amazon物販をしていると、たまに真贋調査が入ることがあります。
amazonの真贋調査は、国税の税務調査と同様に拒否することができず、しかも求められた必要書類を提出できないとアカウントが閉鎖されます。
消費者や販売メーカーのクレームで真贋調査が入ることもあれば、特に身に覚えがないのに抜き打ちで真贋調査が入ることもあります。
真贋調査が入ることは珍しいことではないですが、必要書類を提出すれば無事にクリアできるのでご安心ください。
Amazon真贋調査は突破できる! 調査の理由とクリアするための必要書類は?
まずは、真贋調査がどういうものか、真贋調査の理由とクリアするための必要書類について解説します。
- お客様からの通報(偽物、型番違いなど)
- メーカーからの通報(商標権/知的財産権の疑い)
- 抜き打ち調査(特に新規アカウントの場合真贋調査が来やすいと言われている)
そもそも真贋調査とは?
真贋調査とは、
- 「適切な商品を出品していますか?」
- 「偽物の商品を出品していませんか?」
というamazonからの緊急調査のことを指します。
amazonのアカウントスペシャリストやアカウントヘルスサポートというamazon利用者を監視する部署が、独自の判断基準で真贋調査を行います。
「疑わしければ調査する」というのがamazonの方針なので、適切な商品を扱っている場合でも真贋調査が行われる可能性は十分あります。
真贋調査の連絡がメールで来た場合、基本的には拒否できないので、必ず指示に従って対応しなければいけません。
また、真贋調査の事由によっては、真贋調査をクリアするまでにアカウントが一時的に停止されることもあります(特に改善計画書の提出が求められている場合)。
しかし、真贋調査は一つひとつ正しく対応すればクリアして、通常通りamazon物販ができるのでご安心ください。
【調査の理由①】お客様からの通報|本物でない疑い
真贋調査が来る理由の1つ目が、お客様から通報がある場合です。
特にせどりや転売では、
- 「違う商品が届いた」
- 「型番が違う」
というミスをしてしまい、クレームが発生することがあります(メーカー仕入れではまずあり得ません)。
また、新品として出品していた商品が、実は中古だったという場合もお客様から通報が入ることがあります。
2017年のamazonの規約の改定以降、せどりや転売で仕入れた商品を新品のコンディションで販売することはできません。
いずれにしても、お客様からの通報が間違いで、実は新品の本物だった場合でも真贋調査は入ります。
その場合は、お客様からの通報が間違っていることをamazonに連絡する対応が必要です。
なお、お客様から通報があると真贋調査が来る前にamazon側で調査が開始されますが、アカウントスペシャリストから以下のメールが来て売上金の振込が留保される場合もあります。
amazonの調査の結果、特に問題がなければ商品の出品は続けられますが、そうでないと判断された場合は、真贋調査の対応が必要です。
具体的には、次の必要書類を求められます。
- 請求書か領収書の写し(2.1.1)
- 注文書や販売証明書(2.1.2)
- 上記が用意できない場合は通報の間違いを証明する書類(2.1.3)
※場合によっては改善計画書(2.1.4)を提出すれば真贋調査をクリアできることがあります。
【調査の理由②】 メーカーからの通報|商標権/知的財産権の疑い
お客様ではなく、商品のメーカーからの通報で、真贋調査の対象になることもあります。
amazonの商品ページのなかには、出品者がメーカーだけになっている場合があります。
この場合は、メーカーが独占的にamazon販売しているケースが多く、相乗り出品すると「勝手にamazonで売らないでほしい」と高確率でクレームが来ます。
メーカーから直接クレームがあった場合は、すぐに出品を取り下げれば真贋調査を防ぐことができます。
例えば、以下のようなメールがメーカーから来たら、すぐに出品を取り下げましょう。
