物販は、簡単に言うと商品を安く仕入れて高く売るビジネスですが、10年以上前から人気の副業となっています。
収入源を会社の給料だけに頼ることにリスクを感じている人が増え、しかもオンラインの副業が浸透したことから、ますます物販に興味を持つ方が増えています。
結論からお伝えすると、物販は他の副業に比べて即金性が高く、すぐに稼ぐ実感を得られるので副業にぴったりです。
1日2時間程度の作業であれば月利5万円くらいは可能ですし、手法によっては月利50~100万円を得ている方もいます。
そのため、健全に物販ビジネスをコツコツと続けていけば、会社を辞めて独立することも可能です。
しかし、物販を始めるのであれば、絶対に気を付けるべきリスクがいくつかあります。
大きく赤字になってしまったり、知らずに法律に抵触してしまったりすることもあるので十分気を付けてください。
そこで、今回は副業で物販を始めようとしている方に向けて、次の内容を詳しく解説します。
- 物販で儲かる仕組み
- 副業で物販を始めるメリット
- 副業で物販を始めるなら注意したいリスク
- 物販ビジネスの種類ごとの手順
- 物販を始めようとする方からよくある質問&回答
物販に興味のある方は最後までご覧ください。
目次
物販で稼ぐ仕組みをわかりやすく解説
物販については、多くの方が「安く買って高く売る」というイメージを持っていると思いますが、具体的に詳細を解説します。
まずは物販ビジネスについて、以下のイメージを持つようにしてください。
- 物販の利益=販売価格-仕入れ価格-送料・手数料
- 商品の仕入れ先の選択肢は様々あり、メーカーから直接仕入れる手もある
- 販路の選択肢はamazon一択
物販は安く買って高く売るだけのシンプルなビジネスモデル
冒頭でお伝えしたように、物販は安く買って高く売ることが基本になりますが、もっと具体的にイメージすると、下記の図のようになります。
つまり、ネットショップや実店舗、販売メーカーから商品を仕入れて、amazonやメルカリなどで販売します。
商品を注文した購入者から入金された売上金と、仕入れ先に支払った仕入れ代金の差額で稼ぐのが物販ビジネスです。
ただ、ここで気を付けなければいけないのが、商品を発送する際の送料や、プラットフォームの利用手数料も考慮して利益計算しないといけない点です。
つまり、物販の利益は以下のように計算されます。
利益=販売価格-仕入れ価格-送料・手数料
ただ単に「販売価格>仕入れ価格」だから商品を仕入れてしまうと、思った以上に送料・手数料がかかってしまい赤字になることがあります。
例えば、販売価格が3,000円で、仕入れ値が1,800円、送料・手数料が600円であれば、利益は600円になります。
しかし、思った以上に送料・手数料がかかってしまい、1,200円もかかってしまえば利益はゼロになってしまいます。
輸入品を仕入れる輸入ビジネスの場合は、海外送料や関税・消費税も考慮しなければいけないので注意しましょう。
また、販売価格を最初3,000円に設定していたが思うように商品が売れず、販売価格を2,400円まで下げることになっても利益はゼロです。
物販ビジネスでは、実際にライバルが増えて値崩れすることが十分あり得るので、余裕を持って利益を見込んでおくようにしましょう。
物販の主な仕入れ先
物販ビジネスの主な仕入れ先は様々な選択肢がありますが、大きく分けると以下の3パターンがあります。
ネットショップ | amazon、メルカリ、ヤフオク、各店舗のネットショップ、卸仕入れサイトなど | 電脳せどり |
実店舗 | 近所のブックオフ、ハードオフ、ドン・キホーテ、セカンドストリートなど | 店舗せどり |
販売メーカー | メーカーから直接商品を仕入れる | メーカー仕入れ |
電脳せどりは、主にネットショップから商品を仕入れるので、すべて在宅で一連の物販作業が完結します。
時間も場所も問わず、副業の方でも取り組めるので最も参入障壁が低いですが、その分ライバルが非常に多く、出品しても値崩れを起こしやすい点に注意が必要です。
また、仕入れ前に商品の状態を確認できない点は注意してください。
一方、店舗せどりは、実店舗に行って価格差の出る商品を仕入れます。
仕入れ前に商品の状態を確認できる点と、インターネットでは見つからない掘り出し物が見つかる点がメリットです。
