こんにちは、amazon物販コンサルタントの中村裕紀です。
中国輸入転売(せどり)は、コンサルしている人が多く、ネットで検索すれば一通り情報は出てきます。書籍もたくさん出版されています。
にも関わらず、中国輸入でしっかり稼いでいる人は、ごくわずかではないでしょうか?
私の感覚では、1割もいないのではないかという感覚です。
(これは国内の単純転売せどりでも同様です)
そこで、今回はamazon中国輸入転売せどりでよくある失敗例と対策についてお伝えします。
目次
【失敗例①】法律の壁にぶつかる~輸入禁止・規制商品~
国内の物販ビジネスと違って、中国輸入は様々な法律の壁に気をつけなければいけません。
輸入ができない、もしくは輸入ができても販売できない商品が数多く存在します。
仮に販売できたとしても、amazonアカウント閉鎖という、恐ろしいことになることも……。
なかには「これもだめなの?」という規制商品もあるので、十分注意しましょう。
【対策①】中国輸入で注意すべき商品を把握する
中国輸入で気をつけないといけない商品と関連する法律は、概ね次の商品です。
商品 | 法律 |
コピー商品、偽物ブランド品 | 商標法、著作権法 |
銃器、弾薬、兵器 | 銃砲刀剣類所持等取締法 |
液体類 | 航空法 |
バッテリー類 | 電気用品安全法(PSE) |
家電製品 | 電気用品安全法(PSE) |
無線機器 | 電波法(技適) |
医薬品・医療機器 | 薬機法 |
食品 | 食品衛生法 |
食器類 | 食品衛生法 |
乳幼児用の玩具 | 食品衛生法 |
中国輸入転売せどりが初めての方にとっては、家電製品や食器類、乳幼児用の玩具は意外に思われるかもしれません。
また、一見すると社会通念上「常識的にだめだろ」と思われる銃器や弾薬についても、「エアガンはどうなの?」という疑問が湧くでしょう。
中国輸入で輸入が禁止・規制されている事例については、以下の記事で詳しく書いていますので合わせてご覧ください^^
【対策②】輸入規制を突破してライバルとの差別化を
なお、輸入禁止と規制は意味が大きく違ってきます。
- 輸入禁止:どんな理由があっても輸入できない
- 輸入規制:一部の条件をクリアすれば輸入してamazonなどで販売可能
中国輸入に関わる法律を知って、関連する商品を避けて転売せどりをするのも良いのですが、それではライバルに埋もれる可能性が高くなります。
もちろん、法に触れたようなことはできませんが、輸入規制商品については、規制を簡単にクリアできることもあります。
電気用品安全法は規制をクリアするハードルが高いですが、食品衛生法のハードルはさほど高くありません。
こちらについても、別の記事で詳しく解説していますので、参考までにご覧ください。
【失敗例②】儲かるはずが赤字に……
もうひとつ中国輸入転売せどりで失敗する例が利益計算で失敗して赤字になってしまう場合です。
国内商品の物販と違い、中国輸入には仕入れから出品までの過程で様々な料金が発生します。
「amazonに比べると、アリババでは信じられないくらい安く売られているではないか!」
と飛びついて、正しく利益計算しないと赤字になってしまう可能性があるので、十分利益が見込めることを確認してから仕入れるようにしましょう。
【対策①】中国輸入で発生する主な料金を把握する
国内商品をamazon販売する場合にかかる料金については、概ね次の通りです。
- amazonセラーセントラルの月額登録料(4,900円)
- 販売手数料
- FBA配送代行手数料
- 在庫保管手数料
- 日本国内送料
このような料金に加え、中国輸入では、次のような料金が発生します。
- 中国国内送料
- 国際送料
- 輸入代行手数料
- 関税
- 消費税
- 通関手数料
- 税関手数料
【対策②】利益計算をしっかり行う
安く仕入れて高く売ることで初めて利益が得られる物販では、利益率は最も重要です。
利益計算表をエクセルで作成するなど、上記にかかる料金をしっかり把握してから仕入れを行うようにしましょう。
なかには、「あれ? 意外と利益が出ない」ということも十分あり得ます。