しかし、なかには、出品者に直接クレームを出す前にamazonに通報するメーカーもあります。
その場合は、商標権/知的財産権侵害の疑いがあるということで、高い確率で真贋調査が入ります。
メーカーからの通報で真贋調査が入った場合は、以下の書類が必要となります。
- メーカーの通報の間違いを証明する書類(2.1.3)
- メーカーの通報が正しければ改善計画書の提出(2.1.4)
【調査の理由③】 抜き打ち|通報はないがamazon物販開始1年未満等
お客様やメーカーの通報がなくても、抜き打ちで真贋調査が入ることがあります。
抜き打ちの場合、amazon側でランダムに真贋調査をする出品者を決めるので、未然に防ぐことができません。
特にamazon出品アカウント作成1年未満の場合、抜き打ちで真贋調査が入りやすいと言われています。ただ、そうでなくても抜き打ちの真贋調査が来る場合があります。
抜き打ちで真贋調査が入った場合、次の書類の提出が求められることが多いです。
- 請求書か領収書の写し(2.1.1)
- 注文書や販売証明書(2.1.2)
真贋調査を確実にクリアするための3STEP
真贋調査は、amazonから求められた情報を提供しなければアカウント閉鎖に至るかなり厳しい調査です。
しかし、以下の対応を確実に行えば真贋調査をクリアすることができるので、慌てずに対応していきましょう。
【STEP1】amazon真贋調査の必要書類を適切に用意する
まずは、真贋調査の通知メールで、amazon側から求められた書類を適切に用意しましょう。
先ほどお伝えした通り、以下すべての書類が必要とは限りません。
真贋調査の事由によって必要書類は違うので、通知メールの内容を確認して必要書類を用意してください。
請求書や領収書の写し
お客様からの通報で商品が本物かどうか疑われている場合や抜き打ちの真贋調査の場合は、請求書や領収書の写しが求められるケースが多いです。
通知メールで「過去365日以内」と記載されていれば、期間内の請求書か領収書がすべて必要となります。
PDFで保存したものや、写真を撮影して.jpg、.png、.gifの形式でamazonに送ってください。
請求書や領収書には、次のことが求められています。
- 過去365日以内の請求書や領収書に記載された仕入れ数が、販売数の合計と一致していること
- 仕入れ先の連絡先情報 (名前、電話番号、住所、Webサイトを含む) が正確に記載されていること(価格情報はなくてもOK)。
レシートでも大丈夫と言われていますが、実際は無効になるので必ず領収書を発行してもらうようにしましょう。
また、PayPalやeBayの請求書でも、無効となることが多いです。
メーカー仕入れであれば、メーカーに連絡すればすぐに領収書や請求書の対応してもらえるので問題ありません。
問題なのはせどりや転売です。
特にフリマアプリやオークションサイトからの仕入れは、請求書や領収書を発行してもらうのが厳しいので、真贋調査を通ることがかなり難しくなります。
また、領収書を発行してもらった場合でも追加情報が必要なことがあり、特に小売店からの仕入れの場合は対応が難しくなります。
販売証明書類(注文書や販売許可書)
場合によっては、請求書や領収書の他に、販売を証明できる書類の提示が求められる場合があります。
最近は、販売証明書類を求められる傾向が強いですが、小売店では対応できず、メーカーか直卸業者から発行してもらうしかありません。
そのため、小売店や問屋から仕入れているせどり・転売の場合は対応がかなり難しいところがあります。
メーカー仕入れであれば問題なく用意できるでしょう。
お客様やメーカーの間違いを証明する書類
せどりや転売をしている方など、領収書や請求書を用意することができないことがあります。
その場合は、お客様の通報が間違っていることを証明できれば真贋調査をクリアできることがあるので、あきらめずに対応してみてください。