ただし、営業時間内に仕入れに行かないといけないので、副業の方は電脳せどりほど時間の融通が利きません。
また、常に1点モノの仕入れとなってしまうため、利益率の高い商品を探さないと、かなり稼ぐ効率が悪いです。
なお、詳しいことは後述しますが、電脳せどりについても、店舗せどりについても、現在は転売目的の仕入れを禁止している店舗が非常に増えている点は注意してください。
電脳せどりや店舗せどりの主な仕入れ先については、以下の記事に詳しく紹介しています。
電脳せどりや店舗せどりほど知られていませんが、物販を始めるならメーカーから直接商品を仕入れるメーカー仕入れという方法もあります。
上図の商流から考えてわかるように、最上流の仕入れとなるので、メーカー保証の効く新品を最安値で仕入れることが可能です。
メーカーと取引交渉する必要があるので、せどりとは違うノウハウがありますが、次のように様々なメリットがある手法です。
- 継続的な仕入れが可能なので利益が安定しやすい
- ライバルが増加しても対策できるから値崩れのリスクが低い
- 万が一不良品があっても、メーカーがすぐに対応してくれる
- 高品質の新品を販売するので、お客様のクレームやamazonアカウント閉鎖リスクが低い
- メーカー公認のもと販売するので、商標権などのトラブルが起きない
詳しいことは後述しますが、せどりで直面しやすい様々なリスクを回避できます。
メーカー仕入れに興味のある方は、以下の記事も参考にしてください。
副業で物販を始めるなら販路はamazon一択
副業で物販を始める場合、仕入れ先だけでなく販路選びも迷いやすいところです。
ただ、仕入れ先ほど選択肢が多数あるわけではなく、主な選択肢は以下の3つでしょう。
- amazon
- メルカリ
- ヤフオク
出品アカウントを持つだけなら、上記いずれも保有しておくことをおすすめします。
ただし、メインの販路とするのはamazonが一番おすすめです。
amazonの2022年の売上高は、約3.2兆円と非常に大きな集客力で、年々拡大傾向にあります。
一方でメルカリは444.4億円(2022年7月~2023年6月)ですから、その差は歴然です。メルカリやヤフオクでも消費者は多いですが、amazonには遠く及びません。
また、amazonには、発送作業をすべて代行してくれるFBAというサービスがあります。
一般的に、物販ビジネスの一連の流れは以下の通りです。
- 商品を仕入れる
- 仕入れた商品を保管する
- 在庫管理を行う
- 注文を受ける
- 商品を梱包・発送する
- カスタマー対応(クレーム処理、問い合わせ、返品返金など)
物販ビジネスには、梱包や発送作業、クレーム処理などの対応は結構めんどくさくて時間が取られる作業も含まれています。
しかし、amazon FBAを利用することで、②~⑥の作業をすべて代行できます。
その代わり、仕入れた商品をまとめてFBAに納品する作業は発生しますが、②~⑥までの作業をすべて1人でやるよりは労力が大きく減ります。
そのため、副業で作業時間が限られている場合でも、リサーチや仕入れ作業に集中できます。
メルカリやヤフオクでは、①~⑥の作業をすべて行う必要があり、しかも商品1点ごとに商品ページを作成しなければいけないので、労力負担がかなり大きいです。
特に副業で時間が限られる人ほど、集客力が高く、効率的に物販ができるamazonをベースに考えましょう。
amazon FBAについては、以下の記事をご覧ください。
また、amazonとメルカリとの比較については、以下の記事も参考になります。
物販は1日2時間の作業で月5万円以上は稼ぐことができる
結論から言うと、物販ビジネスで稼ぐことは可能です。
副業でも1日2時間、休日4時間程度コツコツと作業を続けていけば、月額5万円以上は可能でしょう。
もちろん、もっと時間をかけることができれば、月利10万円、20万円と稼ぐことが可能でしょう。
ただし、電脳せどりや店舗せどりの場合は継続的な仕入れができないので、リサーチを止めると収入が止まります。
その点、メーカー仕入れの場合は継続的に仕入れができるので、リサーチを止めても収入が安定します。
もちろん、リサーチとメーカーとの交渉を増やしていけば、階段状に月利を積み上げることができます。
そのため、作業時間を増やさずに、1日2時間程度の作業をコツコツと続けていけば、月利30万円、50万円、100万円と稼ぐことができます。
