損切りするなら、どのタイミングがいいのか、見当がつかない
マイナスイメージが強い「損切り」ですが、実はせどりの大切な手法のひとつです。
もちろん、なんの根拠もなしに、独自の判断で行うのは危険ですが、過去のデータを参考に今後の動向を把握して行えば、大変有効に活用できます。
とはいえ、判断が難しいのが損切りを行う「タイミング」です。
この記事では、損切りをするべきタイミングについて、詳しくお伝えしていきます。
損切りをご検討されている方、いつがいいのか迷っておられる方は、ぜひ最後までご覧になってみてください。
目次
せどりで損切りは有効な手段
せどりで損切りとは、赤字覚悟で商品を売り切ることです。
損切りすることは、不良在庫が発生した時(又は発生しそうな時)に、赤字を最小限にできる有効な手段です。
初心者であろうと何年も取り組んでいるベテランの方であろうと、不良在庫は発生します。
言うなれば、せどりに取り組むなら誰でも、損切りをする時はくるわけです。
上記の図は、損切りしない場合とした場合、それぞれで発生する基本的なメリット・リスクを表した図です。
損切りしない場合とは、先で利益がでる状態で売れる可能性がある、と判断した場合です。
😊現時点での損失はなし、先では価格が戻り(上り)売れれば収益が得られる
😩現金化するまでにかかる時間、その間にかかる手数料などの出費
注意点としては、最終的に売れるという想定で、売れるかどうかは不確定なことも考慮しましょう。
損切りした場合とは、現状では販売が難しい・資金調達がしたい、と判断した場合です。
😊すぐに商品を現金化できる・それを資金として即仕入販売ができる
😩利益が少ない・仕入金額よりマイナスになることもある
注意点として、価格が戻った場合、収益の減額またはマイナスになる可能性もあるということも考慮しましょう。
ほとんどの方が、損切りを迫られる状況に直面した際に
もう少し待てば売れるかもしれない…
価格の下落も落ち着くかもしれない…
せっかく利益が出ると見込んで仕入れた商品を、みすみす赤字で売りたくない!
と考えてしまうでしょう。
また、損切りを意識したことのない方でも
販売する商品が増えているのに、手元の資金が増えないな…
といったご経験はないでしょうか?
おそらく、損切りを決断できない、または不良在庫だという自覚がないまま時間が過ぎてしまう状況でしょう。
現金化されない商品とその保管手数料などで、徐々に資金を圧迫している状況は珍しくありません。
こういった事態の打開策として、マイナスイメージの損切りが実は大切な手段なのです。
損切りすることで期待できるメリットは以下の3つです。
- 赤字を最小限にする
- キャッシュフローの回復(健全化)
- アカウントの強化
Amazonせどりで損切りするべき3つのタイミング
ここからは、損切り初心者の方にもわかりやすく、状況に応じた判断方法をより具体的に解説していきます。
せどりに取り組む中で、主に損切りを迫られる状況は以下の3つです。
- 在庫保管期間が1か月を過ぎた時
- 価格が赤字まで下落してライバルも多い時
- 資金繰りが難しくなった時
①~③それぞれの状況での、損切りをするか否かの判断方法と、そのタイミングについて解説していきます。
在庫保管期間が1か月を過ぎた時
在庫保管期間を1か月過ぎた商品の損切りのタイミングは、限定品・生産中止品でない限り、すぐに損切りしていきましょう。
この1か月という期間は、あくまでも目安ですので、ご自身の資金繰りを加味して決めてください。
ちなみに私の場合は、2~3か月を目途にAmazonに返送依頼をして、メルカリで販売して損切りをしています。
賞味期限がある商品や、Amazonで利益が出ない商品も、メルカリでなら利益が出ることが多いです。
損切りの際は、下記の項目をチェックしておくと、原因の推測ができます。
- カート獲得率
- 出品者数の推移
- 月間販売個数
- 販売価格の推移
