卸の達人は、メーカー商品を間接的に仕入れることができる卸仕入れサイトの1つです。
卸の達人は個人でも登録できる卸仕入れサイトで、副業を始めたばかりの人でも参入障壁は高くありません。
ネットショップのような小売店より上流仕入れになるので、商品によっては利益が出るものもあります。
また、無在庫販売にも対応しており、クレジットカード払いもできるなど、資金繰りにおいては非常に優しいサイトです。
しかし、結論から言うと卸の達人で物販の利益を上げていくことは難しいと感じます。
基本的には誰でも登録が可能なので、ライバルが多くなる傾向があり価格競争が起こりやすく、利益率が低くなる傾向があります。
さらに取扱商品数が少なく仕入れる商品が限定されることも価格競争に拍車をかけています。
今回は卸の達人の概要や評判・口コミについて詳しく解説し、特に実際に私の体験談を詳しくお伝えします。
卸の達人に興味のある方は、最後までご覧ください。
目次
卸仕入れサイト「卸の達人」とは?
まずは、卸の達人の特徴についてお伝えします。
他の卸仕入れサイトとの違いについても解説しているので、卸仕入れサイト選びの参考にしてください。
美容・健康関連商品を多く取り扱う卸仕入れサイト
卸の達人は、次のジャンルを多く取り扱っています。
- 美容
- 健康
- ダイエット
- 雑貨
大手の卸仕入れサイトでは、あらゆる商品ジャンルを扱っていることも多いのですが、卸の達人は、美容・健康関連商品に特化していることが特徴です。
商品点数は大手の卸仕入れサイトより少ない
ただ、ジャンルに特化しているぶん、上図の通り商品点数は2,258点と少なめです。
卸仕入れサイトとして大手であるスーパーデリバリーが1,776,295点、NETSEAが約230万点であることを考えると、かなり小規模と言えます(2024年10月現在の公表データ)。
商品点数が少ないということは、多くのライバルが同じ商品を仕入れることに繋がります。
入会費・月額利用料が無料
卸の達人は、入会費、月額利用料がかかりません。
卸仕入れサイトでは、入会費や月額利用料がかかることも少なくありません。
例えば、入会金、月額利用料が発生する卸仕入れサイトは、次の通りです。
- スーパーデリバリー:入会費無料、月額利用料2,200円
- コスモスベリーズ:入会費10万円、月額利用料1万円
- トップセラー:セレクトコース0~4,980円/月、全商品コース1,980~27,800円/月
一方、卸の達人は入会費・月額利用料無料なので、参入障壁はかなり低くなります。
個人事業主でも利用可能
冒頭でお伝えしたとおり、卸の達人は個人事業主でも利用可能な卸仕入れサイトです。
ネットショップのURLは必須になりますが、Amazonストアなどでも問題はなく、審査も厳しくありません。
また、卸仕入れサイトでありながら、少量仕入れも可能なので、副業を始めたばかりの方でも安心して利用できます。
※卸の達人公式サイト新規会員登録フォームより抜粋
ただ、個人事業主でも利用しやすいという点が、ライバルの参入を招いていると考えていいでしょう。
クレジットカード払いや掛払いが可能
卸の達人を通して仕入れた商品は、クレジットカード払いや掛払いが可能です。
そのため、副業の方でも資金繰りの不安は緩和されます。
無在庫転売が可能でお客様に直送できる
無在庫転売を認めている卸仕入れサイトは多いですが、卸の達人もその1つです。
そのため、在庫リスクを抑えながら、商品を仕入れることができます。
しかも、卸の達人はお客様への直送サービスが可能で、卸の達人側で発送作業まで行ってくれます。
発送作業を省略できるので、作業の効率化になります。
ただ、後述するように、無在庫転売を禁止したり、規制が厳しかったりする販路がある点は注意しましょう。
卸の達人を利用した人の評判・口コミは?