あくまで、物販コミュニティー”EC STARs Lab”のメンバーの統計になりますが、上記のように、85%が月利10万円以上稼いでいます。
半数が50万円以上、30%弱が月利100万円を稼いでいることを考えると、将来的には会社を辞めて独立することも夢ではありません。
ただ、これから副業で始める方は、まずは副業から始めて、月利5~10万円を目指しつつスキルを身に付けていくといいでしょう。
他の副業と比較した場合の物販を始める5つのメリット
副業で物販を始めるメリットをいくつかお伝えします。
会社員でもできるインターネットビジネスというと、他には以下のような副業を思いつく方が多いでしょう。
- アフィリエイト
- ポイ活
- クラウドソーシングサイトで募集している仕事
主に、これらの副業と比較した場合のメリットについてお伝えします。
即金性が高く、すぐに稼げることを実感できる
他のインターネットビジネスと比較すると、物販は手軽に始めることができて、しかもすぐに稼ぐことを実感できます。
月利1~2万円程度であれば、開始初月で稼ぐことも難しくありません。
月利1~2万円を得るためには、地道に労力をかけてポイントを貯めないといけないポイ活に比べた場合、少ない労力で稼ぐことができます。
また、物販でよく比較されるのがアフィリエイトは、軌道に乗れば不労所得的に収入が安定しますが、稼げるようになるまで時間がかかります。
私の経験では、月5万円程度を得るまでに1年程度かかり、月20万円を超えた頃は、すでに2年近く経っていました。
特に、最初の3~6ヶ月は、数千円程度の収入しか得られません。
そのため、モチベーションを維持できずに挫折する方が大半です。
この点で言えば、物販はモチベーションを維持しやすいビジネスと言うことができるでしょう。
出品アカウントを作ればすぐに始められる
物販は、サイト作成の必要がないので、準備に時間がほとんどかかりません。
amazonやメルカリの出品アカウントを作ればすぐに始められます。
仕入れ資金は必要になりますが、まずは月利1~2万円程度稼げるか試してみるくらいであれば、10万円程度の初期資金で大丈夫でしょう。
一方、アフィリエイトは、アフィリエイトサイトの作成から始めないといけないので、比較的準備に時間がかかります。
始めようと思えばすぐに始められる点も、物販の大きなメリットと言えるでしょう。
amazonの出品アカウント作成については、以下の記事を参考にしてください。
外注化しやすい作業が多い
物販は商品リサーチ、仕入れ、検品、梱包・発送、カスタマー対応など様々な作業がありますが、いずれも外注化しやすいです。
まず、amazon FBAを利用すれば、発送作業やカスタマー対応などは外注しなくても自動化できます。
また、FBA納品や商品リサーチなども単純作業のため、比較的安価に外注しやすいです。
アフィリエイトの外注は、サイトの作成や記事作成、バナー作成、広告運用など、やや高度な外注作業が多いです。
物販でもOEM販売や新商品の独占販売になれば、デザイン外注などの機会はありますが、比較的中上級者になってからの話です。
外注化する際は、まずは自分で作業を理解してから行った方がいいですが、他の副業に比べても外注化しやすく、労力負担を軽減しやすいでしょう。
そのため、物販は副業からでも十分取り組みやすいところがあります。
なお、本ブログでは、外注化の記事もあるので、外注が必要と感じたらぜひ参考にしてください。
結果がすぐにわかるので間違った方法で実践しても改善しやすい
即金性の高い物販は、正しい方法で実践すればすぐに月利として反映されます。逆に間違った方法であれば、まったく稼げないか赤字になってしまいます。
つまり、結果がすぐに出るので、間違った方法で実践していると気付きやすく、改善しやすいです。
アフィリエイトのような結果が出るまで時間がかかるビジネスの場合は、正しいのか間違っているのか、比較的わかりづらいです。
そのため、間違った方法を何ヶ月も続けてしまうといったことも珍しくありません。
ただ、物販でも独学の場合は、「なかなか稼げない」と気付いてもどう改善したらいいかわからないことがあります。
よりPDCAを回して早く結果を出したい場合は、選び方は注意しないといけませんが、コンサルやスクールに入って教わった方がいいでしょう。
