IKEAは比較的全国に店舗が少なく、ライバルがあまり参入できないため、近所にIKEAがある方はチャンスと思っている方もいるかもしれません。
しかし、IEKAせどりで儲けたという話はまったく聞かないのが実態です。
物販経験者が多数いるEC STARs Labのメンバーに聞いてみても、IKEAせどりで儲けたという話は聞いたことがありません。
なぜかというと、IKEAせどりでは、儲けるのが難しい明確な理由があるためです。
近所にIKEAがあるなどの理由でIKEAせどりに興味を持っている方は、最後までご覧ください。
目次
IKEAせどりをおすすめしない8つの理由
IKEAせどりをおすすめしない理由を解説します。
IKEAはそもそも店舗せどりに向いておらず、実践しようとすると非常に効率が悪いところがあります。
小型商品は薄利で利益効率が悪い
IKEAは大型家具のイメージも強いですが、もちろん小型家具・インテリアもたくさん仕入れることができます。
しかし、小型商品のほとんどは価格差が小さく、薄利、もしくは赤字になるパターンが大半です。
例えば上記のamazonで比較的売れているIKEAの商品で見てみましょう。
同じ商品をIKEAのオンラインショップで見てみると、価格は899円です。
IKEAの実店舗でも同じ値段で販売されていると考えられるので、実店舗で899円で仕入れるとして利益計算してみましょう(オンラインショップから仕入れると、別途IKEA⇒自宅までの送料がかかります)。
FBA利用では確実に赤字になることがわかります。
自社出荷(出品者出荷)の数値は黒字になっていますが、これは送料を含めていない状態です。送料を含めて利益計算したら確実に赤字です。
このように、利益計算に注意しなければamazon FBAやお客様の自宅までの送料で利益がなくなるので注意してください。
時間のかかるIKEAせどりで薄利な商品しか仕入れることができないのは、かなり非効率的と言えます。
そもそも、実際に足を運んで商品リサーチする店舗せどりは薄利多売には向かないビジネスで、利益の大きい掘り出し物を探すことが多くなります。
そうなると、わざわざIKEAまで足を運んで小型商品を仕入れるのは非効率的で、必然的に大型商品を狙うことになります。
大型商品の場合は保管スペースや送料に困る
先ほどもお伝えしたように、IKEAせどりでは、小型商品で利益が出る商品はかなり少ないため、大型商品も扱うケースが大半です。
しかし、大型商品をいくつも扱う場合は、自動車を持っていたとしても運ぶことが大変ですし、自宅や事務所に、ある程度の保管スペースが必要になります。
商品によっては自動車では運びきれないこともあるでしょう。
と思う方もいるかもしれませんが、FBA納品には規定サイズがあるので注意してください。
規定サイズを超える商品はFBA納品ができなくなります。
また、大型商品であれば、自宅からamazon FBA倉庫やお客様への自宅に発送する際の送料が高額である点も注意しましょう。
例えばamazonのFBAセラーが破格の価格で利用できるFBAパートナー・キャリアヤマトオプションは、160サイズを超えた商品には適用されません。
そのため、amazon FBA利用だとしても、大型商品については通常運賃がかかり送料が高額になってしまいます。
IKEAの大型商品となると、160サイズを超える商品も多数あるので注意してください。
買い物の順路が決まっていて仕入れの効率が悪い
IEKAで買い物をしたことがある方ならわかると思いますが、IKEAは買い物の順路が決まっています。
例えば、エントランス⇒2F⇒1F⇒セルフレジという順路が決まっていて、順路から外れることができません。
そのため、店舗せどり目的の場合は、次のことができないのです。
- 1度行ったショールームに引き返すことができない
- ピンポイントで特定のエリアだけ行って仕入れるということができない
このため、効率よく店舗せどりをするにはかなり不便で、かなりストレスになるでしょう。
店舗が大きすぎて仕入れに迷ってしまう
IKEAは大きな店舗を、決まった順路で通らないといけないので、そこそこ大掛かりな仕入れ作業になります。
店舗が大きすぎるので、そもそも何を仕入れたらいいかわからないということになりますし、一つひとつ探していたら時間がかかりすぎます。
決まった順路を通らないといけないことには変わりないのですが、何を仕入れたいか目星を付けないとあっという間に時間が経ってしまいます。
セール商品はライバルが多くなる
これは店舗せどりすべてに共通する話ですが、セールやキャンペーンで安く販売されている商品はライバルが多くなります。
IKEAも、必ずSALE商品が用意されているエリアがありますが、このような商品は誰もが狙います。
また、IKEAのセール商品は、人気がない商品が陳列されていることが多いので需要があるかどうかは必ずチェックしてください。
場合によっては供給が需要を大きく上回ってしまい、転売しようとしても結局値崩れしてしまうことになります。
IKEAせどりの情報が少ない
IKEAせどりは、他の店舗せどりに比べると情報が少ないところがあります。
