ヤマダ電機せどりは、星の数ほどある店舗せどりのなかでも、かなりよく知られた手法です。
2023年3月現在、ヤマダ電機グループの国内の直営店舗数は999店舗もあるので、店舗せどりのなかでも通いやすく、比較的取り組みやすいです(店舗数はヤマダ電機2023年3月期決算説明会資料から抜粋)。
そのためヤマダ電機せどりは、店舗せどりのなかでもかなりノウハウが確立されているようにも見えます。
しかし、ヤマダ電機で儲かった! という話は物販経験が豊富なEC STARs Labのメンバーでは聞いたことがありません。
話を聞いてみてもこのような回答ばかりで、儲かったという報告は皆無でした。
そこで、今回はヤマダ電機せどりで儲けることがいかに難しいかを解説します。
せどりに興味・関心のある方は最後までご覧ください。
目次
ヤマダ電機せどりとは? 最低限知っておいた方がいい3つの知識
ヤマダ電機せどりは、言うまでもなくヤマダ電機から商品を仕入れて転売するビジネスモデルです。
ただ、せどりで扱う商品や、仕入れ先となるヤマダ電機系列の店舗、転売先の販路については多岐に渡るので、まずは概要をお伝えします。
ヤマダ電機せどりで主に仕入れる商品
ヤマダ電機せどりでは、以下のようにかなり幅広い家電ジャンルを取り扱います。
生活家電 | 炊飯器、食洗機、ミシン、テレビなど |
美容・健康系家電 | ドライヤー、ヘアアイロン、美顔器など |
PC、スマホ関連商品 | PC本体、スマホ本体、マウス、キーボードなど |
AV機器 | スピーカー、プロジェクターなど |
消耗品 | プリンターのインクジェット、SDカードなど |
ゲーム機 | ゲーム機本体、ゲームソフト |
しかしヤマダ電機せどりの場合は、上記の特定の商品を扱うというよりは、以下のような仕入れ値の安い商品を狙うという手法が主流です。
- 右上に「E」「Y」のマークが付いた値札の商品
- 「限定商品」「大処分特価」「○○%OFF」などと表示された値札の商品
- ワゴンセールの商品
- 展示在庫品限りの商品
- 廃盤商品を仕入れる
- 日替わりセール品を仕入れる
- タイムセールの開催日を狙う
- ヤマダセレクトの商品はスルーする(※)
※ヤマダ電機の独占販売商品なので、許可なくamazonなどで販売すると知的財産権侵害のリスクがある。amazonでは真贋調査を経てアカウント閉鎖に至る可能性がある。
上記の手法をもとに、ヤマダ電機で値札などをチェックして価格差のある商品を仕入れることが、ヤマダ電機せどりの基本ノウハウになります。
しかし詳しくは後述しますが、ライバルが非常に群がっていることに加え、ヤマダ電機が転売対策でamazonなどと価格差が出ないようにしています。
そのため、上記のノウハウは以前よりは通用しなくなっています。
ヤマダ電機せどりの主な仕入れ先
ヤマダ電機せどりでは、以下のヤマダ電機系列の店舗を仕入れ先と選ぶことが主流です。
LABI | 都市部の主要駅付近に多いため、車がなくても数点程度なら仕入れやすい。 |
テックランド | 郊外に多く、基本的に自動車が必要だが、大量仕入れがしやすい。 |
アウトレット館 | アウトレット商品を専門にしており、他ヤマダ電機系列店にはない商品もある。店舗はLABIやテックランドより少ない。 |
家電住まいる館 | 家具やインテリアなども充実している |
おそらく、多くの方にとって馴染みがあるのがLABIとテックランドでしょう。
ヤマダ電機せどりでは、主にLABIとアウトレット館で仕入れるノウハウが多いです。
特にLABIは都市部で自動車を持たない人も取り組みやすいので、非常にライバルが多くなります。
そのため、実態としてはLABIで仕入れた商品をamazonで販売してもすぐに価格競争が起きて利益が出なくなるケースが多いです。
アウトレット館は店舗数が少なく、利益率の高い中古品が多いので、一見するとチャンスに見えますが、需要がない商品が多い点に注意が必要です。
ヤマダ電機せどりの主な販路
ヤマダ電機せどりの主な販路は、基本的にはamazonやメルカリがよく利用されます。
基本的には商品ページ作成の必要がないamazon販売をおすすめしますが、未使用未開封品でも新品として出品できない点に注意が必要です。
詳しいことは次章で説明します。
ヤマダ電機せどりは絶対やめた方がいい5つの理由
と思った方もいるかもしれませんが、ヤマダ電機せどりは基本的にはおすすめしません。
おすすめしない理由を5つ解説します。
セール品仕入れはライバルが急増して価格破壊が起きやすい
ヤマダ電機せどりは値札など様々な価格差のある商品を見つけるノウハウがあります。
しかし、値札が付く商品は全国一律であることが多いです。
Aという炊飯器が東京・新宿のLABIで大処分特価されていたとしたら、大阪・難波のLABIでも同じように値下げされている可能性が高いです。
つまり、全国からAという炊飯器を狙うライバルが集中するため、amazonで転売しようとしてもライバル過多の状態になります。
結果、価格破壊が起きやすくなり、不良在庫を泣く泣く赤字で処分しないといけません。
ヤマダ電機せどりでよく知られているノウハウは、現在ではほとんど通用しないと思った方がいいでしょう。
せどり・転売禁止店舗で行為がバレやすい
店舗せどり禁止の実店舗は多いですが、特にヤマダ電機はせどり目的の購入を禁止している店舗が非常に多いことで有名です。
転売禁止を公開しているノジマほどではないですが、ヤマダ電機の各店舗はかなりせどり、転売には厳しい目を向けています。
最寄りのヤマダ電機で「転売禁止」と書かれた張り紙があれば、素直にせどりを諦めた方がいいですが・・・・・・
と考える人もなかにはいるでしょう。
実際に、せどり禁止のヤマダ電機系列店で商品を仕入れる方法を指南している人もいるようです。
