数多くのせどりの手法で、スーパーデリバリーなど卸仕入れサイトを使う方法もあります。
スーパーデリバリーでは、アパレル・雑貨・家電・食品など幅広い商品を扱う企業と繋がって商品を仕入れることが可能です。
上図のように、通常のせどりは、実店舗やネットショップなど小売店からの三次仕入れになります。
対して、スーパーデリバリーのような卸仕入れサイトからの仕入れは、卸問屋や代理店からの二次仕入れにあたります。
そのため、一般的な実店舗やネットショップより安く商品を仕入れることができることが期待できます。
しかし、実態としては、卸価格がそこまで安くなく、直接交渉することもできないので思ったより利益商品の仕入れが簡単ではありません。
今回は、スーパーデリバリー仕入れの概要と、スーパーデリバリーから利益商品を仕入れることが難しい理由について詳しく解説します。
スーパーデリバリー仕入れに興味のある方は最後までご覧ください。
スーパーデリバリー仕入れとは?
冒頭でお伝えしたように、スーパーデリバリーからの仕入れは、小売店ではなく、さらに上流の卸問屋や代理店のような二次仕入れに該当します。
そのため、スーパーデリバリーは、通常のせどりとは、少し毛色と違う仕入れ先となるので、詳しく解説します。
スーパーデリバリー経由でメーカー商品の仕入れができる
※ラクーンホールディングス公式サイトより抜粋
スーパーデリバリー仕入れの仕組みを図示化すると上図のようになります。
つまり、スーパーデリバリーを介して、出展するメーカーから商品を仕入れる仕組みになっており、冒頭でお伝えしたとおり卸問屋のような役割になっています。
この点が、せどりとの大きな違いになります。
スーパーデリバリーでは、下記のように、多岐の商品ジャンルを扱うメーカーがたくさん出展しています。
※スーパーデリバリー公式サイトより抜粋
出展メーカー数は、2024年10月現在で3,140社、商品数は1,763,222点と、かなり豊富な企業と商品が存在しています。
他の卸仕入れサイトでは、取扱いのないメーカーや商品も少なくないので、今まで見たことがない商品を見つけることも可能でしょう。
また、スーパーデリバリーは、間接的にメーカー商品を仕入れることになるので、商品の品質がよく、偽物や不良品に悩まされる確率は低いです。
そのため、せどりのように多くのクレームや返品返金対応に悩まされることはなくなります。
なお、スーパーデリバリーは、開業届とネットショップのURLがあれば、個人事業主でも登録して仕入れが可能です。
という方も多くの場合は問題ありません。
ネットショップと言っても、AmazonストアのURLでもOKだからです。
ただ、メルカリやラクマ、ヤフオクなどのフリマサイトは審査に通らない可能性があります。
申請後、スーパーデリバリーを利用できるようになると、上図のように出展メーカーと繋がることができるようになります。
メーカーによっては無在庫販売(ドロップシッピング)ができる
スーパーデリバリーのなかでは、無在庫販売(ドロップシッピング)に対応しているメーカーが少なくありません。
無在庫販売であれば、不良在庫のリスクがなくなるので、売れても売れなくても痛手はなくなります。
また、商品の注文があると、メーカーからお客様に直送してくれることもあります。
そうなれば、保管場所の確保は必要なくなりますし、発送作業の労力負担もなくなります。
なお、スーパーデリバリーに限らず、NETSEAや卸の達人などの卸仕入れサイトは無在庫販売を認めているメーカーが多数出展しています。
卸仕入れサイトから仕入れる場合は確認してみるといいでしょう。
しかし、無在庫販売については、販路側で厳しい規制があることが多いので注意してください。
無在庫転売の可否 | 備考 | |
Amazon | △ | 納品書や請求書、パッケージについては出品者のものでなくてはならない。メーカー直送は禁止。 |
eBay | ○ | 卸仕入れサイトの無在庫の仕入れに関しては規制はない |
BUYMA | ○ | ー |
メルカリ | × | 規約違反なのでアカウント停止の対象となる |
ラクマ | ||
ヤフオク |
スーパーデリバリー仕入れの場合、Amazon販売する方が多いと思いますが、上表のように無在庫販売の場合はメーカーから直送してもらうことができないので注意しましょう。
※有在庫販売で、メーカーから直接FBA倉庫に直送することは可能です。
無在庫販売に関する詳細は、以下の記事をご覧ください。