商品の真贋に関する連絡が不当である、または誤って寄せられたとお考えの場合は、この件に関するご見解をお知らせください。出品者様が懸念されている点 (競合するAmazonの出品者によるねつ造など) について Amazonで調査いたします。
※amazonセラーフォーラム「真贋調査に関する対応方法について」より引用
このように言われた場合、お客様の通報が間違っていることが明確ならば理由を説明すれば、真贋調査で問題ないと判断されることがあります。
必要な場合は、写真や画像など根拠となる書類も添えてamazonに報告するようにしましょう。
改善計画書
請求書や領収書がない場合、もしくは提出してもOKが出ない場合は、次のような改善計画書を提出すれば、真贋調査をクリアできる可能性があります。
実際に、お客様からの通報によるamazon真贋調査の通知メールを以下に紹介します。
このことから、改善計画書には、以下の内容を記載しないといけないことがわかります。
- 今回の真贋の問題の根本原因の詳細説明(複数ある場合はすべて記載する)
- 今回の真贋の問題を解決するために講じた措置
- 今後真贋の問題を防ぐための再発防止策
- 特に以下①~④を意識して記載すること
- 仕入れ先:信頼のおける仕入れ先から商品を調達しているか
- 出品情報:出品情報の商品説明が正確であること
- 梱包:商品が元の梱包を維持していること
- 保管と配送:品質保証プロセスを適用し、商品が適切に保管、梱包、配送されていること
少なくとも、お客様やメーカーのクレームが間違いでなく事実の場合は、速やかに改善計画書を提出する必要があります。
改善計画書については、簡潔で分かりやすく、再発防止策など改善後の効果を説明するようにしましょう。
改善計画書の具体的な記載例については、STEP2で後述します。
【STEP2】テンプレート公開! 真贋調査を突破できる改善計画書を書く
amazon真贋調査の改善計画書とは、例えると、会社で何かをやらかした際の始末書になります。
具体的にどのような記載をすればいいか、私が真贋調査を無事クリアできた改善計画書をテンプレートにして解説します。
おそらくメールで返信するのではなく、文字数の関係からPDFを送信する必要があるでしょう。
なお、今回は誤って独占販売しているメーカー商品を相乗り出品してしまった場合の改善計画書を事例として具体的な記載例を解説します(商標権/知的財産権の侵害)。
ただ、いずれの場合でも、以下の構成で改善計画書を作成し、根本原因や再発防止策を網羅すれば問題ないでしょう。
誠実な謝罪と改善計画書を読んでくれたことに対するお礼
詳細を伝える前に、まずは以下のようにamazonに改善計画書を読んで対応してもらうことに対してお礼の一文を入れます。
Amazon.co.jp ご担当者様
●●でございます。
ご多忙の折、当方の改善計画をお読み頂きまして誠にありがとう御座います。
改善計画書を送らせていただきます。
今後も誠意ある対応を継続していきたいと考えております。
お手数ですが、「パフォーマンス改善計画」のご確認の程よろしくお願い申し上げます。
また、文字数の関係で全て送信ができなかったため、別途PDFを添付させていただきました。
その他、お詫びに対する一文も入れてもいいでしょう。
あくまでamazonアカウントを閉鎖する前に救済措置を取ってくれているというスタンスで、誠実な謝罪とお礼の気持ちを添えましょう。
問題事項と該当するすべての商品情報
該当商品、ASIN、問題になった事項について記載します。
●●(商品名)
— ASIN:●●●
— 権利侵害の種別:商標
商品名の「●●●」で侵害
こちらは、商標権/知的財産権の侵害に関する記載例なので、真贋調査の事由に応じて書き換えるようにしてください。
真贋の問題の根本原因を詳細に説明する
ここからが、具体的な改善計画書の記載となります。
まずは、今回の真贋の問題の根本原因を精査してすべて記載しましょう。
例えば、次のようなもので、考えられる根本原因はすべて記載し、詳細に説明しましょう。
■侵害の根本原因についての詳細な説明。