会社を辞めて独立することも夢ではない
物販、特にメーカー仕入れの場合はコツコツ作業を続ければ月利30万、50万と積み上げることができるので、会社を辞めて独立も夢ではありません。
他の気軽に始められる副業で知られるポイ活やデータ入力では、いくら地道に作業しても会社を辞めて独立できるまでには至りません。
副業に興味のある方には、
と考えている方も多いでしょう。このような方には物販はとてもおすすめです。
なお、物販で独立を考えている方は、次の記事も参考にしてください。
副業で物販を始める際に十分気を付けたい11個のリスクと対策
ここまで物販のメリットについてお伝えしてきましたが、副業で物販を始める際は、様々なリスクに十分気を付けないといけません。
ここまでお伝えしたように、物販にはせどりとメーカー仕入れに分けられますが、主なリスクについては以下の通りです。
物販のリスク | リスクの大きさ | |
せどり | メーカー仕入れ | |
商品が売れない | 中 | 中 |
値崩れが起きる | 高 | 低 |
赤字になる | 高 | 低 |
資金繰りが厳しい | 中 | 中 |
仕入れができない | 高 | ほぼゼロ |
違法行為をしてしまう | 中 | ほぼゼロ |
規約違反 | 高 | ほぼゼロ |
転売規制 | 高 | 関係なし |
品質不良 | 高 | 低 |
出品規制 | 高 | 低 |
発送遅延 | 中 | 低 |
以下、詳しく解説します。上記の通り、特にせどりの場合は十分注意して取り組みましょう。
商品がまったく売れない
物販ビジネスでは、仕入れができれば必ず儲かるとは限らず、適当に仕入れると商品がまったく売れない点は注意してください。
特に物販を開始した直後は、直感や目利きに頼るのは危険です。
amazonを販路としていれば、Keepaやキーゾンという過去の販売個数や価格の推移を調べられるツールがあります。
これまでの売れ行きがわかれば、仕入れ個数もある程度判できます。
例えば、上図では月間販売個数が55個なので、相乗りセラーが4人いれば、自分は月に55÷(4+1)=11個売れると判断できます。
過剰な仕入れは不良在庫を生み出すので絶対にやめた方がいいですし、だからといって仕入れが少なすぎれば販売機会を失います。
amazon物販をする際は、必ずKeepaやキーゾンは導入しておきましょう。
Keepa・キーゾンの詳細は、以下の記事をご覧ください。
たしかにこういうこともあります。
この場合、原因をしっかり分析して対策するようにしましょう。考えられる主な原因は次の通りです。
- トレンドが過ぎてしまい販売タイミングを逃した
- 同じ商品を出品するライバルが増えた
- 自分より安く販売しているセラーがいる
このなかで、すぐに対策をすれば売上を改善できるのが③です。
amazonでは販売価格が変動しやすく、出品してしばらく経つと、自分より安く出品するセラーが出てきます。
そのため、自分も販売価格を他のセラーに合わせないと、全然売れなくなる可能性が出てきます。
同じ商品であれば、1円でも安く販売している人から買いたくなるものです。
ただ、毎回amazonの商品ページをチェックするのは大変なので、販売価格を他のセラーと自動的に合わせるプライスターというツールを導入するといいでしょう。
極端に値下げする人に合わせないように、赤字ストッパーという機能もあるので安心です。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
ライバルの増加で値崩れが起きてしまう
売れ筋商品ほどライバルがすぐに群がります。
amazonの場合は相乗りする出品者が増えるので、それだけ月間で販売できる個数が減ります。
先の例で言えば、相乗り出品者が4人⇒9人に増えれば、月間で売れる個数は11個⇒5.5個に減ってしまいます。
そうなると、在庫の回転が悪くなってしまうので、資金繰りが苦しくなったセラーが焦って販売価格を下げてしまいます。
実際に、上図のようにKeepaで見てみると、出品者数が増えると販売価格が下がっていることがわかります。
ライバルセラーが値下げすれば、自分も値下げして販売しないといけません。
場合によっては、赤字になってしまうことがあるので、利益率を20%以上にするなど、余裕を持った利益設定で仕入れをしましょう。