また、単純転売せどりの場合、利益計算したうえで仕入れたとしても、ライバルとの価格競争に巻き込まれて、結局赤字で売らざるを得ないこともあり得ます。
単純転売せどりの場合は、このような値下げ競争にさらされることは、ある程度覚悟しないといけないでしょう。
なお、関税については、次の記事で詳しく書いていますので興味のある方は合わせてご覧ください^^
なお、amazon物販ビジネスの仕入管理・売上管理に関するこちらの動画も合わせてご覧ください。
紹介している管理帳簿は、輸入ビジネスでも活用できるように海外送料や関税・消費税も含めた計算ができるようになっています。
【失敗例③】不良品を仕入れてしまう
メーカー仕入れでは、不良品を仕入れてしまうリスクがほとんどないのですが、単純転売せどりではありがちなこと。
特に中国輸入の場合は国内商品よりも品質が劣っていたり、配送途中で破損したりということがありがちです。
最近は中国製品も品質が良くなっていると聞きますが、それでも不良品が届いてしまうことが現実にあります。
【対策①】信頼できそうな仕入れ業者を探す
中国輸入をやっている人の多くは、1688.com(中国アリババ)を使って仕入れているかと思います。
1688.comは複数の仕入れ業者が参入しています。
最低ロット数なども考慮しないといけないですが、なるべく取引実績が多いところから買い、信頼できそうな業者から仕入れるようにしましょう。
なお、1688.comは、取引件数の多い業者順に表示させることもできます。
【対策②】代行業者に検品してもらう
1688.comから商品を仕入れる際は、基本的には中国輸入代行業者を経由して仕入れることになります。
代行手数料なども考慮しないといけないですが、なるべく検品及び不良品の交換を代行できる業者を選ぶようにしましょう。
【対策③】自分でも検品する
中国輸入代行業者から直接FBAに配送する方が楽なのですが、出品者を経由してFBAに配送することもあります。
たとえばOEM販売で商品ページ用の写真撮影を行い、画像作成するような場合です。
この場合は、写真撮影前にしっかり検品をするようにしましょう。
代行業者の方で検品がOKでも、国際配送中に傷がついたり、箱が潰れたりするようなこともあり得ます。
【失敗例④】代行業者選びに失敗した
1688.comなどの中国国内向けECサイトについては、基本的には直接仕入れることができません。
そのため、基本的には中国輸入代行業者を利用することになるのですが、調べてみてもわかるように、非常に数が多いです。
代行手数料も様々で、商品1つあたりにかかるものもあれば、月額制のものもあります。
利益率を高くしようとして、手数料の安い代行業者に依頼してしまうと、対応の悪い業者を選んでしまう可能性があります。
中国輸入代行業も、安かろう悪かろうの世界です。
対応の悪い業者を選んでしまうと、不良品などのトラブルが発生しやすくなったり、配送を遅れたりするということになりかねません。
なお、中国輸入代行業者の選び方については、次の記事で詳しく書いています。
【失敗例⑤】ライバルが群がり供給が過剰になる
中国輸入で稼げない人が多い最大の理由は、やはり「ライバルが多い」という点でしょう。
中国輸入は、国内の単純転売せどりと同じくらい多くの転売せどり実践者が進出しています。
ネットで検索すれば情報がたくさん出てきたり、書籍が多く出されたりしているのは、それが理由です。
情報が充実しているのはメリットでもあるのですが、裏を返せばライバルが多く、常に価格競争に晒されてしまうということ。
これはもう単純転売せどりの宿命と言えます。
- せっかく売れる商品を見つけたとしても、すぐにライバルが群がる
- 供給が過剰になり価格競争に陥る
- 商品が売れなくなる
- 別の商品をリサーチする
- ①~④を繰り返す
この負のスパイラルに陥るのは、単純転売せどりの致命的な欠点と言えます。
メーカー仕入れであれば、メーカーとの信頼関係を重ねて価格競争を抑えて利益を積み上げていくことができますが、単純転売せどりではそれができません。
せっかく売れる商品を見つけても、ライバル過剰で売れなくなれば、今までの実績はリセットされてしまいます。
①~⑤の状態を繰り返す、リサーチ地獄に陥ってしまい疲弊する人も多くいます。