原因1:知的財産権(メーカーからの販売許可・商標権利者に使用を確認)を確認するスタッフ(担当者)が明確に決まっていなかった事(担当者2名のどちらかが行っておりました)と、責任者への知的財産権(メーカーからの販売許可・商標権利者に使用を確認)を確認したという「報告義務」がなかったことが原因であります。
原因2:第二に取り上げられることが、弊社のチェックの甘さです。
知的財産権につきましては担当者へのチェック(ダブルチェック)ができてなく、弊社の体制のあまさ、確認フローが確立していなかったことが根本的な要因です。
その結果、Amazon様で販売できる商品と販売できない出品禁止商品が混在してしまうという事態となってしまいました。状況の変化に応じた管理体制ができていなかったことが今回の違反をしてしまった原因でございます。
原因3:商品仕入れ先が、商品の販売が正式に許可済が出ているか、確認せずに仕入れを行っていました。この原因の根本的な要因は、販売店に対しての弊社の確認不足になります。
問題解決のために講じた措置
上記の真贋に関する問題点に関して、どうやって解決したか詳細な説明をしてください。
また、他の商品でも問題ないか水平展開して確認することも示すといいでしょう。
以下記載例を示します。
■問題を解決するために行ったアクションの詳細な説明。
①弊社スタッフに対するアマゾンの知的財産権の理解を深めるミーティングの実施(202X年X月XX日)
Amazon知的財産権ポリシーをより理解するためにガイドラインや出品大学の資料を用いてスタッフ全員でミーティングを行いました。
⇒該当URL
②知的財産権の侵害確認の明確化(担当が休暇の場合は出品せず、担当者の確認があるまで待機>(202X年X月XX日)知的財産権の侵害確認の明確化を明確にし、問題が起こった場合の責任の所在を明確にしました
③「知的財産権の侵害確認表」の作成と、提出義務化(202X年X月XX日)
「知的財産権の侵害確認表」を作成し、書面での確認をする流れを設けました。
これにより、もしも提出がされない場合は出品せず、スタッフ全員の「確認・チェック」にもつながり、知的財産権の侵害確認表の重要性の意識を高めました。
④問題の商品4件(ASIN:●●●、ASIN:●●●、ASIN:●●●、ASIN:●●●)は全て削除済み。
●●●(商品名)
— ASIN:●●●
— 権利侵害の種別:商標
商品名の「●●●(商願●●●)」で侵害
(中略)
⑤アカウント停止前に販売していた商品は、全て削除し、[知的財産権の侵害確認表]を使用し全商品見直しを実施。
※商品は(202X年X月XX日)で対応しています。
2.2.5 再発防止策
上記の「アクションの詳細説明」の記載に重なることもありますが、今後問題が発生しないように実施した対応の詳細な説明を行います。
必要であれば、今回の問題で作成したマニュアルやチェックリストを添付します。
また、仕入れ先に関しても、今回の問題を共有して再発防止策を検討しましょう。
■今後侵害が発生しないように実施した対応の詳細な説明。
●●●(商品名)
— ASIN:●●●
— 権利侵害の種別:商標
商品名の「●●●(商願●●●)」で侵害
①【知的財産権を侵害している商品が無いか確認する】
現状では、一人のスタッフが確認しておりましたが、今後は確認するスタッフを二名体制で行い、さらにスタッフ全員にも確認させます。
②【知的財産権の侵害確認表の作成と活用】
担当者は、出品時に「知的財産権の侵害確認表」を使いチェックし、問題なければ責任者に提出押印をもらう。
担当者が文書化して、責任者に提出することで「確認」と「実施」する意識を高めました
③【責任者レベルでも知的財産権の侵害確認表のダブルチェックを実施】
日常の必須業務として、責任者は、セラーセントラルにログインし在庫商品を確認し知的財産権の確認を定期的(2週間に1度)に実施を行うこととします。
「知的財産権」の確認スタッフだけでなく、責任者レベルでも出品の商品をダブルチェック、知的財産権の確認漏れを防ぐようにしました。