メーカー仕入れについては、販売者を限定化して、値崩れを抑える対策が可能です。メーカーにamazon物販の仕組みを十分伝えて交渉してみましょう。
赤字になってしまう
仕入れのいらないアフィリエイトやポイ活、データ入力に比べると、物販は赤字になってしまうリスクがあるので、次の点は十分注意してください。
- 想定以上に商品が売れないことがある
- 無理な仕入れをして商品が全然売れない
- 出品後にライバルが増えて値崩れをしてしまう
- 資金繰りの管理ができていない
- クレームによって返金対応があった
- 送料・手数料が想定以上に高い
- 出品できない商品を仕入れてしまった
赤字になってしまう詳細な原因と対策については、以下の記事をご覧ください。
資金繰りが苦しくなってしまう
物販は仕入れが発生するので、売上、在庫、資金繰りを管理しないと資金繰りがどうしても苦しくなります。
と中村さんの書籍でも繰り返しお伝えしているとおり、物販で成果を出している人は全員在庫、売上、資金繰りの管理をしっかりと行っています。
実際に曖昧な在庫や資金繰りの管理では、これからどれくらい商品を仕入れることができるか判断が付きません。
物販を始めたばかりで、まだ仕入れが少ないうちは実感しないかもしれませんが、様々な商品を仕入れてくると、資金繰りの管理がとても重要になります。
例えば、以下のような管理帳簿を使って管理するのがおすすめです。
⇒⇒神の管理帳簿
上記のスプレッドシートを参考にして、ご自身で帳簿を作成するのもいいのですが、この管理帳簿は、EC STARs Labのメンバーの大半が愛用しています。
帳簿をどう作ればいいかわからない場合は、このまま使用してもらって構いません。
上記の管理帳簿の使い方については、以下の動画を参考にしてください。
特にメーカー仕入れの場合は、メーカーから現金前払いを求められるケースが多いので、資金繰りの管理はしっかり行うようにしてください(メーカーとの取引が続くと掛け払いができるようになります)。
継続的な仕入れができない
リピート仕入れができるメーカー仕入れの場合はあまり心配がないのですが、せどりの場合は継続的な仕入れができません。
在庫が少なくなって追加発注するタイミングで、仕入れ先の在庫が残っているとは限らないのです。
在庫が残っているとしても、キャンペーンの終了などで仕入れ値が上がって利益が出ないことも少なくありません。
そのため、せどりの場合は、月利を安定させるために、常に儲かる商品をリサーチしておく必要があります。
月利を増やしたいのであれば、比例して作業時間を増やさないといけないので、副業の場合は本業に支障が出ないように気を付けましょう。
違法性のある販売行為をしてしまう
物販自体は違法ではないですが、場合によっては違法になる行為もあるので、十分注意してください。
例えば、以下のような行為は法律違反となるので十分注意してください。
コンサートなどのチケット転売 | チケット不正転売禁止法違反 |
偽物の転売 | 商標法違反、著作権法違反 |
医薬品の転売 | 薬機法違反 |
一部化粧品(輸入品など)の転売 | 薬機法違反 |
酒類の転売 | 酒税法違反 |
デジタルコンテンツの転売 | 著作権法違反 |
古物営業許可証などで中古品転売 | 古物営業法違反 |
商品の製造番号を削って転売 | 商標法違反、薬機法違反 |
盗品の転売 | 盗品関与罪 |
メーカーの独占販売商品の転売 | 著作権法違反、商標法違反 |
店舗のオリジナルブランド商品の転売 | 商標法違反 |
実際に違反行為で逮捕された事例もあるので注意してください。
※高知新聞より抜粋
メーカー仕入れの場合は、メーカー公認の正規の新品を販売するので、知らずに違法行為を行うリスクは限りなく低いです。
電脳せどりや店舗せどりの場合は、知らずに上記のような違法行為に該当してしまうことがあるので十分注意しましょう。
規約違反によってアカウント停止・閉鎖される
違法行為について気を付けないといけないのはもちろんですが、プラットフォームの規約についても十分注意してください。
amazonでもメルカリでもヤフオクでも、禁止されている行為がいくつかあります。
例えば、amazonのコンディションガイドラインは遵守しないといけません。例えば、以下のような商品はamazonでは出品ができません。