卸の達人を利用した人の評判・口コミについては、次の通りです。
あくまでSNS上の評判ですが、参考にしてください。
良い評判・口コミ
なかには、卸の達人を優良な仕入れ先として評価している人も一定数いる印象でした。
せどりを教えているコンサルやスクール講師の声なので、バイアスがかかっている可能性はありますが、仕入れ先候補の参考にはなりそうです。
悪い評判・口コミ
卸仕入れサイトでは、出展メーカーに取引を申請しても断られることがあります。
卸の達人に出展しているメーカーでも、断られることがあるようです。
調べてみたところ、卸の達人の悪い評判は上記の1件くらいでした。
卸仕入れサイトとしての評判は、あまり悪くないと推測できます。
ただ、良い・悪いに関わらず、評判・口コミの数は決して多くないとも感じました。
数が少ないということは、卸の達人の利用者があまりいないのではないかということも考えられます。
そこで、私が実際に卸の達人に登録して、体験してみることにしました。
【結論】卸の達人はせどりの仕入れでは使えない
以上のことを踏まえて、私も卸の達人から商品を仕入れて、Amazonで販売してみました。
実際に私が卸の達人に登録して実感したことは、せどりの仕入れ先としてはあまり使えないということです。
購入者への直送サービスがあったり、個人でも掛払いに対応してもらえたりとメリットも多いです。
ただその反面扱える商品数が少なく、どうしても人気の商品にはライバルが群がってしまう傾向があり、利益が出ないと感じました。
また、無料で利用できて個人でも簡単に会員登録できてしまう点もライバルが増えてしまう原因です。
そのため卸の達人からのみの仕入れでは、なかなか利益を積み上げていくことは難しいでしょう。
初心者の方であれば販売の実績を積みたいなど、スタートダッシュに卸の達人から仕入れることは良いことだと思いますが、長く売っていくサイトではないと感じました。
登録してわかった卸の達人では利益が出ない3つの理由
ここからは、私がAmazon物販をやってみて感じた、卸の達人が仕入れ先として適していない理由を3つお伝えしていきます。
卸の達人からの仕入れはライバルが多すぎて利益を出すことが難しい
卸の達人は誰でも簡単に、しかも無料で会員登録をすることができます。
現時点での会員数は約7,500人と多くの方が登録をしています。
それだけ多くの方に支持されているサイトと言えますが、裏を返せばそれだけ多くの方がライバルということになります。
次の画像は、とある週で卸の達人の売れ筋ランキング1位の商品です。
試しにAmazonで同じ商品を検索してみました。
上記商品はAmazonで10人が出品しており、やはりライバルは多いです。
肝心の利益ですが計算してみると・・・・・・
amazon販売価格-卸の達人卸価格-卸の達人送料-amazon手数料=利益
1,050円-574円-880円-462円=-866円
利益計算の結果、赤字という結果になってしまいました。
仮に卸の達人からの送料を抜いたとしても、ほぼトントンで利益は全く出ません。
この現実に加えてライバルが多く、なかなか売れないことも予想されるので、在庫リスクが非常に高いと言えるでしょう。
他にもAmazonを販路にした場合、利益が出ない商品が多くありました。
やはり卸の達人からの仕入れでAmazon物販をするのは難しいと感じました。
補足ですが、メルカリでも同じ商品を調べてみました。
メルカリでも出品者はかなり多く、Amazon同様にライバルが多いと感じました。
同じように利益計算してみると・・・・・・
amazon販売価格-卸の達人卸価格-卸の達人送料-メルカリ手数料(10%)=利益
1,079円-574円-880円-107円=-482円
やはり赤字でした。
卸の達人では利益が出る商品はごくわずか
先ほどの商品の他にもいくつか利益計算をしてみましたが、利益が出る商品はごくわずかでした。
そして、利益が出るといっても非常に薄利で、3%~5%の利益率がほとんどです。
この利益率では卸の達人からの仕入れで稼いでいくことは難しいですし、しかもライバルが非常に多くなる傾向があるので、価格競争になる可能性も高いです。
また送料については税込3万円以上の購入で無料になるものの、単価やライバル数にもよりますが一度に3万円の購入はハードルが高いと感じます。
このような点からも、卸の達人で利益を出していくのは非常に厳しいと言えるでしょう。
無在庫転売に対する規制が厳しい販路が多い
卸の達人では、無在庫転売は認めていますが、問題は無在庫転売に関して規制が厳しい販路が多いことです。
まず、メルカリやラクマ、ヤフオクは無在庫転売は規約で禁止されています。
発覚した場合はアカウント停止に至る可能性があります。