●●●(商品名)
— ASIN:●●●
— 権利侵害の種別:商標
商品名の「●●●(商願●●●)」で侵害
①取引先業者及び取扱い商品の見直し
現在すでに取引を行っている仕入業者には、同様の問題の再発を防止するため今回の件を共有したうえ、下記の事項の確認を求めました。
- 商品の検品方法、管理状況、出荷作業方法を確認させていただくこと
- 今後万が一当社がエビデンスの提出を求めた場合、協力を得られるか
- 商品が正規品であることのエビデンスを確認させていただくこと
上記の項目に置いて現状取引のある全ての仕入業者に確認をしたところ協力を得られない業者があったため、そちらとのお取引は今後行えないことを伝え、取引口座を閉鎖していただきました。
その他の取引先は上記の協力が得られることの確約と、実際に先方に伺い、検品方法、管理状況、出荷作業方法を確認させていただき、万全の体制が整えられていることを確認済みで、なおかつ現在はメーカー様と直接繋がることで商品の品質を確保しております。
また、今後新たに取引を行うこととなる取引先(メーカー)については、取引開始時点において、上記の項目の確認をクリアできない新規取引先とは新たな取引契約は結ばないことを社内全スタッフにて確認し周知徹底いたしました。
そのため、今後万が一にも弊社取扱い商品が正規品か否かのご説明が必要になった際には速やかにこれが正規品であることのエビデンスをご提出できる状況が整ったこと、またこれが実現されるお取引先としか今後の取引は行わない状況が整ったことをご報告いたします。
【出品後の確認作業】
- 出品登録後の半年後(6ヶ月後)に、下記の【知的財産権の侵害確認表】を使い作業者が再チェック
- 半年後に再チエックした、下記の知的財産権の侵害確認表】を責任者が確認
- 半年後に再チェックした、下記の【知的財産権の侵害確認表】をスタッフ全員で共有
こちらの流れで再発防止を防ぎます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
知的財産権の侵害確認表
作業日時 月 日 時 分
チェック担当者:
□□1.法令に沿っているか?
□□2.禁止ブランドに抵触しないか?
□□3.出禁止商品リストに抵触しないか?
□□4.知的財産権の商標権に抵触しない商品か?
□□5.知的財産権の意匠権に抵触しない商品か?
□□6.発売後半年以上、経過した商品かを確認すること。
チェックシートを手元に置き確認すること。
確認したものが左側□にチェックを入れる。
最終チェック右側□は責任者が入れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
上記確認後にスタッフ全員にも共有し再発防止を実施いたします。
当社スタッフ全員でミーティングを行い、以下を決定した。
⇒参照URL
- 出品商品の全ての商品について、知的財産権の侵害のチェックを一つ一つ実施
- 全ての取引先へ商品の知的財産権の侵害の確認を徹底する
- 出品商品の半年後にも知的財産権の侵害を犯していないか定期チェック
以上のことを決定し、全スタッフが確認しました。
②今後の商品仕入れ方法
仕入れ先ですが、全てメーカー様からの直接仕入れかメーカー様が認めている正規販売店のみからの仕入れのみで販売。
メーカー様からの仕入れに関しては、商品そのものは本物なので、Amazonページの商品ページが知的財産権を侵害違反していないか、下記の「メーカーの仕入れ確認表」を使用しスタッフ2人体制でチェックしていきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作業日時 月 日 時 分
チェック担当者:
□□1.仕入れは可能?
□□2.アマゾンで販売可能か?
□□3.メーカーの卸店舗(販売店)はどちらか?
□□4.仕入れ時に請求書(真贋チェック)は発行可能か?
□□5.メーカーから販売権利許可書を発行可能か?
□□6.商標の権利所有者から販売許可書を発行可能か?