原因を理解しておけば、次回の仕入れ量の調整による損失の抑制、販売機会の見落とし対策にも役立ちます。
チェックした項目によって、考えられる原因です。
不良在庫になった理由 | 考えられる原因 |
カートが獲れていない | 強豪出品者が多い 販売実績が短い ライバル出品者を支持するリピーターが多い |
ライバル出品者数が増加している | 仕入れ先がセールやイベントで拡販した 商品の認知度が上昇した |
商品自体が売れなくなった | 別ページの同商品が値下げした 季節商品だった |
Amazon本体が参入しカートを独占 | Amazon本体が最安値でカート獲得を維持する |
見えない原因も考慮して、在庫期間の長い商品は、人気商品・高回転商品だとしても、早めに損切りしていきましょう。
価格が赤字まで下落してライバルも多い時
価格が赤字まで下落しライバルも多い時の損切りのタイミングは、状況と簡単なデータで判断します。
Amazonせどりといえば価格競争といえるほど、価格調整は身近な作業です。
価格追従機能のあるプライスターを使用されている方も多いと思いますが、損切りを避けて通る事はできません。
そんな価格競争で赤字まで下がった、しかもライバルも多い時の損切りのタイミングは、月間販売個数や出品者数などを参考に判断していきましょう。
例えば、1か月50個売れる商品でライバル出品者が30人の場合。
この状況では、売れても1~2個なので即損切りしていいでしょう。損失の影響も低いので、迷う必要もありません。
では、1か月に300個売れる商品でライバル出品者数が30人の場合。
この状況では、慎重に価格調整しながら損切りのタイミングを見極めた方がいいでしょう。損失を最小限にするためです。
このように、価格が赤字まで下落していてライバル出品者数が多い時には、月間販売個数や出品者数などのデータを参考に判断しましょう。
参考にした項目は、以下の3つです。
- 月間販売個数
- 出品者数
- 出品者の在庫数
ご自身の販売履歴が一番の有力情報ですので、データと併せてより有益なタイミングを決めてください。
資金繰りが難しくなった時
3つの状況の中で、最も現金化が必要ですので、即損切りしていきましょう。
その際に、より早く資金調達ができる、または在庫切れの影響が少ない商品から選んでいくと無難です。
資金調達のために損切りするべき商品 | 損切りを後回しにしたい商品 |
|
|
上記の表は、損切りをする順番の目安になる商品の特徴です。
あくまでも目安ですので、ご自身が販売されてきたご経験を踏まえて判断してみてください。
厳密に調べる必要はありませんが、損切り商品の選定に下記の項目をわかると便利です。
- 月間販売個数
- 出品者数
理想的には、こういった状況の防止策として損切りを活用することが、望ましいです。
反省を教訓にして、資金調達が必要な場合は、なるべく迅速に損切りしましょう。
損切りの判断に必要な情報の確認方法
ここからは前章でお伝えした、損切りの判断時に知りたい情報の確認方法について、お伝えしていきます。
前章で損切り判断時に使用した情報は、以下の5つです。
- 月間販売個数
- 出品者数
- 出品者の在庫数
- カート獲得率
- 販売価格の推移
ご存知かもしれませんが、それぞれの項目の確認方法をお伝えしていきます。
月間販売個数
月間販売個数の確認にはクイックショップとKeezonが便利です。
- 売れ筋ランキング
- 月間販売個数
- 出品者数
- 利益計算
出品者数・出品者の在庫数・カート獲得率・販売価格の推移
出品者数・出品者の在庫数・カート獲得率・販売価格の推移については、Keepaで確認できます。
その他にも、以下の内容が確認できます。
- 売れ筋ランキング(各ジャンル内)
- 商品販売価格の推移
- 出品者(アイテム)数
- 各ライバル出品者の在庫数・販売価格の推移
- 各出品者のカート獲得率
実際には下記のように確認できます。
ツールの数値は確実ではないので、あくまでも参考程度にしてください!
