もいます。
「もっとたくさん買えるように」と言っていたのに、ロット数など何も条件面は変わらなかったそうです。
また、最初にもらった見積りで7~8掛けの場合は、1個からの掛け率を提示されている場合があります。
そのため、一番掛け率(卸値)の安い人はどういった条件で買っているのかを、メーカーに聞いてみるのもありです。
ライバルと差別化する意味でも、最後まで諦めずに粘り強く交渉してみてください。
リピート仕入れ時は積極的に価格交渉を行う
仕入れた商品をamazonで販売してみて、売れることを確信できたらリピート仕入れをしましょう。
リピート仕入れする際は、無理のない範囲で仕入れ個数を増やして、卸値を下げる交渉をしていきましょう。
価格交渉のポイントは、次の3点で、メーカーにとってもメリットがあるように提案することがコツです。
①ロットを増やす
初回よりも購入数量を増やせるようであれば、
と交渉をしてみましょう。
ロットを増やすというのはメーカーにとっては一番嬉しいことですから、交渉もやりやすいでしょう。
月に1~2個しか売れないような商品に対してロットを増やすのは難しいですが、回転の良い商品であれば可能です。
購入数量を増やしていく過程で掛け率を下げる交渉をしたり、最初から購入数量ごとの掛け率を確認したりしておくと良いでしょう。
また資金力にもよりますが、掛け率を下げるために例えば、3ヶ月分くらいの在庫を持つのもありです。
②メーカーに条件を聞く
正直購入数量を増やすというのが卸値を下げる一番簡単な方法です。
なので①を試してほしいですが、さらにライバルとの差別化を図るために他の聞き方もあります。
例えば
とメーカーに思い切って条件を聞いてみるのです。
だいたいの場合は購入数量の上限をあげることが求められますが、取引年数や実績によっては、今と同じ条件のままで掛け率が下がることもあります。
③1回だけでなく2回、3回と掛け率を下げることも可能
長期的にメーカーと深く付き合えば、一度価格交渉をして下がった掛け率をさらに2回、3回と下げていき特別単価を得ることも可能です。
メーカーも継続して定期的に購入してくれる販売者と見てくれるためです。
amazon販売者の限定化交渉を行う
メーカー仕入れでは、amazonの販売者を限定化することで価格崩壊を防ぎ、自分とメーカーの利益を守れる点が大きなメリットの1つです。
メーカーと長く深く付き合っていくなら、amazon販売者の限定化の交渉は必ず実践するようにしましょう。
詳細は、以下の動画や記事をご覧ください。
amazon輸入転売から海外メーカー仕入れで成功した3人の事例
最後に、amazon輸入転売から海外メーカー仕入れに移行して、成功した方の事例を3つほど紹介します。
副業で開始して1年後に月利160万円を達成したけんさん
けんさんは、もともとAmazon輸入転売を行っていましたが、自己流でやっていたので、平均月利20万円達成がやっとで、これ以上伸びませんでした。
また単純転売だったため、仕入れが安定せず、すぐに値下がりすることも多く月利20万円すら維持できないのでは? という不安があったそうです。
そこで海外メーカー仕入れに興味を持ち、実践することにしました。
けんさんは、初月から15社ほどから取引OKの返事を頂くことができたらしく、とてもびっくりしていました。
一度取引ができるようになれば、その後は基本的にリピート仕入れをするだけで良いので、けんさんは次のように階段状に利益が伸びて、最終的には月利160万円を達成しました。
けんさんの事例の詳細は、以下の記事をご覧ください。
転売から脱却してメーカー仕入れで月利135万円を達成したOさん(20代男性)
Oさんも転売ビジネスを行っていましたが、常日頃からライバルセラーの増加、価格の下落、不安定な仕入先等に悩みを抱えていました。
毎日睡眠時間を削ってはリサーチをする日々が続き、この先ずっとこの作業をしなければならないと考えると単純転売を継続する自信がなくなったようです。
そこで、海外メーカー仕入れに移行して転売ビジネスは卒業し、3ヶ月で海外メーカー直取引だけで月利50万円を達成しました。
このとき安定して取引できているメーカー数は16社、取引可能なメーカーは60社にもなり、Oさんは物販ビジネスの自信を取り戻しました。
また、仕入れに関しては利益が出る商品を増やしリピート発注するだけなので、自然と自由な時間が増えて喜んでいました。
Oさんは現在、月利135万円を達成しています。
Oさんの実例の詳細は、以下の記事をご覧ください。
【月利135万円達成】単純転売から海外メーカー仕入れに移行して3ヶ月後に月利50万円を達成されたコンサル生Oさん(20代男性)
欧米輸入ビジネスから脱却して4ヶ月で月利66万円を達成したHさん(40代男性)
Hさんは、一度きりの人生、やりたいことをやろうと思ってamazon欧米輸入ビジネスを始めました。
しかし、副業なので、平日は退社後、土日は子どもと遊んだ後に、毎日休まず夜中にリサーチ作業をしていました。
競合がとても多く、その場限りの利益を追い、さらにリサーチを繰り返す日々に疲弊していったそうです。
そこで、海外メーカー仕入れに移行して、4ヶ月で月利665,116円を達成しました。
Hさんの実例の詳細は、以下の記事をご覧ください。
最後に
海外メーカー仕入れのメリット・デメリットや、実際に成果を出すための10STEPについて詳しく解説しました。
より体系的に細かくノウハウを学びたいという方は、中村さんの書籍「amazon海外メーカー直取引完全ガイド」をご覧ください。
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本記事を最後までご覧いただきありがとうございました。
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