チェックシートを手元に置き確認すること。
確認したものが左側□にチェックを入れる。
最終チェック右側□は責任者が入れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メーカー様から直接、仕入れができない商品は、メーカー様が卸している、問屋さんや販売店さんから仕入れを行います。
③卸先の確認方法
- メーカー様に連絡して直接確認する。
- 販売店舗でメーカー様が直接販売している店舗
- 知的財産権の侵害確認表を使用し、商標権利者も特許庁の特許情報プラットフォームで検索する
→J-PlatPatのURL
このような方法での仕入れのみで販売していきます。
- メーカー様には商品をアマゾンページで販売可能か確認
- メーカー様、百貨店様のみ仕入れることで、偽造を仕入れる事はないので、今後は徹底する。
今後はスタッフすべてで、メーカー仕入先リストを作成し共有、仕入先リスト記載の店舗のみでの仕入れのみ行っていきます。
また、今後新たに取引を行うこととなる取引先(メーカー)については、取引開始時点において、知的財産権侵害の項目の確認をクリアできない新規取引先とは新たな取引契約は結ばないことを社内全スタッフにて確認し周知徹底いたしました。
そのため、今後万が一にも弊社取扱い商品が知的財産権侵害を侵害しているかどうかのご説明が必要になった際には速やかにこれが知的財産権侵害を確認済みであることのエビデンスをご提出できる状況が整ったこと、またこれが実現されるお取引先としか今後の取引は行わない状況が整ったことをご報告いたします。
上記はかなり長文ですが、ポイントとしては、概ね以下の通りになります。
- 今後同じ問題が発生しないための具体的な対策
- 再発を防ぐための仕入れ方法や取扱商品の見直し
- チェックリストを作成したら、チェック体制を含めて内容を報告する
- 外注スタッフにも情報を共有
- amazon出品大学などを元に教育資料を作成して勉強会の実施
他のamazon規約を遵守する対策をすべて記載
今回の問題に限らず、amazonの規約を遵守するための方法を詳細に説明します。
■ご利用のアカウントがAmazonのポリシーに準拠するようにした方法の詳細な説明。
現在取扱い商品の見直しにつきましては、知的財産権を侵害していないかを調査・洗い出しを行いました。
この主な確認方法としましては【知的財産権を侵害している商品が無いかの確認方法】で行っております。
検品体制の見直し
商品管理につきまして調査しましたところ、弊社スタッフによる出品商品の確認が不十分でした。今後は知的財産権侵害確認部門を立ち上げ、自然発生的にダブルチェックを行える体制を構築しました。
主な作業内容は以下となります。
◆知的財産権侵害確認部門
- 商品登録をする際に【知的財産権の侵害確認表】を使い作業者が確認
- 【知的財産権の侵害確認表】を責任者が確認
- ダブルチエック後にスタッフ全員で【知的財産権の侵害確認表】を共有
- 出品登録後の半年後(6ヶ月後)に【知的財産権の侵害確認表】を使い作業者が再チェック
- 半年後に再チエックした【知的財産権の侵害確認表】を責任者が確認
- 半年後に再チェックした【知的財産権の侵害確認表】をスタッフ全員で共有
こちらの流れで再発防止を防ぎます。
■ご利用のアカウントが Amazon のポリシーに準拠していることを示す証拠または実例の詳細な説明。
現在、すべての商品を一時停止状態にしていますので、スタッフ総出で【知的財産権の侵害確認表】を使い、確認ができた商品のみを出品していく流れです。
※知的財産権の確認方法
- 商品確認は、作業スタッフ1名と責任者、必ず2名で2重のチェックを行う。
- 【知的財産権の侵害確認表】を使用し確認
- チェックシートを全てクリアしたものを出品可能とする
- チェックシートを一つでもクリアできない出品不可のものは、仕入れは行わない。
- 在庫がある商品でも、知的財産権の侵害確認表をクリアできない商品は全て破棄しました。
上記のチェックは必ず2名で行う
当社としてはこれを深く受け止め、会社の方針を見直しました。
当社の不手際で購入者様およびAmazon様に対して多大なご迷惑をおかけしてしまったこと今でも誠に申し訳なく思っております。
今後の業務にチェックシートによる確認フローを導入することはもちろん、購入者様とAmazon様に2度と不愉快な思い、ご迷惑をおかけしないことを誓います。
ご確認どうぞよろしくお願いいたします。
改善策の実施期日:202X年X月XX日までに実施
改善策の効果が見込まれる時期:202X年X月XX日
実施の責任者:●●
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
知的財産権の侵害確認表
作業日時 月 日 時 分
チェック担当者:
□□1.法令に沿っているか?
□□2.禁止ブランドに抵触しないか?
□□3.出禁止商品リストに抵触しないか?
□□4.知的財産権の商標権に抵触しない商品か?
□□5.知的財産権の意匠権に抵触しない商品か?