ツールについての詳しい内容は、下記の記事をご覧になってみてください。
Amazonせどりで損切りする3つの方法
ここからは、実際に損切りをする方法についてお伝えしていきます。
損切りの主な方法(取組む順番)は以下の3つです。
- 販売価格を下げる
- 別のプラットフォーム(フリマサイト等)で販売
- 買取ショップに売る
それぞれについて、お伝えしていきます。
まずは販売価格を下げる
損切りの最も有効な最初の手段は、販売価格を下げることです。
特にAmazonで損切りする場合は、販売価格を下げることが早く売るための最大の条件になります。
せどりをされている方なら、販売価格の操作は日常茶飯事でしょう。
しかし、損切りとなると「売り切る」ことが目的なので、売り切るまで躊躇なく下げなくてはいけません。
価格を下げる方法としてAmazonでは主に4つあります。
価格を下げて販売する方法 | 操作手順 |
販売価格を下げる | セラーセントラル→メニュー→在庫管理→該当商品の内容を変更 |
ポイントを付ける | |
クーポンを付ける | セラーセントラル→メニュー→広告→クーポン→必要事項の入力 |
タイムセールを利用する | セラーセントラル→メニュー→広告→タイムセール→必要事項の入力 |
クーポン・タイムセールは、販売促進サービスの一つです。
販売促進というと、損切りとは無関係に感じますが、実はどれもお客様に提供できる値下げサービスです。
ポイント・クーポン・タイムセールのどれも、サービス分はAmazonが売上価格からしっかり差し引くシステムですので、実質値下げしたことになります。
基本的な販売価格の変更・ポイント付与は、上記の通りAmazonセラーセントラルのページから行います。
クーポンの付与の方法につきましては、下記の動画をご覧になってみてください。
※Amazon出品大学より引用
タイムセールの利用につきましては、下記の動画をご覧になってみてください。
※Amazon出品大学より引用
せっかくAmazonで販売しているのですから、Amazon独自のサービスを有効活用しましょう。
それでも売れなければフリマサイトへ出品する
どうやっても売れない場合は、別のプラットフォームで販売するのも一つの手です。
Amazonから別のプラットフォームで販売する場合、最も多いのはメルカリ販売でしょう。
商品ページ作成が少々面倒ですが、スマホ一つで簡単に出品できる手軽さが、メルカリ販売のメリットです。
Amazonだとなかなか売れない商品も、メルカリだと結構売れて助かる!
実際に私もメルカリ販売で損切りをした経験があります。
Amazonでの販売のように高値では売れませんが、Amazonほど手数料はかかりませんので、損切りとはいえ利益が出ることが多いです。
特に賞味期限のある商品でしたら、少し早めに見切りを付けてメルカリで販売するのも、得策です。
※メルカリ出品ガイドより引用
販路を変えて販売することは、他販路の知識も身に付きますので、ぜひ活用してみてください。
【最終手段】買取ショップで売る
Amazonでもメルカリでも売れないとなれば、買取ショップで販売する方法もあります。
ご存知のとおり、大したお金にはならない事がほとんどですが、処分すると考えればマイナスよりは助かります。
買取ショップについては、ネットまたは実店舗をご紹介いたします。
ほとんどお金にならないなら、ご自身が使って良さを実感したり、どなたかにプレゼントしてご感想をいただくのもありです。
損切りは辛い、とお悩みの方にはメーカー仕入れがおすすめ
毎度ひやひやするし、常に安心できないし、損切りって滅入るな…
せどりに取り組まれている以上、損切りを迫られる状況がなくなることはありません。
もう損切りはしたくない!とお悩みの方には「メーカー仕入れ」がおすすめです。
「メーカー仕入れ」とは、メーカーと直接取引をする物販です。
メーカーとの関係を構築していく過程で、限定化・独占化も可能になり、損切りに悩む必要もなくなります。
メーカー仕入れにご興味のある方は、下記の記事をご覧になってみてください。
最後に
ここまで、Amazonせどりでの損切りの最適なタイミングと見極め方、その方法についてお伝えしてきました。
損切りは、損失拡大を回避する有効な手段であることは、ご理解いただけたと思います。
少しでも早く商品を現金化することは、せどりを継続していくうえで資金確保の必須条件です。
特にAmazonせどりでは、販売実績も売れ行きに大きく関わってきますので、キャッシュフローも重要な条件になります。
損切りの知識をご理解いただき、気負いなく活用される一助になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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