amazonの販売価格は、需要と供給のバランスで日々変動しています。
そのため、amazon物販では商品出品後に販売価格をチェックして、対策していくことが必須になります。
そこで、今回はamazon価格変動が起きた際の対策、価格推移の調べ方や価格を自動改定をする際の注意点について解説します。
amazonの価格変動については、絶対と言ってもいいくらい必須対策ツールが存在します。特にamazon物販を始めたばかりの方は最後までご覧ください。
目次
amazon物販で稼ぐなら価格のチェックが必須である3つの理由
amazonの商品の販売価格は、需要と供給のバランスで日々変動するので、必ずチェックしなければいけません。
まずは価格のチェックが必須となる理由について、詳しく解説します。
価格変動が当たり前に起きる
amazonでは、以下の4つのことが原因で、価格変動が当たり前に起こります。
①出品者の増減 | 相乗り出品者が増えると価格競争が起きて値崩れが発生しやすい。適正価格を抑えるためには出品者を増やさない。 |
②一過性のブーム | ブームで供給不足に陥ると価格が急騰してプレ値がつく。ブームが過ぎると暴落する。 |
③商品の季節性 | 例えば冬でよく売れるコートは、秋~冬によく売れるので価格が高い。春になると価格が下落する。 |
④時勢の影響 | コロナ禍のマスクや除菌系グッズ、芸能人の引退や訃報後のDVDなど時勢の影響による価格の高騰。時期が過ぎると価格は下落する。 |
このなかでamazonに特化した特徴が、①の出品者の増減による価格変動です。
こちらについては、詳しくは後述します。
②~④については、amazonでなくても十分起こり得る話で、一般的にトレンド商品、季節商品と言われるものです。
こういった商品を扱う手法は、トレンドせどりと言われ、比較的せどり/転売の中上級者向きです。
いずれにしても、①~④の要因が複雑に絡み合い、amazonでは当たり前に価格変動が発生することは覚えておきましょう。
価格をチェックしないと他の相乗り出品者より売れなくなってしまう
上記の①でお伝えした通り、出品者の増減によって価格変動が起きてしまいます。
amazonは、1つの商品ページに複数の出品者が出品する仕組みで、価格競争が起きやすい設計となっています。
例えば、月に100個売れる商品の出品者が5人いれば、単純計算で1人月20個が売れることになりますが、10人に増えれば10個にしか売れません。
売れ筋商品ほどライバル出品者は群がる傾向にあり、出品者が増加するほど、在庫の回転が悪くなってしまいます。
そうすると、出品者の誰かが商品を早く売り切ろうとして価格を下げます。
同じ商品で品質も同程度であれば、お客様は商品が安い出品者から買いたいと考えます。
また、amazonにはカートボックスという、上図の「カートに入れる」「今すぐ買う」というボタンがあります。
amazonで買い物をしたことがある方であればわかると思いますが、多くのお客様はカートボックスから商品を購入します。
カートボックスは、基本的には1人の出品者だけが獲得でき、商品価格が安ければ獲得しやすくなります。
そのため、出品者が増えると、カートボックスを獲ろうと考えた出品者が販売価格を下げます。
ここで、販売価格を合わせることなく、他の出品者より販売価格が高いままではカートボックスが獲れないので商品が売れません。
価格をチェックしないだけで、販売機会を逃すことになってしまうのです。
amazonでは、他の出品者と販売価格を合わせることが重要になります。
極端に値下げする出品者もいるので限度はありますが・・・・・・。
なお、カートボックスについては販売価格以外にも獲得条件がありますが、詳細は以下の記事をご覧ください。
赤字になってしまう可能性がある
amazonでは、相乗り出品者が増えてしまうことで、販売価格が大きく下落することがあります。
先ほどお伝えしたように、自分も他の出品者に価格を合わせないと商品が売れないので、自分も価格を合わせざるを得ません。
ただ、特に出品者が急増した場合、価格競争が過熱して、値崩れが止まらないことがあります。
例えば、2000円の商品が1999円、1998円、1900円、1800円と下落していくことは珍しいことではありません。
場合によっては、目も当てられないほど大幅に値下がりして、大赤字になることもあります。
amazonの価格変動対策で必須の2つのツール
amazon物販に取り組む際は、以下のいずれかのツールは導入しておくことを強くおすすめします。
ツール | 概要 | 月額料金 |
プライスター | 販売価格を最安値の価格に自動改定するツール。赤字を防ぐ機能付。 | 月額5,280円 |