- 明らかに機能に問題がある商品。
- かび、激しい変色、腐食などの形跡がある清潔ではない商品。
- 使用に支障があるような破損が見られる商品。
- 使用に不可欠な付属品や部品が不足している商品。ただし、説明書はなくてもかまいません。
- 修理やメンテナンスが必要な商品。
- オリジナルのメーカーや著作権所有者によって製造されたものではない商品。これには、複製品、偽造品、レプリカ、模造品が含まれます。
- プロモーション用の見本、プロモーション用のセット品、商品サンプル、または新刊見本として配布された商品。これには、既刊または未刊本の校正前原稿も含まれます。
- 書き込みやステッカー、その他の損傷などにより商品の一部が見づらいか、読めない商品。
- 賞味/消費期限(「販売期限」を含む)を過ぎた商品。有効保管期間の残り日数が不足している商品。賞味/消費期限が消されているか、改ざんされている商品。
- 廃棄または処分される予定の商品、またはメーカー、仕入先、ベンダー、小売業者によって販売不可と指定された商品。
- Amazonでの販売が禁止されている商品。
※amazonコンディションガイドラインより抜粋
また、amazonでは新品として出品できない商品について、以下のように定めています。
以下の商品は、Amazonで「新品」として出品することはできません。
- 個人(個人事業主を除く)から仕入れられた商品。
- メーカー保証がある場合、購入者がメーカーの正規販売代理店から販売された商品と同等の保証(保証期間など)を得られない商品(たとえば、メーカー保証がある場合に、すでにメーカーが定める保証期間が始まっている、または保証期限が切れている商品など)。
- プロモーション品、プライズ品、おまけに関しては、出品自体は許可されていますが、「新品」としては出品できません。出品する場合は、コンディションガイドラインに沿って中古品として該当するコンディションで出品してください。
- Amazon.co.jp限定商品としてAmazonによって販売されている商品(Amazonが特別に承認している場合を除く)。
※amazonコンディションガイドラインより抜粋
メーカー保証が得られない、すでにメーカー保証が始まっている商品は新品として出品できないことになるので、小売店からの仕入れはすべて中古扱いとなります。
つまり、電脳せどり、店舗せどりの場合は、amazonではすべて中古品の転売となってしまうということです。
知らずに新品として出品してしまい、amazonアカウントが閉鎖された事例もあるので注意しましょう。
しかし、メーカー仕入れの場合は、メーカー保証が得られるので、新品として販売して問題ありません。
なお、メルカリの場合も、amazonと同様に禁止行為が定められているので、よく確認してください。
例えば、無在庫転売は禁止されているので、絶対に行わないようにしましょう。
転売目的の仕入れを禁止する実店舗・ネットショップが増えている
※ノジマ公式サイトより抜粋
最近は、転売目的の仕入れを禁止する実店舗やネットショップが増えているので注意してください。
これは、電脳せどり、店舗せどり両方に言えることです。
特に、ヤマダ電機やヨドバシカメラなどの家電量販店のオンラインショップ、キャラクター関連グッズの販売店に関しては、ほぼ転売禁止と考えてください。
その他、トイザらス、ハンズ(旧東急ハンズ)、アイリスオーヤマ、サンドラッグ、スギ薬局、カメラのキタムラなど、転売禁止店舗がたくさんあります。
また、転売禁止としていなくても、「お一人様1つまで」など購入規制がかけられている商品もたくさんあります。
今後も転売禁止の店舗やネットショップは増えていくと予想されるので、電脳せどりや店舗せどりでは十分気を付けてください。
なお、電脳せどりの転売禁止店舗については、以下の記事をご覧ください。
検品をよく行わずに偽物や不良品を販売してしまう
特に中古品や輸入品のせどりに関しては、偽物や不良品のリスクについては十分注意してください。
特に電脳せどりの場合は、商品の状態を事前に確認することができません。
100%防止することはできませんが、仕入れ先の販売者の評価などを確認して、なるべく不良品や偽物を仕入れてしまうリスクを抑えましょう。
そして、次のように検品を徹底するようにしてください。
- ロゴやタグが本物か?