しかし、ヤマダ電機で買い物をしたことがある方ならわかると思いますが、結構店員さんが「何かお探しですか?」と話しかけてきます。
店員さんが近づいてきたときに、スマホやバーコードリーダーを片手に商品リサーチをしていれば、店舗せどりがバレる可能性が高くなります。
ヤマダ電機は、相当数の店員さんを配置しているので、かなりヒヤヒヤものでしょう。
と言うなら、決して止めませんが(自己責任でお願いします)、もう1つせどりがバレる原因となるのが会計時です。
当然、会計時に同一商品を大量購入していればせどり目的の購入を疑われます。
また、ヤマダ電機には購入履歴が残っているので、確認した結果同一商品の購入があれば、やはりせどり目的の購入を疑われます。
違う店舗に複数足を運んで仕入れをするという手もありますが、さすがに効率が悪すぎます。
以上のことから、店舗せどり禁止のヤマダ電機の店舗で、バレないように仕入れをするのはかなり厳しいと思っていいでしょう。
ほとんどのヤマダ電機系列店はせどり・転売対策をしている
ヤマダ電機の系列店は、共通してせどり・転売を排除しようという動きが強いため、かなり対策をしています。
具体的には、amazonやメルカリ、ヤフオクなどの価格をチェックして、大きな価格差が出ないようにしているのです。
これは、先ほどお伝えした値札などで割引表示している商品でも同様です。
つまり、ヤマダ電機せどりは、ほとんどせどりで利益が出ないようになっているのです。
- ライバル多すぎ
- 転売禁止店舗が多い
- 利益が出ない商品が多い
これで儲けようとするのは、かなり無理があり、正直バイトした方が早いでしょう。
未使用・未開封でもamazonでは新品として出品できない
ヤマダ電機せどりの主な販路となるamazonでも問題があります。
amazonではメーカー商品と同等の保証を得られない商品の場合は、いくら未使用・未開封商品であっても新品として出品できません。
以下の商品は、Amazonで「新品」として出品することはできません。
- 個人(個人事業主を除く)から仕入れられた商品。
- メーカー保証がある場合、購入者がメーカーの正規販売代理店から販売された商品と同等の保証(保証期間など)を得られない商品(たとえば、メーカー保証がある場合に、すでにメーカーが定める保証期間が始まっている、または保証期限が切れている商品など)。
- プロモーション品、プライズ品、おまけに関しては、出品自体は許可されていますが、「新品」としては出品できません。出品する場合は、コンディションガイドラインに沿って中古品として該当するコンディションで出品してください。
- Amazon.co.jp限定商品としてAmazonによって販売されている商品(Amazonが特別に承認している場合を除く)。
※amazonコンディションガイドラインより抜粋
ヤマダ電機せどりでは、基本的に新品商品を仕入れる方が多いですが、amazonで販売する際は中古扱いになります。
ヤマダ電機で販売された時点で、メーカー保証期間が開始されてしまっているためです。
もし、お客様からのクレームなどで新品として出品していることが発覚すれば、amazonアカウントが閉鎖されるので十分注意しましょう。
amazonの出品規制に注意すること
amazon販売する際にもう1つ注意しないといけないのが出品規制です。
大手メーカーを中心に、家電製品のブランドでも出品規制がある商品は少なくありません。
もし出品規制がかかっている場合、書類の提出なしで出品が許可されることもあれば、上記のように請求書など必要書類が求められることがあります。
後者の場合、せどりでは間違いなく許可されないので、仕入れ損を防ぐためにも、仕入れ前に必ず商品登録時に確認するようにしてください。
詳細は以下の記事をご覧ください。
ヤマダ電機せどりをするならメーカー仕入れの方が絶対おすすめ!
以上、ヤマダ電機せどりについてお伝えしてきましたが、儲けるのはかなり難しいことがわかったかと思います。
ライバルが多くてリスクも大きいヤマダ電機せどりをするくらいなら、上図のようにメーカーと直接取引して商品を仕入れるメーカー仕入れの方が圧倒的におすすめです。
ヤマダ電機せどりは、上図では小売店からの仕入れになります。
メーカー仕入れは、1度取引先のメーカーを見つければ、長期的にリピート仕入れができるので、常に商品を探し回る必要がありません。
メーカーにメール1本で仕入れの連絡をすれば終わりです。
一方でヤマダ電機せどりは在庫がなくなれば、再び店員の厳しい監視を避けながらリサーチを繰り返さないといけません。
また、メーカー仕入れは、メーカーの方でamazonの出品者を抑えることができるので、価格競争を防ぐことができます。
どちらがリスクなく安定的に利益を積み上げられるかは明白でしょう。
さらに、メーカー仕入れは、メーカーの保証が効く新品を仕入れるので、amazonでも新品として出品できる点も安心です。
メーカー仕入れに興味があり、詳細を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
最後に
ヤマダ電機せどりは、昔は儲かったかもしれませんが、今では当時のノウハウが通用せず、ほとんど儲かりません。
ライバルが非常に多く、しかも各店舗が転売行為に厳しい目を向けているので、ヤマダ電機せどりに取り組むのは現実的ではないでしょう。
昔はヤマダ電機せどりでも稼いだ人がいたかもしれませんが、もはや過去の話です。
本格的にamazon物販に取り組んで将来は会社を辞めて独立したい、月利50~100万円を安定的に得たいならばメーカー仕入れをおすすめします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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