Keepa・キーゾン | 過去の販売個数や販売価格の推移を確認できる。 | 月額19ユーロ(約3,000円) |
プライスター|自動で価格改定を行い販売機会の損失を防ぐ
amazonの価格変動の観点で、必ず導入しておきたいのがプライスターです。
プライスターは、カートを獲得している販売価格に自動的に価格改定してくれるツールで、カート獲得率を保つことができます。
また、販売価格の下限値を定める「赤字ストッパー」という機能があるので、いつの間にか恐ろしく値下げされる心配もありません。
例えば、3,000円で販売していた商品で、他のカート獲得している出品者が2,950円に値下げしたとします。
すると、あなたが出品している商品の販売価格も2,950円になります。
このような微修正ならいいのですが、場合によっては、3,000円⇒2,000円⇒1,000円など過激な値下げをするセラーもいます。
販売価格を間違えて3,000円のところ300円と激安で価格設定しまうセラーもたまにいます。
赤字ストッパーがなければ、あなたも釣られて販売価格を下げられてしまい、目も当てられません。
しかし、例えば赤字ストッパーで2,000円と設定しておけば、他のセラーがそれ以下に値下げしても2,000円のままです。
プライスターを導入しておけば、販売価格を手動で調整する手間もなく、販売機会を失うこともなくなります。
月額5,280円程度かかりますが、基本的にはプライスターは導入しておきましょう。
その他のプライスターの機能については、以下の記事をご覧ください。
自動価格改定ツールについても、プライスターと似たツールがあります。
ツール | 概要 | 月額料金 |
マカド | サポート面でプライスターに劣る。スマホアプリもない。 | 月4,980円 |
セラースケット | メインはamazonアカウント閉鎖防止機能。3年ほど価格改定機能が改定されていない。 |
※価格改定機能は各料金プランに+500円 |
ECザウルス | 価格改定の精度や機能面で劣る。 | 6,468円 |
D-Plus | 50商品まで無料で利用可。サポート面ではプライスターに劣る。 |
|
アマストリーム | 2021年以降アップデートされていない。 | 5,280円 |
結論としては、プライスターの方が何かあった場合にサポートがしっかりしているのでおすすめです。
プライスターと他ツールとの比較については、以下の記事もご覧ください。
Keepa・キーゾン|過去の販売個数や価格推移が把握できる
※Keepa(有料版)の画面例
amazonで売れ筋商品の仕入れ判断をする際は、過去の販売個数や販売価格を調べることは必須です。
そうでなければ、月にいくつくらい売れそうか、価格を維持して販売できるかわからないので、怖くて仕入れはできません。
過去の販売個数や価格をチェックするには、Keepaやキーゾンというツールがおすすめです。
Keepaを導入すると、amazonの各商品ページで上図のような販売価格の推移やランキングの推移が確認できます。
amazonは、商品が1つ売れるとランキングが大きく変わるため、ヒット商品は上図のようにギザギザの波形となります。
ちなみに、まったく売れない商品は、上図のようにまったくギザギザになっていません。
このようなランキングの波形を計測したものがキーゾンです。
キーゾンを導入すると、上図のように販売個数を読み取れるので、いちいちランキングの波形を数える必要はありません。
その他、Keepaを導入することで、amazon本体の出品の有無や、出品者の変動もチェックできます。
つまり、Keepaを導入することで、次のように根拠を持って仕入れ判断をすることができます。
なお、Keepaの無料版は価格変動しか確認できないので、販売個数などをチェックできる有料版を必ず導入してください。
Keepa・キーゾンの主な機能や詳細な登録手順は、以下の記事を参考にしてください。
たしかにKeepa・キーゾン以外にも、販売個数や価格変動を調べられるツールは存在します。
特にKeepaとよく似ているツールで、よく比較されるのがDELTA TracerとERESAです。
ツール | 概要 | 月額料金 |
DELTA Tracer | 現在無料版は終了して、有料版のNEW TYPE DELTA Tracerのみ。日本語で作られていてわかりやすいが、機能面でKeepaより劣る。 | 2,200円 |
ERESA | 日本語でわかりやすいが機能面で劣る。利用するなら有料版を推奨。 | 2,980円 |
Keepaは、この2つと比較すると、他出品者の在庫数が分かる、カート獲得率が分かるなど豊富な機能があります。
Keepa・キーゾン、DELTA Tracer、ERESAいずれも、販売個数が正確な数値ではありません。