- 付属品が欠けていないか?
- 説明書が付いているか?
- 動作確認をして動くか?
- 外観に傷や破損、汚れ、色褪せがないか?
- 化粧箱に傷や破損、汚れ、色褪せがないか?
- パソコンはデータが初期化されているか?
そのうえで、クリーニングでホコリを取るなどきれいな状態で発送するようにしましょう。
ただし、新品の場合、特にメーカーから直接仕入れた商品の場合は、偽物や不良品のリスクはほとんどないのでご安心ください。
出品規制で販売できない商品がある
物販の販路は、基本的にamazonをおすすめしますが、amazonでは出品規制で販売できない商品があるので注意してください。
特にせどりの場合、アパレル用品やおもちゃなどは出品できず、メルカリの方が相性のいいカテゴリーもあります。
そのため、amazonだけでなく、メルカリやヤフオクの販路も持っておくといいでしょう。
なお、メーカー仕入れの場合は、出品規制がかかっても、請求書などの書類提出で規制解除とできることが多いです。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
商品の発送遅延が起きる
物販でクレームが来る大きな理由は、主に偽物や不良品など商品に関することか、発送が遅れてしまった場合です。
amazon FBAを利用していれば、注文と同時に自動発送してくれるのでほとんどリスクはないですが、自己発送やメルカリ使用時は注意してください。
特に無在庫転売の場合は、発送遅延のトラブルがかなり多いので、メルカリなどで禁止している販路がとても多いです。
物販の手順を種類別に解説
物販は、せどりとメーカー仕入れでリサーチ~仕入れまでの流れが大きく違うので、各々解説します。
ただし、amazonを販路とする場合、せどりでもメーカー仕入れでもFBA納品~商品発送までの流れは基本的に一緒になります。
電脳せどり/店舗せどり
電脳せどりや店舗せどりの手順については、主に以下の通りです。
- 必要なものを準備する
- 販路を決める(おすすめはamazon)
- 古物商許可証を取得する(特に中古せどりの場合)
- 電脳せどりであれば、ネットショップの商品リサーチをする
- 店舗せどりであれば、近くの実店舗に行って商品リサーチをする
- 儲かる商品を見つけたら仕入れをする
- 仕入れた商品を販路に出品する(amazon FBAの場合は商品登録、FBA納品)
- 注文があれば発送する(amazon FBAの場合は自動発送)
- クレームや返金・返品対応があれば対応する(amazon FBAの場合はamazon側で対応)
- 値崩れなどで販売価格が下落してきたら在庫処分を検討する
- ④~⑩を繰り返して、常に儲かる商品を探す
電脳せどりの具体的な手順については、以下の記事をご覧ください。
なお、せどりの場合、特に重要な作業が④⑤のリサーチになるので、より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
メーカー仕入れの手順
メーカー仕入れの手順は、以下の通りで、せどりと違ってメーカーとの交渉が必要となります。
- 必要なものを準備する
- 販路はamazon一択なので、amazon出品アカウントを作成する
- メーカー商品をリサーチする
- 儲かる商品を見つけたら、メーカーの連絡先を探す
- メーカーに取引交渉をする
- 取引が成立したら仕入れた商品をamazonに出品する(取引が成立しなければ③に戻る)
- 注文があれば発送する(FBAの場合は自動発送)
- クレームや返金・返品対応があれば対応する(FBAの場合はamazon側で対応)
- 在庫が少なくなればメーカーに連絡してリピート仕入れをする
- ライバルが増えないように、事前に販売者限定化交渉を行う
- ③~⑩を繰り返して、取引メーカーを増やして月利を積み上げる
詳細は、以下の記事をご覧ください。
より詳しく知りたい方は、中村さんの書籍も良かったらご覧ください。
副業で物販を始める人からよくある7個の質問
最後に、副業で物販を始める人からよくある質問について回答します。
副業が会社でバレませんか?