また、amazonは単純転売せどりの規制をどんどん強化している傾向があり、先が長いとは言えません。
中国輸入転売せどりを続け、リサーチ地獄で疲弊したり、このまま稼ぎ続けられるか不安だったりする方は、方向性を転換することをおすすめします。
【対策①】儲かる商品リストはあてにしない
言うまでもないですが、過去大きく売れた商品をリスト化した「儲かる商品リスト」はあてになりません。
ライバルがすぐに群がり、早い段階で価格競争を強いられることになり、すぐに売れなくなります。
中国輸入でも「儲かる商品リスト」を見かけることがありますが、実践したところで儲かりません。
ただ、リストに掲載されている商品を売っているセラーが、他にどんな商品を出品しているかチェックするなど、参考程度に見る分には良いでしょう。
【対策②】売りやすいカテゴリーに固執しない
「儲かる商品リスト」とは違いますが、中国商品には「売れる商品カテゴリー」というのが存在します。
たしかに、amazonでリサーチをしていると、売れる中国商品には傾向が見えてきます。
しかし、あまり「売れる」と言われる商品に固執して、人気のカテゴリーばかり手を付けるのも、おすすめはしません。
言うまでもなく、ライバルが群がり、供給が過剰になりがちであるためです。
それよりも、あなたが詳しい商品や、興味のある商品から扱っていった方が、結果として長続きします。
やはり、何も知識がないよりも、多少知識があったほうがリサーチはしやすいです。
【対策③】OEMやメーカー仕入れで差別化を図る
中国輸入転売ビジネスのライバルとの過剰な価格競争を避ける方法として、OEM販売やメーカー仕入れに移行する方法があります。
中国輸入の簡易OEMはライバルが多い
中国輸入はOEM販売に取り組みやすい特徴があります。
自社ブランド化した商品を売っていくことで、ライバルと差別化を図っていきます。
中国輸入OEM販売は、安定した売上を作れるまで数ヶ月はかかるので、それなりの時間と資金が必要になります。
そのため、やや中級者向きではありますが、単純転売せどりでリサーチ地獄に陥るよりは、利益が安定しやすくなります。
しかし、最近は中国輸入は簡易OEMを中心にライバルが過剰になりつつあります。実際にamazonで見てみるとわかりますが、オリジナル商品と言いつつ、他と酷似した商品があまりに多いことがわかります。
そのため、結局OEM販売しても全然売れないという失敗例が増えています(私も失敗したことがあります)。
後述する国内メーカー仕入れを実践したあとに国内OEMに取り組むことも検討しましょう。
メーカー仕入れに移行する
もうひとつおすすめしたいのは、やはりメーカー仕入れです。
メーカー仕入れはなんといっても、単純転売せどりと違って実績を積み上げることができます。
利益が安定するので、リサーチ地獄に陥るようなこともありません。
私自身、中国輸入の単純転売せどりは卒業していますが、リサーチ地獄から解放されると、自分の時間を確保しやすくなります。
お金を稼ぐことは大事ですが、長期的に利益を安定させ、プライベートの時間も確保することを目指していきましょう。
メーカー仕入れについては、下記の動画で詳しく解説しています。
amazon販売のノウハウを活かせるが、せどりや転売とは全然違う物販ビジネスなので、興味のある方はご覧になってみてください^^
最後に
本日は、中国輸入転売せどりの主な失敗事例と対策についてお話しました。
中国輸入の単純転売せどりで一番問題なのが、やはりライバルが群がり、供給が過剰になってしまうこと。
これは単純転売せどりをやっていくうえでは避けられないことなので、いずれは単純転売せどりを卒業することをおすすめします。
私が皆さんにおすすめしたいのは、メーカー仕入れです。OEMも良いですが、他に安定した利益がある人のほうが取り組みやすいです。
メーカー仕入れは、amazon単純転売せどりで得たノウハウを十分活かせるので、抵抗なく移行できるでしょう。
amazonメーカー仕入れに興味のある方は、以下の記事もご覧ください。
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