正確な販売個数を図るには、やや時間はかかりますが他出品者の在庫数の減り具合を定点観測することが確実です。
その点で考えると、正確な売れ行きを計測でいるKeepaの方が利便性が高くておすすめです。
amazonの価格変動対策3つの注意点
amazonの価格変動に対応するには、Keepa・キーゾン、プライスターを導入することが必須です。
Keepa・キーゾン、プライスターを導入したことを前提に、amazonの価格変動対策の注意点について解説します。
プライスターの赤字ストッパーを高く設定しすぎない
先ほどお伝えしたように、プライスターを導入する際は、赤字ストッパーを忘れずに設定しましょう。
ただ、扱う商品や資金繰りにもよりますが、基本的に赤字ストッパーはあまり高く設定しすぎないようにしましょう。
なかには、利益率を担保するために、「利益率15%が下限値」など高めに設定したい方もいるかと思います。
しかし、赤字ストッパーの設定を高くし過ぎると、今度は商品がいつまでも売れなくなり、資金繰りを圧迫する可能性があります。
また、保管期間が長いとFBAの保管料が高くなります。
ケースバイケースですが、赤字ストッパーは、利益トントンくらいを目安に考えましょう。
売れそうな商品に限ってKeepaで過去の価格推移や販売個数を確認する
amazonで販売する商品をリサーチする際は、かならずKeepaやキーゾンを使って過去の価格推移や販売個数を確認するようにしましょう。
ただし、すべての商品を詳細に分析する必要はありません。
全商品Keepaやキーゾンで調べていたら、途方もなく時間が過ぎて心が折れてしまいます。
そのため、以下の規準を満たす商品に絞って。Keepaやキーゾンで分析しましょう。
amazonランキング50,000位以内 | ある程度売れそうな商品に絞る |
amazon本体が販売していない | amazon本体が販売しているとカートが獲りづらい |
出品者が2人以上 | 1人の場合は相乗り禁止の可能性がある。相乗りした場合は商標権侵害でamazonアカウント閉鎖の可能性がある。 |
なお、amazon本体の有無については、Keepaのグラフで一目瞭然となっています。
amazon本体が販売していれば、上図のようにグラフがオレンジ色に染まっているためです。
上図のように、グラフが着色されていない商品を選びましょう。
上記の3つの規準を満たす商品であれば、Keepaやキーゾンで詳細を調べます。
具体的に調べることは、価格推移と、平均的な販売個数です。
と、安心して仕入れができます。
逆に、以下のようなグラフの特性を持つ商品であれば、仕入れを避けた方がいい場合があります。
①ランキングのギザギザの波が少ない
先ほどお伝えしたように、売れない商品の特徴です。
ただし、やや中上級者向きですが、数万円程度の高額商品の場合は月に2~3個売れていることを確認できたら仕入れてもいいでしょう。
②出品者が増加傾向にある
ライバルが参入してきている商品で、値崩れの可能性があります。
ただ、無理な仕入れをしないで少量仕入れをするならありでしょう。
また、後述するメーカー仕入れの場合は、販売者を限定化して適正価格を維持するように交渉してみてください。
③価格の乱高下が激しい
あまりに価格の乱高下が激しい商品は、中上級者向きです。
ただ、Keepaは発売後全期間の価格推移が確認できます。
後述するように、季節商品など傾向が見えれば仕入れ判断がしやすいでしょう。
トレンド商品や季節商品はKeepaで波形を確認して無理な仕入れを避ける
トレンド商品や季節商品は、Keepaで買い時を見極めるために波形を確認することが大切です。
特に季節商品であれば、多くは売れる時期と売れない時期があります。
そして、売れる時期は高値で販売できて、売れない時期は安く仕入れができます。
そのため、仕入れる時期と販売する時期が合っていれば、大きく利益を上乗せできます。
ただ、注意しなければいけないことが2点あります。
①無理な仕入れをしない
商品が売れそうだからといって、無理な仕入れをしないことです。
無理な仕入れをして、売れる期間中にすべて販売できなければ不良在庫を多く抱えることになってしまいます。
だからといって、過剰に恐れて少量仕入れをしても販売機会を逃すことになるので、Keepaやキーゾンで販売個数を確認するようにしましょう。
②ライバルが集中して思った以上に商品が売れない可能性がある
無理な仕入れをしないことにも繋がるのですが、トレンド商品や季節商品の売れる時期には、ライバルも多く参入します。
そのため、ライバルが多く参入して、思った以上に商品が売れないことがあります。
例えば、上図のチョコレートの、1年間の価格変動は以下の通りです。