副業禁止の会社にお勤めの方がよく気にされるのが、副業が会社にバレないかという点です。
しかし、99%副業がバレることはないのでご安心ください。
もしバレるとしたら、会社の勤務時間中に副業をやっているか、同僚に副業のことを話してしまったかのどちらかです。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
副業でも確定申告は必要ですか?
所得が20万円以上あれば確定申告は必要となります。
売上ではなく、売上から仕入れ価格と経費を引いた所得が20万円以上が条件ですが、それでも副業開始初年度で十分到達できる数字です。
また、所得が赤字だった場合は青色申告であれば個人事業主は3年間赤字を繰り越すことができるので、極力確定申告した方がいいでしょう(法人であれば10年間繰り越し可)。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
独学で成功することはできますか?
先ほどもお伝えしましたが、独学では間違った方法を実践しても気付かないので、稼げる金額に限界があります。
最初は書籍などを購入したり、インターネットで不明点を調べたりして実践してもいいですが、独学を続けることはおすすめしません。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
物販コンサルを受けようと思いますが騙されませんか?
独学では限界があるので、なるべく自己投資と思ってコンサルやスクールを選んだ方がいいでしょう。
たしかに、騙されたという経験を持つ方は少なくありません。
※Yahoo!知恵袋より抜粋
実際に詐欺まがいのスクールも少なくないですし、詐欺とは言わなくても、次のようなスクールは少なくありません。
- 教材を渡すだけでサポートが薄い
- 受講者の質問に対してなかなか回答してくれない
- 教えているノウハウが古い
- 講師自身が最近物販で稼いでいない
そのため、コンサルやスクールの選び方については以下の記事を参考にして、慎重に検討しましょう。
家族に物販を反対されています。どうすればいいですか?
このように、物販について家族に反対されるケースは少なくありません。
理由は様々ですが、特にせどりや転売は、とにかく消費者からイメージが悪いです。
- 店舗せどりでバーコードリーダーを持ちながら長時間スペースを占領
- 人気商品を買い占めて定価以上に高額転売
- 違法行為をしてしまう etc・・・・・・
そのため、家族から反対される人も多く、反対されなくても家族に堂々と言えない人が多いです。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
もっと家族に堂々と言える物販ビジネスをしたいなら、メーカー仕入れがおすすめです。
副業で物販を始めて本業に支障出ませんか?
副業を始める場合、本業との両立は多くの人の不安事項です。
しかし、物販であれば1日2時間、休日は4時間程度確保すれば、ある程度は稼げるようになります。
特にメーカー仕入れの場合、1日2時間くらいの作業でコツコツと利益を積み上げることができます。
正直家計が厳しいです。仕入れ資金はどうすればいいですか?
お金の不安から副業に興味を持つ方が多いので、仕入れ資金について悩む方は少なくありません。
せどりであればクレジットカードを使えば、支払いを翌月末に延ばすことができるので、手持ちの資金がなくても資金繰りは何とかなります。
しかし、仕入れた商品が売れなかった場合、資金がショートするリスクがあるので、やはり手持ちの現金は持っておいた方がいいです。
もし、物販に使えるお金が50万円以下だった場合は、次のように軍資金を作るといいでしょう。
- 自己アフィリエイトを行う
- メルカリで不用品を販売する
- 両親からお金を借りる
- 家賃や生命保険などの固定費を見直して無駄な支出を削減する
- 時給の高い夜勤を増やす
- 仕入れがいらなくてすぐに稼げる単純作業の副業をする(データ入力、ポイ活など)
実際に中村さんは、上記のようにして軍資金を貯めて物販ビジネスを開始しています。
短期間で50~100万円くらいであれば、準備する方法はいくらでもあるので、まずは仕入れ資金をどう貯めていくか考えるといいでしょう。
最後に
以上、副業で物販に興味がある方に向けて、物販の仕組みやメリット、気を付けたいリスクについておすすめしました。
物販と言っても、大きく分けると電脳せどり、店舗せどり、メーカー仕入れがあります。
いずれも特別な準備物が必要なく、すぐに始めることができるので、ご自身に合った手法で試してみるといいでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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