情報が少ないということはライバルが少なくてチャンスという見方もできます。実際にIKEAせどりは店舗せどりではマイナーな仕入れ先の1つです。
「情報が少ない」という点については、2パターンがあり、1つは多くの人が知らないだけ、というパターン。
この場合はたしかにブルーオーシャンでビジネスチャンスと言えます。
2つ目は単にビジネスに旨味がなく、全然儲からないので誰も実践せず、情報がないというパターン。
IKEAせどりの場合は、上記を理由に全然儲からないビジネスに該当するので、後者に該当すると言えます。
近所にIKEAがある方はチャンスと思えるかもしれませんが、実際にやってみて儲からないと感じたら早めに撤退してもいいでしょう。
IKEAの実店舗が少ない｜遠方からは交通費がかかる
最近はIKEAの店舗も増えていますが、まだまだ全国には多くないのが現状で、2023年7月現在でもIKEAの店舗は全31店舗です。
これは近所にIKEAがあるところに住んでいる方にとっては大きなチャンスですが、遠方の人は通うことが大変です。
また、遠方から通ったとしても、上記の理由でたいした仕入れができるとは思えないので、わざわざ交通費と時間をかけてせどりに向かうことに価値があるかは疑問です。
よほど家具マニアでIKEA製品が好きということであれば話は別ですが、遠方から通う必要はないでしょう。
IKEAオンラインストアからの仕入れは利益が出ない
と思った方もいるかもしれませんが、そもそもIKEAの商品をわざわざamazonやメルカリなどで高値で買う人はいないでしょう。
たしかにメルカリでもIKEAの商品はたくさん出品されていますが、いずれも転売というよりは不用品販売目的の出品者が多いです。
そのため、メルカリでは、オンラインストアや実店舗と同等もしくは安価な価格で出品されているケースがほとんどです。
また、IKEAのオンラインショップは自宅までの配送料がかなり高いため、キャンペーンなどを狙って仕入れても利益を出すのは難しいでしょう。
※IKEA公式サイトより抜粋
商品を店舗で受け取るようにすれば、300円しかかからないのである程度費用は抑えられますが、この方法はそもそも近所にIKEAがある方でないと無理です。
また、商品受け取りセンターで受け取る場合は、3,900円もするので、仕入れでは全然おすすめはできないです。
ここから、さらに注文があれば自宅からお客様への自宅に配送する際にも送料がかかるので、かなり利益が下がることを覚悟しないといけません。
そのため、IKEAのオンラインショップで仕入れて高値でamazonやメルカリで販売するというビジネスモデル自体が厳しいと言わざるを得ません。
IKEAせどりをするくらいならメーカー仕入れがおすすめ
IKEAせどりは店舗せどりのなかでもマイナーな分野です。
おそらく興味のある方の大半は、近所にIKEAがあるか、もしくは新たな仕入れ先開拓に行き詰まっているせどり経験者かと思われます。
せどりや転売の経験があり、新たな仕入れ先に悩んでいるのであれば、いっそのこと小売店や代理店からの仕入れを卒業してメーカーから直接商品を仕入れることをおすすめします。
上図のように、メーカーから直接商品を仕入れてamazonで販売する物販ビジネスを”メーカー仕入れ”と言います。
おそらく、せどりや転売で仕入れ先の開拓に悩んでいるということは、次のいずれかの状態に陥っていると思われます。
この2つの大きな課題を解決してくれるのがメーカー仕入れです。
メーカー仕入れは、メーカーから商品を直接仕入れるので安定的なリピート仕入れが可能ですし、メーカーと交渉しながらライバル対策をすることもできるからです。
さらに、amazonでせどりをしていた方は、amazonアカウント閉鎖のリスクに恐怖を感じている方も多いでしょう。
しかし、メーカー仕入れは、正規の新品を主に取り扱うのでアカウント停止・閉鎖に至るようなトラブルには巻き込まれなくなります。
以上のことから、せどりで新たな仕入れ先に困るくらいならメーカー仕入れに取り組んでみることをおすすめします。
メーカー仕入れの商品仕入れの方法は、せどりとはかなり違うところがありますが、詳細は以下の記事で理解できます。
もしくは、中村さんの著書「amazon国内メーカー直取引完全ガイド」も興味があればご覧ください。
最後に
以上、IKEAせどりがなぜおすすめできないかを解説しました。
私やEC STARs Labメンバーの見解にはなりますが、IKEAせどりは強くおすすめできないという結論になります。
家具が好き、IKEAが好き、店舗せどりが楽しいということであれば話は別ですが、IKEAせどりは大きく稼ぐにはかなり非効率です。
また、小型商品は利益が出ませんし、大型商品は送料や保管スペースの面でデメリットが大きくなります。
少なくとも初めてせどりをする方にはおすすめできません。
また、新たな仕入れ先として考えているのであれば、いっそのことメーカー仕入れに移行した方がいいでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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