通常、チョコレートは、クリスマスやバレンタインなどの冬場に価格が上がり、夏場は価格が下がる傾向にあります。
しかし、このチョコレート、2月のバレンタイン期こそ価格が高騰していますが、それ以外は価格は低めです。
むしろ、チョコレートの需要があまりない夏場の方が価格が高騰していることがわかります。
これは、冬場に出品者が増えて、夏場に出品者が減ったことが一因にあります。
季節商品は、狙い目の時期に出品者が増える可能性があることも考えて無理のない仕入れをしましょう。
価格変動を抑えて安定的に販売するならメーカー仕入れがおすすめ
amazonで価格変動は付きものです。
特に、相乗り出品者が増加すると値崩れが発生しやすくなります。
しかし、メーカーから直接商品を仕入れるメーカー仕入れであれば、価格変動を抑えて、安定的に月利を得ることが可能です。
メーカー仕入れを実践した方は、ライバルの増加や値崩れに悩まされなくなり、上図のように安定的な実績を出しています。
販売者を限定化して適正価格を維持できる
先ほどお伝えしたように、amazonは商品自体の流行廃りだけでなく、相乗り出品者の増減でも価格が変動しやすい特徴があります。
せどりや転売の場合は、ライバルが増えても対策する方法がありません。
たまに、他の出品者に対して「価格を下げるな!」と指示する人もいますが、独占禁止法に抵触する可能性があるのでやめましょう。
そもそも、価格の維持を指示しても無視される可能性が高いです。
メーカー仕入れであれば、販売メーカーに直接販売者を限定化してもらい、価格競争を避けることが可能です。
せどりや転売には存在しないノウハウですが、メーカー仕入れであれば可能です。
しかし、特にamazonの仕組みを理解していないメーカーに多いのですが、販売者を絞ることに難色を示されることがあります。
販売者を絞れば、それだけ商品が売れなくなると考えてしまうためです。
実際は、信頼できる販売者に絞ったところで、全体の販売個数は変わらないのですが・・・・・・。
月100個売れる商品を10人で扱おうが、5人で扱おうが、基本は月の販売個数は100個に変わりません。
さすがに1人に絞る(独占契約)ことはリスクですが、多くても4~5人に分散すれば問題ないはずです。
そこで、次の動画を参考にして、amazonの仕組みを十分に伝えて販売者を限定化を交渉しましょう。
この動画は、以下の記事と併せてご覧になるとよく理解できます。
販売者を限定化して適正価格を維持することは、メーカーにとってもブランド価値を維持できるので喜んでもらえます。
ぜひ、進んで提案しましょう。
【補足】独占販売、OEM販売なら相乗りセラーを排除できる
メーカー仕入れに取り組んで、取引メーカーと信頼関係を築けるようになると、メーカーから次のような提案をしてもらえることがあります。
つまり、独占契約かOEM販売をさせてもらえるわけです。
実際に、この状態までステップアップした人も少なくありません。
メーカーにとっては、販売者を1人に任せることはリスクである一方で、信頼できる販売者であれば販売を任せたいのです。
独占販売や、OEM商品の場合は、商品ページごと販売を任せてもらえる状況です。
商標を取得する必要はありますが、amazonではブランド登録すれば相乗りセラーを排除できる仕組みになっています。
相乗り出品の仕入れ判断の基準で、「出品者が1人の商品を避ける」とお伝えしましたが、今度はあなたが相乗りセラーを排除できる立場になるわけです。
相乗りセラーがやってこないので、出品者の増加による価格変動に悩まされることがありません。
適正価格を維持して、安定的に月利を得ることができます。
やや中上級者向きの方法にはなりますが、メーカー仕入れからのステップアップとして検討しておきましょう。
詳細は、中村さんの著書「amazon国内OEM完全ガイド」をご覧ください。
最後に
以上、amazonの価格変動の対策についてお伝えしました。
重要なことは、amazon物販に取り組むのであれば、必ずKeepa・キーゾンとプライスターを導入することです。
また、amazonでは商品の流行廃りだけでなく、出品者の増減でも価格が変動します。
しかし、せどりや転売ではなくメーカー仕入れであれば、販売者を限定化することで値崩れを抑えることが可能です。
せどりや転売でライバル増加による値崩れに悩む方は、メーカー仕入れへの移行を検討するといいでしょう。
このようなお悩みありませんか?
- せどり・転売を続けることに不安を持っている人
- 副業で臨む成果を得られていない人
- 副業を始めたいけど、何をすべきか迷っている人
- 新たな事業で収入の柱を増やしたいけど何が良いか分からない人などなど
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