Amazonは無在庫転売は禁止されていませんが、直送サービスが利用できず、現実的ではありません。
ドロップシッピング、すなわち第三者が出品者に代わって購入者に注文を直接出荷することは、出品者が記録上の出品者であることが購入者に明確でない限り、認められません。以下のドロップシッピングの例は、規約違反の問題であり、このポリシーに違反した場合、Amazonの出品者出荷(MFN)を使用した出品が制限される可能性があります。
- 第三者(AmazonやAmazonストア内の別の出品者など)から商品を購入し、その第三者から直接購入者に出荷してもらうこと。たとえば、出荷時に出品者が記録上の出品者であることが明記されていない場合や、出品者以外の者(第三者を含む)が納品書や請求書、外部パッケージに記載されている場合が該当します。これは、例外なく固く禁じられています。
- また、納品書や請求書、外部パッケージ、その他の情報に出品者以外の出品者名や連絡先情報を記載して、注文を出荷することも固く禁じられています。
購入者が、パッケージや請求書、領収書で、出品者ではない者を出品者として特定できる場合、注文の出荷方法について疑念を抱いたり、問題や疑問点の問い合わせ先について混乱する可能性があります。
他社のフルフィルメントサービス、第三者の物流会社、またはドロップシッピング業者を使用して注文を出荷する場合は、以下の条件を必ず満たす必要があります。
- 商品に同梱または付随する納品書、請求書、外部パッケージ、その他の情報すべてについて、出品者自身のみが商品の出品者として特定される記録上の出品者であり、事業体であるとする契約を仕入れ先と結んでいること。
- 注文を出荷する前に、別の出品者または第三者の仕入先を特定する納品書、請求書、外部パッケージおよびその他の情報をすべて取り除くこと。
- 購入者返品の受付・実施の責任を負うこと。
- および、ビジネスソリューション契約(BSA)および該当するAmazonのポリシーを常に遵守すること。
※Amazonドロップシッピングポリシーより抜粋
上記のようにAmazonでは定められており、要約すると商品を購入者へ直送する際に納品書や請求書、外箱などに出品者以外の情報を記載してはいけないということです。
これは購入者の方が「Amazonで買ったのに別のところから送られてきたけど何で??」と混乱を招かないための措置でもあります。
つまりメーカーの納品書を商品と一緒に届けることは規約上できませんし、発送先も卸の達人からではなく、出品者の住所である必要があります。
直送サービスを使用できれば利益を出していける可能性はあるものの、amazonが販路の場合は直送サービスを活かしていけないので利益を出していくことは難しいと感じます。
卸の達人から仕入れるよりメーカーから直接仕入れた方がメリットが大きい
卸の達人から仕入れをしても、わずかではありますが利益が出る商品もあるかと思います。
しかしAmazonを販路にするのであれば、卸の達人経由ではなく、メーカーと直接取引して商品を仕入れることをおすすめします。これをメーカー仕入れと言います。
メーカー仕入れは、上図の商流で最上流であるメーカーから商品を直接仕入れることになるので卸値が最安値になります。
卸の達人の場合は二次仕入れにあたるわけですが、その前のメーカーから仕入れることができれば当然最安値での仕入れが可能となるのです。
さらに、継続してメーカーと付き合うことで、交渉して卸値を下げていくことも可能です。
卸の達人経由でも価格交渉は可能ですが、実質的にロットを増やさない限りは卸値は下げてもらえません。
しかしメーカーと直接取引した場合は、メーカーがあなたと取引をするメリットを感じることができれば、ロットを増やさなくても卸値を下げてもらえる可能性があります。
利益率が上がりますし、自分だけの卸値を得られれば、同じ販売価格でもライバルは赤字でも自分は黒字、という展開にすることも可能です。
また、メーカーと交渉して販売者を限定化することができれば、価格競争を抑えることも可能です。
そのため、安定的に利益を積み上げていくことが可能なのです。
メーカー仕入れについて詳しく知りたい方は、以下の動画をご覧ください。
最後に
卸の達人について、登録してみて感じたことなどをお伝えしました。
実際商品リサーチを試したところ、卸の達人で利益を上げていくことは難しいと感じます。
利益の出る商品もなくはないですが、薄利な商品が多く、仕入れ先としては適さないでしょう。
なお、他の卸仕入れサイトについて知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
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