間接的にメーカーから商品を購入するので安定的な仕入れができる
スーパーデリバリー仕入れになると、せどりと違って商品を継続的に仕入れがしやすくなります。
通常のせどりでは、仕入れ先の在庫がなくなれば、どんな売れ筋商品でも仕入れができません。
1点モノの仕入れとなる中古せどりはもちろん、新品せどりでも継続的な仕入れはかなり難しいです。
そのため、常にリサーチを繰り返さないといけないことになってしまいます。
しかし、スーパーデリバリーを利用すれば、間接的にメーカーから商品を仕入れすることになるので、継続的な仕入れができます。
長期的に売れ続ける商品と出会えれば、継続的な仕入れをすることで安定的な利益を得ることができます。
個人事業主でも仕入れ可能だが審査がある
スーパーデリバリーは、個人事業主でも出展企業と繋がって商品を仕入れることは可能ですが、申請時に審査があります。
審査が通らない場合は再申請しなければいけません。
- ネットショップはあるが販売実績がない
- 商品の在庫がない(有在庫を受け付けていない)
- フリマサイトやオークションサイトでしか販売していない
- Amazonで大幅な値下げを繰り返している
上記のような場合は、スーパーデリバリーの審査に落ちる可能性があるので注意しましょう。
無料と月額2,200円(税込)の2つのプランがある
スーパーデリバリーは、月額費用が無料のフリープランと、月額2,200円(税込)のスタンダードプランがあります。
いずれのプランでも、スーパーデリバリーは初期費用はかかりません。
※スーパーデリバリー公式サイトより抜粋
上図の通り、機能面ではほとんど有意な差がないので、最初はフリープランで仕入れを試してみるといいでしょう。
ただ、Paid利用で商品代金の2%分は還元されるので、月額仕入額が11万円を超えるようであれば、スタンダードプランにするといいでしょう。
スーパーデリバリーで利益商品を仕入れるのが難しい5つの理由
スーパーデリバリーの概要についてお伝えしてきました。
小売店ではなく、出展するメーカーからの仕入れになるので、商品の継続的な仕入れが可能になります。
商品点数も豊富なので、一見するとスーパーデリバリーの利用は有効に見えます。
しかし、残念ながらスーパーデリバリーでは利益商品を仕入れることが難しいのが現実です。
卸仕入れサイトなのに仕入れ値が安くない商品が多い
冒頭の商流図のように、卸仕入れサイトであるスーパーデリバリーは、小売店を通さない二次仕入れになります。
そのため、一見すると卸価格が安く、利益が出そうな商品が多い印象です。
しかし、実際に商品リサーチをしてみると、決して卸価格が安くないことが多いです。
ということも少なくないのです。
送料・手数料を加味したら利益トントン、最悪赤字になってしまうこともあります。
メーカーがスーパーデリバリーに出品した場合、取引額の10~15%程度の手数料がかかります。
卸価格を上げなければ、メーカーは利益が出なくなるので、スーパーデリバリーにかかる手数料を上乗せすることがほとんどです。
そのため、スーパーデリバリー仕入れでは、卸価格が高くなってしまうのです。
いくら継続的な仕入れができても、利益が出なければ意味がありません。
交渉して仕入れ値を下げることが難しい
スーパーデリバリーは、値下げやロット数があらかじめ決まっており、基本的には交渉ができない仕組みになっています。
後述するように、メーカーと直接取引する場合は、仕入れ値やロット数の交渉は可能です。
利益商品を仕入れ続けるには、スーパーデリバリーを経由するより、直接メーカーと繋がった方が早いでしょう。
誰でも仕入れができるのでライバルが多く価格競争が起きやすい
スーパーデリバリーは、無料で登録できますし、有料プランでも月額2,200円です。
決して高額ではなく、審査はあるものの個人事業主でも登録できるので、スーパーデリバリーの参入障壁はかなり低いです。
そのため、利益商品を見つけたとしても、同じ商品を狙っているライバルが多数います。
ライバルが多ければ、その分価格競争が起きて、値崩れが発生しやすくなるので、十分注意して取り組まないといけません。
Amazon販売を認めていないメーカーも多い
スーパーデリバリーに出展しているメーカーでは、Amazon販売を認めていないメーカーも多いので注意しましょう。
理由の1つは、Amazon販売を嫌っていることです。
特に根拠がなく、Amazonを何となく嫌がっているメーカーもあれば、相乗り出品による価格競争の起きやすさを嫌がっているメーカーもあります。