□□6.発売後半年以上、経過した商品かを確認すること。
チェックシートを手元に置き確認すること。
確認したものが左側□にチェックを入れる。
最終チェック右側□は責任者が入れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メーカー仕入れ確認表
作業日時 月 日 時 分
チェック担当者:
□□1.仕入れは可能?
□□2.アマゾンで販売可能か?
□□3.メーカーの卸店舗(販売店)はどちらか?
□□4.仕入れ時に請求書(真贋チェック)は発行可能か?
□□5.メーカーから販売権利許可書を発行可能か?
□□6.商標の権利所有者から販売許可書を発行可能か?
チェックシートを手元に置き確認すること。
確認したものが左側□にチェックを入れる。
最終チェック右側□は責任者が入れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【知的財産権を侵害している商品が無いかの確認方法】
1、特許庁の特許情報プラットフォームで検索する
→URL
以下注意点を確認致しましたのでご報告および特許庁の特許情報プラットフォームでの確認方法とする。
①新商品の場合、開発段階からメーカーが、知的財産権に対する登録申請する場合もあるが、
概ね半年間の審査期間が経過後に、登録にいたるということ。審査中のものは公開していないということ。(経済産業省製造産業局模倣品対策室)
②新商品以外で、後から申請されるケースもあるが、その場合においても
審査期間が早まることはなく、半年後に登録される。
*特に事後申請の場合、すでに販売者がいる場合は、特許庁としても慎重に審査をすすめる。
また、登録された最新情報は、毎週月曜9時に、特許情報プラットフォーム
「公報発行予定表」の「意匠番号照会」「商標番号照会」で参照を行えば、追加分のみ確認ができる。そこを必ず閲覧することをしっかり行えば、基本的には問題にはならない。
https://www.inpit.go.jp/j-platpat_info/
(特許庁指定独立法人 INPIT 知財情報部情報提供担当)*特許情報プラットフォーム運営会社(特許情報プラットフォームヘルプデスク)
2、公報を直接調べる
特許庁や全国の発明協会へ行くと発行された公報を見ることが出来ますので私が責任をもって確認してまいります。検索アドバイザーの方がいらっしゃるとのことで初めてでも利用できることを確認しました。
〒100-8915 東京都千代田区霞が関3丁目4番3号
TEL 03-3581-1101
また、知的総合支援窓口でわからないことはすぐに解決していきます。
知的総合支援窓口→URL
3、調査機関に依頼する
総務課情報技術統括室特許情報企画調査班
電話:03-3581-1101 内線2361
特許庁のホームページから調査機関を検索
上記に関する証拠書類をすべて提出する
ここまでが、改善計画書の記載事例となります。
さらに、上記に関する証拠書類や、再発防止のため作成した資料などがあれば一緒に添付するといいでしょう。
【STEP3】審査が通らなければ期限内に修正・再提出する
改善計画書は1回でクリアできるとは限らず、何回か修正してクリアとなることがあります。
審査をクリアできなかった場合、上記のようなメールが届きます。
1回でクリアできることは、むしろ少ない傾向にあるので、上記の改善計画書の記載例を参照しながら、amazon側の指示に従って修正してください。
真贋調査6つの防止策
無事に真贋調査をクリアすることができたら、今後は再発防止に努めて健全なamazon物販をしましょう。
ただ、抜き打ちで再び真贋調査が来ないとも限りません。
真贋の問題が再発することを防ぎつつ、いつ抜き打ちの調査が来ても大丈夫なようにしておきましょう。
検品をしっかりと行う
言うまでもなく、偽物や不良品などのトラブルがないように、検品をしっかりと行いましょう。
お客様の通報による真贋調査がなくても、アカウント健全性の指標の1つである注文不良率の悪化に繋がるので、アカウント停止・閉鎖リスクが上がります。
並行輸入品は並行輸入品用の商品ページに出品する
amazon輸入ビジビジネスで、並行輸入品を仕入れている方も多いと思います。
amazonの規約では、同じ商品でも正規品と並行輸入品は分けて商品ページを作ることになっています。
そのため、並行輸入品を販売する際は、必ず並行輸入品の商品ページに出品するようにしてください。
また、並行輸入品は正規品より安く仕入れることができる反面、メーカー保証や品質で問題があることがあります。
検品には十分注意して取り扱うようにしましょう。
amazonの新品の定義を理解して出品する
特にせどりや転売をしている方は、amazonの新品の定義を理解して出品するようにしましょう。
amazonのコンディションガイドラインでは、以下の商品は新品として販売することができないことになっています。
- ヤフオクやメルカリなどで個人(個人事業主を除く)から仕入れた商品
- 店舗で販売したことがあり、すでにメーカー保証期間が始まっている商品
- メーカー保証期限が切れている商品
「新品」として出品できない商品
以下の商品は、Amazonで「新品」として出品することはできません。
- 個人(個人事業主を除く)から仕入れた商品。
- メーカー保証がある場合、購入者がメーカーの正規販売代理店から販売された商品と同等の保証(保証期間など)を得られない商品(例えば、メーカー保証がある場合に、すでにメーカーが定める保証期間が始まっている、または保証期限が切れている商品など)。
もし、誤って新品として出品して、中古に相当するコンディションであることが発覚すればアカウント閉鎖対象となるので注意してください。
販売メーカー1社のみ出品している商品に注意する
販売メーカー1社のみが出品している商品は、メーカーが独占販売している可能性が高いので避けた方がいいでしょう。商標権/知的財産権侵害のリスクがあります。
また、現在はセラーが2社以上あるが、過去の推移を見ると1社のみだった時期がある場合も要注意です(Keepaを使えば過去の推移はわかります)。
現在相乗り出品しているセラーが、メーカーの独占販売商品であることを知らずに出品している可能性があるためです。
その後しばらくして出品を取り下げていればほぼ間違いないでしょう。
メーカーと直接取引する場合は、この心配はないのですが、せどりや転売の場合はリサーチ時に十分注意する必要があります。
普段から領収書や請求書を保管しておく
今後も抜き打ちで真贋調査が来ないとも限らないので、普段から領収書や請求書を保管するか、用意する体制を持つようにしましょう。
とは言っても、メーカー仕入れであれば問題なくできるのですが、せどりや転売では現実的とは言えないところです。
そのため、後述するようにメーカーと直接取引する物販に移行することも検討してみるといいでしょう。
せどり・転売からメーカー仕入れへ移行する
真贋調査のリスクを考えた場合、せどりや転売では対応できることに限界があります。
そのため、より安全に健全な運営をするために、amazon物販のステップアップとしてメーカー仕入れへの移行も要検討です。
- 領収書や請求書をすぐに用意できる
- メーカー保証の付いた新品を販売できる
- 偽物や不良品のリスクがない
- メーカーに販売の了承を得るので商標権/知的財産権侵害のリスクがない
メーカー仕入れの場合は、通報による真贋調査が来るリスクは抑えられますし、抜き打ちで調査が来てもすぐに対応できます。
下記の記事では、せどりとメーカー仕入れの違いについて解説しています。
よろしければ参考にしてみてください。
最後に
以上、Amazonの真贋調査を確実にクリアする方法と、再発防止策について解説しました。
本記事を参考にして対応すれば、真贋調査はほぼ間違いなく突破することができます。
ただ、せどりや転売の場合は、請求書や領収書を用意するのが難しいので、他の証明書類の提出など突破の難易度が上がります。
真贋調査やアカウント閉鎖のリスクという観点では、せどりや転売よりも、メーカー仕入れの方が有利と言えるでしょう。
なお、万が一アカウント停止・閉鎖された際の対応方法については、以下の記事に詳しく解説しています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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そこで、今回は実際に真贋調査をクリアした改善計画書も紹介しながら、確実に真贋調査をクリアするための方法と再発を防止する方法についてお伝えします。
ポイントは、必要書類をすべて揃えて、改善計画書で根本原因と再発防止策を記載することです。
本記事の手順通りに進めていけば、ほぼ確実に真贋調査はクリアできるので、最後までご覧ください。