いずれにしても、メーカーと直接交渉できれば、Amazon販売の仕組みや価格競争を防ぐ方法を伝えることができます。
しかし、スーパーデリバリーは、交渉が難しい仕組みになっているので、「Amazonはだめ」と言われれば、Amazon販売は難しいでしょう。
なかには、Amazonだけでなくネット販売をNGにしているメーカーもあるので、よく確認しましょう。
理由の2つ目は、メーカー自身がAmazonに出品していて、相乗り出品を禁止しているケースです。
つまり、Amazon独占販売しているメーカーです。
商品リサーチ時にAmazonで出品者が1人の商品だった場合は、メーカー自身が独占販売しているケースが多いです。
この場合は、他の仕入れ先を探して同じ商品を仕入れて、Amazon販売することはやめましょう。
メーカーに商標権侵害でAmazonに通報されて、Amazonアカウント閉鎖に至る可能性が高くなります。
仕入れを断られることがある
スーパーデリバリーで出展しているメーカーがすべて仕入れを認めているわけではなく、仕入れを断られることがあります。
先のAmazon販売を認めていないケースもありますし、「相性が合わないと思う」という理由で断られることもあります。
後者の場合は、他の販路で販売することもできないので、別のメーカー商品を探すしかありません。
スーパーデリバリーを利用するより直接メーカーに交渉しよう
以上のことから、スーパーデリバリーにはたくさん商品が陳列されていますが、利益商品を仕入れることは至難の業です。
スーパーデリバリーを介することで、仕入れ値が上がってしまうことや、メーカーとの交渉が難しい点が大きな理由です。
であればスーパーデリバリーのような卸仕入れサイトを使うのではなく、メーカーと直接交渉して商品を仕入れた方がいいでしょう。
この方法はメーカー仕入れと呼ばれますが、最上流仕入れになることで卸価格を安くすることができます。
メーカーと直接取引する際も卸価格が高いことはありますし、最小ロット縛りがあることもあります。
しかし、メーカーと交渉することで、仕入れ値を安くできる条件を聞き出したり、初回仕入れだけロットを下げたりする交渉が可能です。
例えば、初回仕入れは、テスト販売したいので、卸価格が高い代わりに、ロットを抑えてもらいます。
そして、2回目以降の仕入れで、徐々にロットを増やしながら卸価格を下げていくといったことができます。
ロットを増やさなくても、メーカーとの関係構築次第で卸価格を下げてもらえることもあります。
また、
と、別の商品の仕入れも提案してもらえることもあります。
さらに、メーカーとの交渉次第で、販売者を限定化して価格競争を抑えることもできます。
以上のことから、商品を長く仕入れ続けて安定的に利益を積み上げることができます。
こういったことは、スーパーデリバリー経由の仕入れではできません。
メーカー仕入れの具体的な方法を知りたい方は、次の記事や動画をご覧ください。
それはできません。
スーパーデリバリーは、出展メーカーとスーパーデリバリー外の取引は禁止しているので注意してください。
各出展企業はご登録時の販売形態によって、お取引の判断をしております。
また、スーパーデリバリーではご登録の販売形態以外でのお取引につきましては禁止としております。
そのため、登録外の販売形態でのご利用はいただけませんので、未登録の店舗や販売サイト等がございましたら会員情報の変更よりお手続きをお願いいたします。
※スーパーデリバリー公式サイト「出展企業とのお取引ルール」より抜粋
最後に
スーパーデリバリー仕入れについてお伝えしました。
スーパーデリバリー仕入れは、せどりに比べると新品で高品質の商品を卸価格で仕入れることができます。
しかし、スーパーデリバリーを利用すると、手数料を上乗せされた卸価格になることが多く、メーカーと直取引するよりは利益率が下がります。
また、スーパーデリバリー経由でないとメーカーと交渉することができず、有利な取引ができない点も大きなデメリットです。
スーパーデリバリーからの仕入れを考えるくらいなら、メーカーと直接交渉して商品を仕入れる方がおすすめです。
なお、スーパーデリバリー以外の卸仕入れサイトについては、以下の記事をご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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